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不思議な留学 ー留学先のオウゴウヌ王国って世界地図にないんだけどー  作者: U.X.
第7章 動き出すオウゴウヌ王国、そして天文台へ
107/137

第107話 警察消防相・リネット・ホーリスとの話(その2) ー天文台への道ー

(前話からの続き)

 

 

 

リネット警察消防相は僕に顔を向けると、語り掛けた。

 

「修司殿も王族と気取られないように。


 そして、決して日本人と気取られないように。

 

  『修司殿は政府要人が招いた留学生で、

   警察消防相である私が首都レワヅワの警察消防本部に直接指示して、

   首都レワヅワの警官の精鋭が警護している』

  

 と天文台スタッフには伝えるから。」

 

 

 

コンラッド警察消防次官は僕とドーラに語り掛けた。

 

「ドーラ殿下と修司殿の正体、

 そして警護するドーラ殿下の分隊の正体を知っているのは、、、


 天文台台長と、

 天文台警護隊の隊長と、

 天文台警護隊を管理している麓の町の警察消防署長と、

 その警察消防署を管理している州都の警察消防本部長の

 四人だけです。」

 

 

 

 

 

ドーラは戸惑いながら、リネット警察消防相に問うた。

 

「リネット・ホーリス警察消防相閣下、

 我が分隊は、天文台敷地内で何をすればよいでしょうか?」

 

 

 

リネット警察消防相は苦笑いを浮かべて答えた。

 

「本当は『何もするな』と言いたいの。。。

 

 だって、女王陛下が

 

  『ドーラ殿下の分隊は問題児集団』

   (第99話)

 

 って言っていたからね。」

 

 

 

ドーラは苦笑いを浮かべて、うなずくしかなかった。

 

 

 

リネット警察消防相は続けて答えた。

 

「実は敷地内に警官用の武道場があるの。。。

 

 木剣を使った訓練とか格闘技の訓練は許可するわ。

 

 ただし、敷地内での魔法を使った訓練はダメ。」

 

 

 

そしてリネット警察消防相は何かを思い出したかのように、話を続けた。

 

「あ!

 

 それとパラグライダーの訓練もダメ。」

 

 

 

リネット警察消防相はあきれた表情でドーラに語り掛けた。

 

「王城をパラグライダーの乗り込むとようなことは絶対だめですからね。

 

 あの時、臨時閣議でアン女王と一緒にいました。

 (第99話)

 

 パラグライダーで天文台の敷地を出たり入ったりなんて、

 絶対にしないように。

 

 過激な信徒を刺激しかねないわ。」

 

 

 

ダグ騎兵連隊長とドーラとフレッド副長と僕は、「ははは。。。」とごまかし笑いをするしかなかった。

 

まったく、ルイス少尉は。。。

 

 

 

 

 

ドーラは気を取り直し、リネット警察消防相に問うた。

 

「リネット・ホーリス警察消防相閣下、

 

 恥ずかしながら、、、

 

 我が隊は近衛師団・騎兵連隊隷下でありながら、

 騎乗できなかったり、

 武芸が得意でないものが少なくないのですが。。。」

 

 

 

すると、リネット警察消防相は天井を見上げて、笑い出した。

 

「ははは!

 

 そう言えば、修司殿から日本から来られた晩の臨時閣議で、

 フランクリンがそんなこと言ってたわね。。。」

 (第21話)

 

 

 

リネット警察消防相はコンラッド警察消防次官に顔を向けた。

 

すると、コンラッド警察消防次官は微笑み、リネット警察消防相に語りかけた。

 

「ドーラ殿下の分隊には多くの自動車やオフロードバイクが配備されています。

 

 どうでしょう?

 

 麓の町の警察消防署と天文台との輸送、

 あるいは州都の警察消防本部と天文台との輸送を担ってもらうと言うのは?」

 

 

 

コンラッド警察消防次官はドーラに話しかけた。

 

「先ほど言ったように、

 ドーラ殿下を始め、分隊の正体を知っているのは、

 天文台長と、

 天文台警護隊の隊長と、

 天文台警護隊を管理している麓の町の警察消防署長と、

 その警察消防署を管理している州都の警察消防本部長の

 四人だけです。

 

 輸送時のやり取りには注意ください。

 

 くれぐれもバレないように。

 

 輸送時において、

 町の警察消防署と州都の警察消防本部の言うことは聞くように願います。

 

 念のため、私の方から、

 村の警察消防署長と州都の警察消防本部長には、

  『リネット警察消防相直下の部隊だから、

   配下が直接指示しないように徹底しろ』

 と伝えます。」

 

 

 

アルバート教育次官はコンラッド警察消防次官に話しかけた。

 

「よろしければ、麓の町に駐在するスタッフ、

 および州都に駐在するスタッフの荷物の輸送もお願いできますか?」

 

 

 

コンラッド警察消防次官はうなずき答えた。

 

「その旨、町の警察消防署と州都の警察消防本部に伝えよう。」

 

 

 

 

 

アルバート教育次官は笑顔でドーラに語り掛けた。

 

「ドーラ殿下、、、

 

