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とある学園の一角、そこには美しい花園がある。

そして、華やかな花に囲まれ、微笑んでいる人物が居た。


ふわりと風に揺られるのは、紅玉を溶かし込んだかのような透き通った紅髪。

美しい髪は、残念な事にも肩口で切り揃えられている。

そして、目を伏せると影が出来てしまう程長い睫毛が縁取っているのは、蜂蜜の様な甘く、蕩けそうな目。

顔の形、それぞれのパーツの位置は完璧としか言い様が無く、もし、その甘い目で見つめられたら夢心地なことで有ろう。

筋肉が程よく付いたスラリとした手足、平均よりはやや高い身長。

この世で最も『美少年』という称号が似合う人物だ。


この『美少年』の名は、ジークレイル・テオドール。

近衛騎士団長を父に、王妃の従姉を母に持つ。

この二人の両親の5人の子供のうちの、第3子として生まれ、剣の腕前は相当なもので4つの騎士団の


『王族を守り、牡丹を紋章とする近衛騎士団』


『聖女や聖人を守り、百合を紋章とする聖騎士団』


『貴族を守り、薔薇を紋章とするロード騎士団』


『民を守り、雛菊を紋章とするウェット騎士団』


の内の、聖騎士団の見習いとして学生ながらに入っている。

しかも、顔良し、家柄良し、職業良しで有りながら、女性に紳士的で目上を立て、謙虚、真面目ときた。


勿論、ジークレイルに恋をする者は多く、今回花園に来たのも呼び出されたからであった。


花園に、可愛らしいドレスを着た少女が現れた。


「じ、ジークレイル様お待たせして、申し訳ありません」


少女は、ジークレイルに声を掛けた。

ジークレイルは、ゆっくりと振り向き微笑んだ。


「大丈夫ですよ。つい、先程来たばかりなので」


待たされたというのに嫌な顔せず、先程来たばかりという。これがモテる対応であろう。


それを聞いた少女は、ホッと息を吐くと、覚悟を決めたかのようにジークレイルを上目遣いで見た。

その顔はとても真っ赤で恋する乙女のものであった。


「あの、わたくし。初めて、ジークレイル様を見た時からずっと・・・ずっとっ!!好きだったんですのっ!!」

「ありがとう」


ジークレイルはそう答えたが、「でも・・・」と続ける。


「私の性別を知っていますか?」

「え、えぇ。男、ですわよね?」

「女です」

「・・・え?」

「私は生まれた時からずっと女です」

「そ、そんなの嘘ですわっ!!だって、こんなステキな女性が居るわけ無いですもの!」

「・・・信じられないですか?なら、私の同僚か家族に聞いてみればよろしいですよ」


そう、ジークレイルが言えばその少女は「聞いてきますわっ!!」と、走って行った。

数刻程して、戻ってきた少女は涙を浮かべながら「どの方に聞いても、同じ答えでしたわぁ」と上擦った声で言った。


そう、『美少年』で有りながらジークレイルの性別は女性であるのだ。

この様に、男と間違われても女性である。誰が何と言おうと、女性であるのだ。

大事なことなのでもう一回言っておこう。女性である。


ジークレイルは、小さく溜め息を溢した。

美青年→美少年に変えました。

この年頃なら、青年ではなく少年だったと気づいたので。

他にも、一番下のジークレイルのセリフも変えました。

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