エピローグ
リルシリスは秘密基地の大樹のところに向かって歩いていた。
傍に近づくと大樹の根元にヤーンが座っていた。
彼は少し項垂れた様子だった。
リルシリスはヤーンの前に立って腰に手を当てて不満そうに言った。
リルシリス「お前、あの子の事好きなんだろ?もっと素直になれよ」
ヤーン「俺は恋愛素人だからよく分からないんだよ。だからあんな純粋な子を傷つけるのも嫌だし嫌われるのも嫌なんだ」
リルシリス「それじゃあ、一生付き合えないぞ」
ヤーン「ああ、それでいい、あの子が傷つかないならそれでいいよ」
リルシリス「だったらお前が優しくしてやればいいだろう?あの子が傷つかないように」
ヤーン「俺には恋愛はなぁ…」
リルシリス「じゃあ何か?あの子を他の男に取られても平気なのか?そいつに酷い目に遭わされるかもしれないんだぞ!」
ヤーン「いや、それはダメだ、あの子には幸せになってほしい….いい男と一緒になって…」
リルシリス「そのいい男がお前なんだ!あの子にとって一番の男がおまえなんだよ、だからあの子は必死に気持ちを伝えてたんじゃないかよ!」
ヤーン「お、俺でいいのか?本当にこんな俺なんかで!?…」
その時、遠くの草むらの方から声が聞こえた。
リシリス「ヤーン!」
ヤーン「あ!?」
リシリス「ヤーン!ヤーン!」
リシリスは息を切らしながら遠くの草むらをこっちに、歩きづらい道無き道をゆっくり走って来る。
ヤーン「リシリス!」
リルシリス「お前も男なら行ってやれ!」
リシリス「ヤーン!ヤーン!」
ヤーン「リシリス!リシリス!」
ヤーンは大草原の中を愛する彼女の元へと力強く走って行った。
移ろいの木漏れ日と微風 完