 天文台には食堂を始めとしたレクレーション施設もあります。

 

 そちらも活用ください。

 

 研究者だけでなく、警官も利用していますし。。。

 

 天文台は警戒厳重なので、

 天文台スタッフも気が滅入るそうです。」

 

 

 

ドーラは戸惑いながら、頭を下げた。

 

「ご配慮、ありがとうございます。」

 

 

 

すると、キース軍事次官がいたずらっぽく、ドーラに語り掛けた。

 

「それから食事ですが、、、

 

 なんでも毎朝、王城の売店を買い漁っているようですな。。。」

 (第63話)

 

 

 

再び、ダグ騎兵連隊長とドーラとフレッド副長と僕は、「ははは。。。」とごまかし笑いをするしかなかった。

 

 

 

ダグ騎兵連隊長はごまかし笑いをした後、キース軍事次官に答えた。

 

「先ほど申しあげましたが、

 

 約150年前、当時の第一王女が暗殺され、、、

 

 30年前も、普一殿に対する暗殺未遂事件もありました。

 

 ドーラ中尉と修司殿の食の安全を考えると、

 それを黙認せざるを得ないのです。。。」

 (第63話)

 

 

 

アルバート教育次官はため息をついてうなずいた。

 

「ええ、、、

 

 その事情は、ジョシュア教育相がアン女王陛下から聞いております。

 

 天文台においても、

 ドーラ殿下と修司殿の食の安全を確保することは課題でした。。。」

 

 

 

アルバート教育次官は微笑み、僕とドーラに語り掛けた。

 

「天文台の食堂について、

 持ち込む食材、料理人、施設を全て一新しました。

 

 安全に美味しく食べてもらえるようにしました。」

 

 

 

僕は思わず、アルバート教育次官に頭を下げた。

 

「ありがとうございます。」

 

 

 

頭を上げると、ダグ騎兵連隊長、ドーラ、フレッド副長も頭を下げていた。

 

 

 

 

 

キース軍事次官も微笑み、僕とドーラに語り掛けた。

 

「練兵場の食堂も改善しよう。

 

 他に優先事項があるから、いつとは言えないが。」

 

 

 

キース軍事次官に頭を下げた。

 

「ありがとうございます。」

 

 

 

頭を上げると、やっぱり、ダグ騎兵連隊長、ドーラ、フレッド副長も頭を下げていた。

 

 

 

 

 

フレッド副長がリネット警察消防相に尋ねた。

 

「王城から出かけるときから、

 警察の制服を着た方が良いですね?」

 

 

 

リネット警察消防相は黙ってうなずくと、コンラッド警察消防次官に顔を向けた。

 

 

 

コンラッド警察消防次官は微笑み、フレット副長に語り掛けた。

 

「ドーラ殿下の分隊全員分の制服と身分証と警棒一式を準備しました。」

 

 

 

そう言うと、コンラッド警察消防次官は個室の外に出た。

 

数分後、コンラッド警察消防次官は、段ボールを抱えた一人の職員と共に戻ってきた。

 

 

 

その職員は段ボールをフレッド副長に渡した。

 

フレッド副長が段ボールを開けると、10人分の制服と身分証と警棒が収められていた。

 

 

 

コンラッド警察消防次官は笑顔でドーラに語った。

 

「来週月曜日の朝、これを着て、天文台へ向かってください。」

 

 

 

 

 

コンラッド警察消防次官はフォルダから複数の紙を取り出し、フレッド副長に手渡した。

 

「フレッド副長、これは天文台の敷地に入る際の、

 分隊メンバ一人一人の入門許可証です。

 

 一年間有効です。

 

 天文台にはいくつか検問所があり、都度呈示ください。」

 

 

 

 

 

アルバート教育次官もカバンから3枚の紙を取り出し、僕に手渡した。

 

「修司殿、、、

 

 これは修司殿、カドワダドル教授、クラレンス殿への、

 天文台敷地への入門許可証です。

 

 これも一年間有効です。

 

 天文台にはいくつか検問所があり、都度呈示ください。

 

 ただし、あくまで入門許可証です。」

 

 

 

僕とフレッド副長は、入門許可証を見比べた。

 

微妙にレイアウトが異なっていた。

 

 

 

ドーラの分隊メンバは業者とか警備員用の入門許可証で、僕には研究者用の入門許可証であるようだ。

 

 

 

 

 

 

さらにアルバート教育次官はカバンから6枚の紙を取り出し、僕に手渡した。

 

「修司殿、

 

 これは天文台の望遠鏡の予約票です。

 

 この予約票がないと、望遠鏡の操作ができません。

 

 2か月に1度、天文台を訪れると聞いておりますので、

 計6枚あります。

 

 来週月曜日はこのうちの1枚を天文台スタッフに呈示ください。」

 

 

 

予約票を見ると、望遠鏡の使用が許可されている日付が記載されていた。

 

この予約票を天文台の受付で呈示するよう記載されていた。

 

 

 

 

 

準備は整った。

 

こうして、いよいよ来週の月曜日、天文台に行くことになった。

次話は2026/5/24 0時に更新予定です。

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