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不思議な留学 ー留学先のオウゴウヌ王国って世界地図にないんだけどー  作者: U.X.
第8章 天文台にて、そして新たな出会い
109/137

第109話 天文台へ(その1) ー王城にてー

『第8章 天文台へ、そして新たな出会い』を開始します。


主人公の修司とヒロインのドーラは新たな出会いをすることになります。


次の週の月曜日の午前6時、今日は天文台へ行く日だ。

 

ドーラの分隊メンバは王城の軍の倉庫の前に集まった。

 

もちろん、ドーラの分隊メンバは全員、警官の姿であった。

(第106話)

 

 

 

ああ、オウゴウヌ王国の警官は紺色の帽子と制服を着る。

 

そして、警棒を装着していた。

 

 

 

だが、ルイス少尉、、、ああ今はルイス巡査(本当は少尉)と呼ばなくてはいけない。

(第106話)

 

ルイス巡査(本当は少尉)は怪訝な表情で、ドーラに問うた。

 

「分隊長(=ドーラ)、

 

 どうして女性隊員までズボンなんですか?

 

 たしか、女性警察官はスカートだったはずでは。。。」

 

 

 

ベリンダ巡査(本当は上等兵)も怪訝な表情でドーラに問うた。

 

「ズボンだけじゃありません。。。

 

 この帽子は女性警察官の帽子じゃなく、男性警察官のものでは?

 

 確か女性警察官の帽子はマリン型ではなく、

 バケットハット型だったはずですが。。。」

 

 

 

すると見送りに来ていたリネット警察消防相が笑顔で答えた。

 

「我々(=警察消防省)の配慮です。

 

 そもそもドーラ殿下の分隊は女性隊員がバイクを乗り回すし、

 ドーラ殿下や修司殿が万が一襲われた時、

 反撃しやすいように、機能性を考慮して、

 男性警察官の制服を支給しました。」

 

 

 

ドーラはリネット警察消防相に頭を下げた。

 

「リネット・ホーリス警察消防相閣下、

 

 ご配慮ありがとうございます。」

 

 

 

そしてドーラは頭を上げると、苦笑いを浮かべ、ルイス巡査(少尉)に語り掛けた。

 

「それから、ルイス。

 

 今は我を『巡査部長』と呼べ。」

 

 

 

そう、天文台ではドーラが第一王女だと気取られないよう、分隊メンバはドーラを『ドーラ巡査部長』と呼ばねばならない。

(第106話)

 

 

 

ルイス巡査(本当は少尉)は苦笑いを浮かべた。

 

そして恥ずかしそうに頭を下げた。

 

「は! 『巡査部長』、申し訳ありません」

 

 

 

 

 

ドーラは顔の向きを変え、微笑み、頭を下げた。

 

「母上、父上、シャーロット、オリビア、、、

 

 そして、リネット・ホーリス警察消防相閣下、

 コンラッド・カニング警察消防次官、、、

 

 朝6時だと言うのに、我らの見送り、ありがとうございます。」

 

 

 

そう、アン女王、レオ近衛師団長、シャーロット第二王女、オリビア第三王女、リネット警察消防相、コンラッド警察消防次官が見送りに来ていたのだ。

 

 

 

アン女王は少し心配そうに、ドーラに声をかけた。

 

「ドーラ、、、気を付けてな。。。」

 

 

 

レオ近衛師団長はアン女王に顔を向けて微笑むと、アン女王に語り掛けた。

 

「アン、、、

 

 心配ない。。。

 

 リネット・ホーリス警察消防相閣下が

 いろいろ手を打ってくれたのだから。。。」

 

 

 

そう言うと、レオ近衛師団長はリネット警察消防相に顔を向け、語り掛けた。

 

「娘(=ドーラ)が、1週間、

 首都レワヅワから200km離れた天文台に行きます。

 

 よろしくお願いします。」

 

 

 

そして、レオ近衛師団長はリネット警察消防相に頭を下げた。

 

