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不思議な留学 ー留学先のオウゴウヌ王国って世界地図にないんだけどー  作者: U.X.
第8章 天文台にて、そして新たな出会い
125/137

第125話 僕とドーラが天文台を去った後で(その2) ー僕とドーラの正体ー

(前話からの続き)

 

 

 

デニス台長とイーサン警備隊長は、互いに顔を見合わせた。

 

そして二人ともため息をついた。

 

 

 

そしてデニス台長が口を開いた。

 

「わかった。。。

 

 ドーラ巡査部長は、本当はドーラ・オウゴウヌ第一王女殿下だ。」

 

 

 

イアン副台長とライオネル警備副隊長は、まさかドーラが王族であると思わなかったのだろう。

 

二人とも「え!」と驚きの声をあげた。

 

 

 

イーサン警備隊長はそれをスルーして話を繋げた。

 

「ドーラ・オウゴウヌ第一王女殿下が率いる部隊は、

 本当は近衛師団・騎兵連隊隷下の分隊だ。

 

 ドーラ・オウゴウヌ第一王女殿下は、現在、軍に所属しておられる。

 

 ドーラ・オウゴウヌ第一王女殿下は、

 現在、中尉として、分隊長として、

 配下の分隊メンバを率いて、ここ天文台にやって来た。」

 

 

 

イアン副台長とライオネル警備副隊長は、戸惑いの表情を浮かべた。

 

 

 

ライオネル警備副隊長は恐る恐る問うた。

 

「それでは、、、修司殿は何者です?

 

 王家が自ら護衛しなければならない方なのですか?」

 

 

 

イーサン警備隊長が答えた。

 

「修司殿は、、、

 

 アン女王陛下の姉、エリーゼ殿下の息子だ。。。

 

 つまりアン女王陛下の甥にあたる。。。」

 

 

 

ライオネル警備副隊長は「つまり、修司殿は王族の一人。。。」とつぶやいた。

 

 

 

デニス台長はうなずき、話を繋いだ。

 

「エリーゼ殿下は30年前、結婚し、日本に渡られた。

 

 すなわち、修司殿は日本からの留学生ということだ。

 

 

 つまり、

 

  『修司殿は政府要人が招いた留学生』

   (第107話)

 

 というのは間違いではない。。。」

 

 

 

イアン副台長は「そうか、日本からの留学生。。。」とつぶやいた。

 

 

 

デニス台長は微笑み、イアン副台長に語り掛けた。

 

「彼は日本で最新の天文学を知っている。

 

 だから、君の知らない知識があっても不思議ではない。

 

 彼がいる間に、彼の知識を吸収するんだ。」

 

 

 

イアン副台長は黙ってうなずいた。

 

 

 

 

 

イーサン警備隊長は厳しい表情で、イアン副台長とライオネル警備副隊長に語り掛けた。

 

「ただし、絶対に他人に言うんじゃない。

 

 そして、ドーラ殿下と修司殿の身の安全を確保せねばならぬ。」

 

 

 

イアン副台長とライオネル警備副隊長は、戸惑いながらうなずいた。

 

 

 

 

 

ライオネル警備副隊長は戸惑いながら、イーサン警備隊長に問うた。

 

「ギレエ町の警察消防署で、

 本部長と署長が、ドーラ殿下と修司殿と面会したのは、、、

 

 そういうことですか?」

 (第116話)

 

 

 

イーサン警備隊長は黙ってうなずいた。

 

 

 

ライオネル警備副隊長はさらに問うた。

 

「ギレエ町の警察消防署と天文台の警備員が増員されたのは、、、

 

 そう言うことですか?」

 (第112話)

 

 

 

再びイーサン警備隊長は黙ってうなずいた。

 

 

 

 

 

ライオネル警備副隊長は、唖然として、イーサン警備隊長に問うた。

 

「なぜそこまで?

 

 修司殿が天文台に来るのを断れば済む話では?」

 

 

 

イーサン警備隊長は苦笑いを浮かべた。

 

「私も最初、そう思った。

 

 実はリネット大臣もそう思って、

 女王陛下に相談したら、女王陛下から叱られたそうだ」

 (第106話)

 

 

 

ライオネル警備副隊長は驚き、「え?」とつぶやいた。

 

 

 

イーサン警備隊長はスルーして話を続けた。

 

「女王陛下は

 

  『異世界の知識や技術に対する妨害活動に対する警護は、

   本来、軍事省ではなく、警察消防省の範疇である。

 

   それを放棄するとは何事か!』

 

 とリネット大臣を叱ったそうだ。」

 (第116話)

 

 

 

ライオネル警備副隊長は戸惑いながら、イーサン警備隊長に問うた。

 

「確かにその通りですが。。。

 

 じゃあ、、、

 

 なぜ、今、修司殿を近衛兵が警護しているのですか?」

 

 

 

イーサン警備隊長は、手のひらを天井に向け、手を延ばして、苦笑いをして浮かべた。

 

「これは、リネット大臣曰くなんだが、、、

 

  『約1000年前、我が国が異世界から人を30年に一度、

   招致していた当初(第26話)は、、、

 

   実際、我が警察消防が警護をしていた。』

 

 らしいんだ。。。

 

 ま、俺がリネット大臣から直接聞いた話じゃなく、

 本部長と署長を経由した話だけどな。。。」

 

 

 

ライオネル警備副隊長は戸惑いの表情を浮かべたまま、イーサン警備隊長に問うた。

 

「え?

