湖から始まる世界⑥
今月3連休が2週連続であった、社畜のスプリンクラーと申します。2回あった3連休は全力で猛省しました。これでもかってくらい休みを満喫して仕事が嫌になる今日この頃です。えー。休みました。休みましたとも。休みが大好きな常日頃です。
「それにしても、奴は信じるに値する価値があると思うか?」
近づいたことのにより、再度首の怪我に布を当てる。その際新しく反対の袖を引きちぎり新しい布切れで傷口を当てがった。
「う〜ん、あの人もあぁ言ってるし多分なんとかなるんじゃない?」
「お主、考える事をやめたろ」
「“為せば成る何事も”って言葉が家訓でありそれを貫く人生でした」
「ヨシ、分かった。そこに跪け。今すぐ叩切ってやる!」
布切れを口に咥えて、刀を抜き放ちその切っ先を鼻先にちらつかせてくる。
「スミマセンデシタイカリヲオオサエクダサイ」
抜いた刀をそのまま地面に置き、咥えていた布切れを傷口にあてがう。
鞘に戻らなかった抜き身の刀が恐怖を煽る。
(次ふざけたこと言うと、叩切る!!!)
無言でも、とても効果的な強制力を放つ。
「え〜と、“クロ”さんに質問ですがいいですか?」
「構いませんよ。答えられる範囲なら」
「さっき“助けられる”って言ったじゃないすか。薬とか無いのにどうやるんすか?」
毒の治療は基本的に解毒薬を投与し毒を解毒させるか、自然に回復するのを待つかの2択になってくる。
「そこは申し訳ない、方法は話すことが出来ません。企業秘密みたいなもので、簡単に話せ無いんで。でも安心して下さい、傷は治せ無いですが毒は抜いてみせますよ」
「傷は?」
「あ〜と、この世界には魔法が存在しまして、その中で怪我の治癒とか出来る奴も有るんですが、使え無いんですよ。まったく」
「っえ!じゃあ出来る奴でいいんでなんか簡単なのお願いできません?」
「なかなか図々しいですね」
「家訓ですから」
「家訓関係ありませんでしたよね?」
興味が湧きすぎて、言葉が抑えられなかった。言い終えると同時に首にあてがわれている布に殺意が込められる。多少呼吸がしづらくなるが言葉転がり出てくる。
「残念ですが、お見せでき無いんです。見せられるものがないって言うか、使えないんです。まったく」
さっきと同じ終わり方になった。
「魔法が?」
察して尋ねる。
「魔法が」
簡単に帰ってくる答え。
突然目頭が熱くなり、溢れ出てくる雫を止めることが出来なかった。
「なっ何で泣いてるんですか!?」
急に大の男が泣き出して、周りの二人が慌てふためき出す。
泣き出した本人は、鼻をすすりながら嗚咽混じりに言葉を紡ぐ。
「だっ、、で、、、だ、、で、、、、じぬかも、、、じれないのに、、、、みれない、、、、、なんて、、、じんでも、、じにきれない、、、」
「「そんな事で!?」」
「まて、あの蜘蛛に襲われたことより悔しいのか!?」
傷口を抑えていた布を落としそうになるが間一髪のところで拾い上げる。後ろの方に真っ二つになってる残骸を指差し確認する。
「だ、、て、、、だ、、、、って」
まともな答えが帰ってこない。
「取り敢えず泣き止んでもらえないかな?このままでは話が脱線したまま帰ってこれなくなりそうなので」
傷口を抑えてない手の親指で涙を拭ってもらい“グスン”“グスン”と鼻をすする。
「まずこの世界の説明しておきましょう。この世界は、あらゆる物を吸い寄せかき集めてしまう世界。その力で君たちはここに来てしまった、ただの被害者です。そんな右も左もわからないひよこ同然、いや、ひよこ以下の君たちを案内するのが僕のお仕事」
「案内するだけなら、勝負は必要ないんじゃないか?」
勝負を持ちかける必要性に疑問を投げかける。
「それに関しては、僕が好きでやってることですから」
「人の命がかかってるのにか?」
怒気を込めて言葉を叩きつける。
「もちろんです。だって好きでやってる事ですから」
何の悪びれもせず即答で返事を返す。
「クズが!」
相手を貶す言葉が自然と口につく。
