魔草採取?
ルーズベルト領の活動登録はすんなり行き、魔草を取る仕事をしている。
モグモグ
昼食の休憩中である。
「ハクさあ。私これでも優秀な騎士なんだけど、なんで草なんて積んでんだろね。」
モグモグ
「そうなのか?
人間は弱いからわからんよ?」
モグモグモグ
薬草といっても毒草の採取でありそれなりランクの求められるものである。
「つまんないからって団員とゲームなんてするんじゃなかったよ。結果的に嫁に行って内部調査だなんて面倒な事押し付けられたな。でもな〜。」
リリアーナはこの時失恋していた。
長年一緒にいた団員であり団長でもある男にだ。
貴族階級の男で長年一緒にいるから、ずっと一緒に居ると思っていた。
それが去年、団長はにこやか笑って結婚が決まったと、もう子供も産まれるって言い出した。
その時何か失った気がした。
埋めれらない何かだ。
そしていつもどうりに出来ない心の歪み。
一緒に居るのが辛くなってきた。
いつもと違う日常がその日からスタートし出す。何かが微妙に変わり、半年も過ぎれば団員としてチームにいることもできなくなってきた。それは周りにもわかるもので、なんとも居心地が悪くて、それでいて誰も悪くないという、どこに感情を持っていけばいいのかわからないものとなって行った。
そこで後輩たちが言い出したゲームに乗ったのだった。
単純に一番大きく魔獣を倒して、さらに魔獣の素材の売り上げも競う事だった。
行き場のない思いを叩きつけるように、感情を整理して行くように魔力を練り上げて行った。
そして結果的に国王が絶賛し今回の話が出てきたのだった。
前の王家の血筋であり、広大な土地と魔獣を有するルーズベルト家に嫁ぐ事だ。
貴族の出身で、膨大な魔力と聖魔法保持者であり、魔法騎士のリリアーナとの縁組である。
聖魔法のことも魔法剣士のことも公式では記載はされてはいないが、騎士団においても国においても素晴らしい人材であり、他国に流出すべき人間ではなかった。
王家に忠義を尽くすルーズベルト家への褒美でもあったのだった。
しかしルーズベルト王都邸も領邸も私立騎士団も門前払いで、挙げ句の果てにルーズベルト・カイル氏には側近である女性が恋人で、周囲にも知られており、ドロドロの展開しかない気配である。
「ハク。
これからどうするのが正解かな。お金はあるし、騎士団は長期出張中になってるし、することないよね。」
クアー。
「番うんじゃなかったのか?」
「必要ないみたいだよ?」
「ふーん。
じゃあ肉だな!
その前にに山脈の魔物の動きがおかしな。」
「ああ、やっぱり、肉もいいけど、そっちも気になるよね。」
そう、この土地も魔物も植物も微妙に魔力が違う気がして居る。
まだ感覚的な事でなんとも言えないが、調べる必要があるが、山脈に近づくにはS級の冒険者であるか、ルーズベルト領の私立騎士団の精鋭になるかだった。
『ルーズベルト・カイル
助けてもらった恩は返さないとね。
あなたは忘れて居るだろうけど、これも縁だよね。』
養成所時代に、力がありすぎて、孤立していた半端者のグループだった我らを、一つのグループとして意味を持たせてくれた。
特別部隊が瀕死の時に援助と援護をしてるれた恩があった。
今リリアーナが国に特別部隊員として活躍し、自立できて居る事や同じく強い力を持て余している半端者に居場所をくれた恩を返そうとしている。
ギルドランクCからSランクまで上げるぞっと心に決めたリリアーナだった。




