エピソード07
「え、、そうだったの、、」
「あ!ごめん!気遣わないで!もう吹っ切れてはいるからね」
そうだったんだ、、まだこんな若いのにお母さん亡くなってたんだ。
衝撃的な告白でゆきはなんと応えていいかわからなかった。
「それきっかけでさ」
はやとが口を開く。
「人間っていつ死ぬかわからんなと思って。
伝えたいことは思った時に言わなきゃなって思ったんだよね。
死んじゃったら聞こえないからさ」
とても重みのある言葉だった。
きっと後悔たくさんしたんだろうな。
わざわざ聞かなくても伝わってくる面持ちのはやと。
「高校生の時の俺とは大違い笑」
「笑うとこじゃないよ、、っ」
「え、ゆきちゃん?泣いてる?」
「だって、、何があったかわからないけどはやとの気持ち考えたら泣けてきた、、」
「相変わらず心が綺麗だね笑」
「だからあ!笑わなくていいのに」
「ありがとうね、ゆきちゃん」
それから2人で空白の14年の間にあったいろんな出来事を話しながら歩いた。
「そんなことがあったんや笑」
「ありえんし!!!」
そんなことを話しながら、高校生に戻ったみたいな感覚でいた。
もしも高校生の時にこんなふうに最初から話せていたら、今頃どうなってたんだろう。
ふとそんなことが頭に浮かんだ。
「あのさあ」
ゆきが言う。
「最初からこんなふうに話せてたら今どうなってたかな?」
「んー」
はやとは真剣な顔で考えている。
「結婚とか?」
「ぶっふぉ」
思わず吹き出したゆき。
「なんで吹き出すの笑」
「だってすごいワード言ってくるじゃん、、笑」
「だってずっと好きでいれると思ったから笑」
また恥ずかしすぎることをストレートに。。
でもいま、現在ははやととは付き合ってはいない。
ただただ、今この状況は元彼と昔話をしてよく連絡を取っていて、今日はたまたまデートしている、そんな状況だ。
そうだ、、
わたしたちべつに付き合ってるわけじゃなかった。
「ゆきちゃんいま、何考えてる?」
「へ?!!」
思わず変な声が出るゆき。
「顔にですぎて面白い笑」
「なにが!?」
しばらく沈黙が続き、はやとが口を開く。
「もう伝わってると思うけど、俺はゆきちゃんのこと好き。
これからも一緒にいたいと思ってるよ。
空白の期間は長いけど、再会できて嬉しかった。
俺の最後の彼女になってほしいです」
今なら、、今のはやととなら未来が見える気がする。
知らない間にたくさんお互い経験してきたと思う。
外見も中身も大人になったら今なら、やり直せるかな。
「わたしもはやとが好き。
よろしくお願いします」
迷いはなかった。ゆきもこれが最後の恋にしたかった。
そう言って2人はハグをした。
空白の期間を埋めるように確かめ合うようなハグ。
「嬉しすぎる、、ありがとう」
そして、高校生ぶりにはやととキスをした。
ちょっと大人になった2人のキス。
「帰る?」
「もうちょい一緒にいたいかも、、」
「ゆきちゃんかわいい、、」
はやとはまたゆきをぎゅっとした。
「俺んち、、くる?」
心臓がドキドキする。
鼓動が聞こえちゃいそう。
「、、うん」
そして、2人ははやとの家に向かった。