 

 

慌ててリネット警察消防相はレオ近衛師団長に答えた。

 

「レオ・オウゴウヌ近衛師団長閣下、、、

 

 頭を上げてください。。。

 

 頭を下げられるようなことをはしておりません。。。」

 

 

 

レオ近衛師団長の言うとおり、ドーラが、1週間も、首都レワヅワから200km離れた天文台に行くのは、家族として心配なのだろう。

 

 

 

だから、月曜日の早朝にもかかわらず、アン女王、レオ近衛師団長、シャーロット第二王女、オリビア第三王女が見送りに来たのだ。

 

 

 

 

 

ドーラは微笑み、アン女王に話しかけた。

 

「母上、、、心配ありません。。。

 

 分隊メンバが一緒です。。。」

 

 

 

ドーラ以外の分隊メンバは全員微笑み、うなずいた。

 

 

 

 

 

そして、ドーラはため息をつくと、あきれた表情で別の方向に顔を向けた。

 

「ところで、ダグ・ハミルトン騎兵連隊長閣下、、、

 

 まさか、、、

 

 我らについてくる気ですか?」

 

 

 

ドーラが顔を向けた方向に僕も視線を移すと、そこにはダグ騎兵連隊長がオフロードバイクに乗っていた。

 

ただし、いつもの近衛兵の白い軍服ではなく、カーキー色のライダーズジャケットとカーゴパンツを着ていた。

 

 

 

ダグ騎兵連隊長はニヤリと笑い、ドーラに答えた。

 

「ドーラ中尉、、、

 

 俺は今日と明日は非番だ。

 

 非番なら、どこにいこうが、勝手だろ?」

 

 

 

僕はあきれてダグ騎兵連隊長に問うた。

 

「ダグ騎兵連隊長、、、

 

 許可証がなければ天文台の敷地に入れません。。。

 (第107話)

 

 そもそも、その会議に同席されてましたよね。。。」

 

 

 

ダグ騎兵連隊長はニヤリと笑ったまま答えた。

 

「大丈夫さ。

 

 天文台の手前で帰るから。。。」

 

 

 

僕はさらにあきれてダグ騎兵連隊長に話しかけた。

 

「いや、ダグ騎兵連隊長、、、

 

 天文台には今日の夕方に着く予定です。。。

 

 天文台の手前で戻って、夜通し、オフロードバイクで帰る気ですか?」

 

 

 

ダグ騎兵連隊長は何食わぬ顔で返した。

 

「そのつもりだけど?

 

 ま、疲れたら、野宿するつもりだし。。。」

 

 

 

僕とダグ騎兵連隊長のやり取りを見ていたアン女王は、あきれた表情でリネット警察消防相に話しかけた。

 

まあ、ダグ騎兵連隊長を野宿させるわけにはいかないと思ったのだろう。

 

「全く、、、

 

 リネット、、、

 

 急いでダグの許可証を発行できんか?」

 

 

 

リネット警察消防相もあきれて片手を頭を抱えた。

 

そしてため息をつくと、カバンから数枚の紙と便箋を取り出し、カバンを下敷き替わりに、万年筆で何やら書き始めた。

 

数分後、ドーラに一枚の紙を手渡した。

 

「天文台の敷地に入るのは私の権限で何とかなるから、

 私の署名入りのこの手書きの許可証を呈示して、、、

 

 たぶん、それで何とかなると思う。。。」

 

 

 

次に一通の手紙もドーラに手渡した。

 

「もし、この手書きの許可証で、云々言われたら、

 この手紙を警備隊長に渡して。

 

 この手紙の中に、事情を書いてあるから。。。」

 

 

 

ドーラは頭を下げ、リネット警察消防相に語り掛けた。

 

「は! リネット・ホーリス警察消防相閣下!

