1 猛暑日の記憶
夏――、
連日の猛暑日。
部屋の中でぐったりだ。エアコンを24℃にしても暑い。
「起き上がれない……」
布団の中で目覚めた私は、時間にして数分程度だが、何倍も時間が経過したような気分になった。
「アウトー! 私の勝ちー」
「!」
外で小学生がバドミントンをしている……。
(熱中症に気を付けろよーっと)
漸く起き上がれる。
「冷蔵庫……」
アイスがここに……
「無い……!」
冷蔵庫を開けて唖然とする私は、時間にして数秒程度だが、何倍も時間が経過したような気分になった。
「昨日の夜にたべちゃったかぁー?」
迂闊だった。
ストックしてあったと思われたアイスは、風呂上がりの私の口にぺろりと収まっていたのだ。
「しかたない、か……」
――、
スーパーへと向かう私は、アスファルトの反射熱にうだれながら歩みを進める。
「あちぃ……影……」
高い建物もなく、日の光を防ぐモノなど何処にもなかった。
それでも、今日以降のアイスをストックしておかねば……
左手のクーラーボックスを握りしめた。
――、
「いらっしゃいませー」
(ふわぁぁああ……冷房……)
びしょびしょのシャツがひんやりとした冷えピタみたいになった。
アイスコーナーはぁーっと……!
(特売!?)
――、
「ありがとうございましたー!」
ふふ……暑い中歩いた甲斐があった……。
重めのクーラーボックスを担いだ身体が軽かった。
「さて、と――。もういっちょ歩きますか」
スーパーから帰る私は、アスファルトの反射熱にうだれながら歩みを進める。
猛暑日の記憶、イマ子の記憶――。