「何とでも言ってもらって構わないよ。だってそれが僕だから。っで?どうする?勝負しないの?」
「“グスン”じゃあ、10秒以内に俺に危害を加えずに“痛い”言わせた人が勝ちってどう?もちろん間接的にもダメ」
「いや、ダメだろ」
「ダメでしょ、勝負にならないよ」
即却下された。普通に考えて味方有利すぎる。
「ルールの前提として、やっぱし“対等”でなくちゃ」
「なら、早食い勝負はどうだ?そこにちょうどご飯にしようと仕留めた蜘蛛が。。。」
まっぷたつの蜘蛛を指差す。
それを見てその亡骸に近ずく案内人。
「これは、これは」
そんなことを言いながら近ずき亡骸の横に立つ。
「くえるか〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!」
叫びとともに爆音が炸裂する。まるで、至近距離でダイナマイトを爆発させたような音が耳に突き刺さる。そして亡骸は消滅していた。
「ごはーーーーーーーーん!!!!」
優しいお侍さんは絶叫し、その場に崩れ落ちた。
「あれは食べ物ではありません!絶対にお腹を壊します!」
亡骸があったところは、クレーターのように綺麗に丸く抉れていた。
「僕もさっきそう言ったの、おかあさん」
「誰がおかあさんだ」
爆音を防ぐ手が無く無防備に食らった耳は脳を揺らし、まるで首の座っていない赤ん坊の様に頭を揺らしながらもボケを貫く。
「いいのですか、こんな事してて。時間はあっても限られていますよ」
「“ペナルティー”はないんすよね?」
前提条件を確認する。
「はい。負けても再度挑戦を受けますよ」
たとえ負けても追加で勝負出来るらしい。
「それはやっぱし一回勝負すかね?」
勝負事の勝敗条件の前提を確認する。
「何本勝負でも構いません。勝てると思う回数、好きなだけ挑んでください。っあ、でも運要素が強いものに関しては、1回で決まっては味気ないので、え〜、そうですね〜、10連勝が良いところですね。先に10連勝した方が勝ちってのが一番盛り上がると思います」
コインの裏表を当てる勝負を10回連続で的中させる事は可能だが、相当運が良くなければ10回連続で的中するまでに3時間以内で済むとは思えない。
上記を踏まえ取れる条件は、3時間以内でかつ、毒抜きの治療をする時間を差し引いた簡潔な勝負でなくてはならない。
「もう一つ確認だけど、さっきの蜘蛛は“消し飛ばした”の?それとも“蹴り飛ばした”の?」
そこにクレーターが出来た原因を確認する。
「見えてたのですか?」
質問の内容が意外だったらしく質問に質問で返される。
「いや、見えてたら確認なんかしないっすよ。なんとなくそうなんじゃないかなって。。。」
濁しているわけではなく、本当にただそんな気がしただけ。そんなフワついた感覚に答えを求めただけに過ぎない。しかし、その答え次第でこの後しなければならない勝負の内容がとても左右されれる。されてしまう。あってはならない絶対条件を確認するための質問。
「結果的に両方とも正解です」
そんな気は確定事項となり、この後の勝負で絶対に選んではならない分野がハッキリした。一目見て、それを見抜いた石田さんはやっぱり相当の武人なのだろうと尊敬する。廃人になりかけてるお侍さんに向かって敬意を払い、
「ミツにゃんって、相当凄い人なんだね」
「!?mみ、みつにゃん?」
生涯言われたことのない呼び名で呼ばれる一気に覚醒し、凄まじい形相で言った本人を睨みつける。言った本人は、毒の影響で視力が落ちている為どんな顔をしているのかわからないが、強い突き刺さる視線を痛く感じていた。
私、ツイッターをやっております。自分のツイートを確認してみたのですが、ここの更新報告以外は、スタバばっかツイートしていました。これからもこのまま続けていきます。(だってツイッターの使い方よくわかんないし)最近思ったことが、漫画のダンジョン飯に出てくる獣人の“イヅツミ”が最高に可愛いと思う今日此の頃です。はい。