 

 格別のお計らい、ありがとうございます。」

 

 

 

こうして、ダグ騎兵連隊長も天文台まで来ることになった。

 

 

 

その様子をダグ騎兵連隊長の娘、エイミー巡査(本当は少尉)はあきれて、片手で頭を抱えていた。。。

 

 

 

(あきれた笑い)ははは。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、リネット警察消防相が手書きの許可証と、手紙を書いている間、シャーロット第二王女とオリビア第三王女が、ドーラに近寄ってきた。

 

シャーロット第二王女はニヤリと笑い、ドーラに話しかけた。

 

「ドーラ姉上、、、

 

 当然、天文台の土産を帰りに持ってくるんですよね。。。」

 

 

 

ドーラは戸惑いながら、シャーロット第二王女に問うた。

 

「土産って?」

 

 

 

オリビア第三王女もニヤリと笑い、ドーラに話しかけた。

 

「そーですね。。。

 

 あの辺りは果物が美味しいと聞きます。。。

 

 実際、数年前、家族で訪れた時の供応を受けた時、

 本当に果物が美味しかった。。。」

 

 

 

シャーロット第二王女はうなずき、ニヤリと笑いながらドーラに話しかけた。

 

「そうね。。。

 

 ドーラ姉上、、、

 

 あの辺りの新鮮な果物を土産といたしましょうか。。。」

 

 

 

まあ、このオウゴウヌ王国は自動車は100台余りしかない。

(第30話)

 

しかも冷蔵庫は普及していない。

(第19話)

 

よって、傷みやすい果物や野菜の流通には限界がある。

 

特に別の地域のものは、王族と言えど、食すのは難しい現状があるんだ。

 

 

 

僕は恐る恐るシャーロット第二王女に問うた。

 

「あのー、、、シャーロットさん、、、

 

 僕もドーラも暗殺の恐れがあり、、、

 

 下手な店に入るわけにはいきません。。。

 

 また、安全な物しか口にできません。。。

 (第63話)

 

 それは僕とドーラだけでなく、

 シャーロットさんやオリビアさんも同じでは?」

 

 

 

そう、天文台近くの適当な店で果物を買うわけにはいかないんだ。。。

 

 

 

すると、シャーロット第二王女の代わりに、オリビア第三王女がニヤリと笑って答えた。

 

「修司殿、大丈夫~♪

 

 天文台から50km離れた州都には、王室御用達の果物専門店があるから~♪

 

 そこで新鮮な果物を買ってきて~♪

 

 それなら安全よ~♪」

 

 

 

僕はあきれてオリビア第三王女に問うた。

 

「王室御用達なんて、メチャ高価では?」

 

 

 

ドーラは戸惑い、アン女王に問うた。

 

「母上、王室専用の買い物カードで購入してもよろしいでしょうか?」

 

 

 

アン女王は苦笑いを浮かべて、うなずいた。

 

「仕方あるまい。。。

 

 それに、今回の天文台行きには、、、

 

 ここにいるリネット(警察消防相)と

 コンラッド(警察消防次官)だけでなく、、、

 

 フランクリン(軍事相)とキース(軍事次官)と、

 ジョシュア(教育相)とアルバート(教育次官)にも、

 骨を折ってもらった。

 (第106話、第107話)

 

 彼等への感謝の意味を込めて、土産を買って来い。。。」

 

 

 

ま、それもそうだ。。。

 

 

 

ドーラは苦笑いを浮かべ、うなずき答えた。

 

「わかりました。。。

 

 それならば、母上、、、

 

 近衛師団の同僚や上司にも土産が必要かと思います。。。

 

 彼らは我が天文台に行っていることを知っております。。

 

 軍事相閣下や軍事次官に土産を買ってきて、

 同僚や上司に土産がないのは、我がやりずらくなります。。。

 

 彼等にも土産よろしいですか?」

 

 

 

アン女王はため息をついて、黙ってうなずいた。

 

 

 

こうして、僕とドーラを含む分隊メンバは王城を発した。

 

 

 

(次話に続く)


次話は2025/5/26 0時に更新します。

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