 

 じゃあ、なぜ、今は近衛兵なのですか?」

 

 

 

イーサン警備隊長は両手を降ろすと、ため息をついて、答えた。

 

「異世界の知識や技術の流入を歓迎しない勢力がいるのさ。。。

 

 特に貴族や外国勢力がな。。。

 

 彼等は武装している。。。

 

 警察消防の装備では守り切れない。。。

 

 よって、異世界から招致した人への暗殺が頻発した。。。」

 

 

 

ライオネル警備副隊長は、唖然としてイーサン警備隊長に問うた。

 

「だから、、、

 

 いま、、、

 

 近衛兵なのですか?」

 

 

 

イーサン警備隊長はうなずき、答えた。

 

「ああ、、、

 

 それに約300年前、

 異世界から招致した男性が元の世界に戻るとき、

 創造神ガエリア様の指示で、王家の女性と結婚し、

 共に異世界に渡ることになった。

 (第27話)

 

 王家を守るのは近衛兵だ。

 

 異世界から招致した男性は、王家の女性との結婚相手なため、

 王家も同然だ。

 

 だから今は近衛兵が警護しているというわけさ。」

 

 

 

イーサン警備隊長は話を続けた。

 

「本部長も署長も言っておられたが、

 

 『ドーラ殿下や修司殿の警護に、

  (警察消防省が)

  できる限りの措置を講ずるのは、

  本来当たり前だ』

  (第116話)

 

 それをわかってくれ。」

 

 

 

ライオネル警備副隊長は黙ってうなずいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イーサン警備隊長の話を、あっけにとられていたイアン副台長は、ハッとした表情で、デニス台長に語り掛けた。

 

「そういえば、修司殿は、

 

 銀河周辺の球団星団の立体的位置だけでなく、

 動きまで計測すると言ってましたが、、、」

 

 

 

デニス台長は困った表情で答えた。

 

「修司殿は2か月に1度しか、天文台に来ない。

 

 しかも1年しかいない。

 

 彼に与えられた時間では難しい。。。

 

 望遠鏡が空いている隙に、私達も計測しよう。

 

 そして、過去の球状星団の計測結果も彼に提供しよう。」

 

 

 

イアン副台長は黙ってうなずいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ライオネル警備副隊長は怪訝な表情で、イーサン警備隊長に話しかけた。

 

「ところで、さっき、、、

 

 ドーラ殿下の部隊は、

 近衛師団・騎兵連隊隷下の分隊と仰いましたよね。。。」

 

 

 

イーサン警備隊長は戸惑いながら、「ああ」と答えた。

 

 

 

「じゃあ、なぜ、騎乗できないメンバが少なくないんですか?

 (第117話)

 

 騎兵連隊隷下ですよね?」

 

 

 

イーサン警備隊長は天井を見上げ、「ははは!」と笑った。

 

 

 

イーサン警備隊長は微笑み、ライオネル警備副隊長に答えた。

 

「実は、これもリネット大臣曰くなんだが、、、

 

  『ドーラ殿下の分隊には、

   ドーラ殿下と修司殿の護衛の他に、

   役割がある』

 

 のさ。。。

 

 

 これも、俺がリネット大臣から直接聞いた話じゃなく、

 本部長と署長を経由した話だけどな。。。」

 

 

 

そして、イーサン警備隊長はドーラ分隊の役割を、ライオネル警備副隊長に話した。

 

 

 

すると、ライオネル警備副隊長は「ははは!」と笑い出した。

 

彼だけでなく、イアン副台長も「ははは!」と笑い出した。

 

 

 

ライオネル警備副隊長は笑いを止めると、つぶやいた。

 

「じゃあ、若い警官達に、

 ドーラ殿下のメンバと親しくなっておけと言おうかな?」

 

 

 

イーサン警備隊長は微笑み、ライオネル警備副隊長に話しかけた。

 

「君だって、若いだろ?」

 

 

 

デニス台長も微笑み、ライオネル警備副隊長に話しかけた。

 

「その通り!」

 

 

 


次話は2026/6/11 0時に更新予定です。

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