あっという間に
毎度遅筆ですいません
三人を背に林の奥へと歩を進めたシズルは視線が遮られたのを確認すると『権能解放』と呟き翼を展開する
タマフジが急ごうと言ったのだ、一刻も早く目的地に着かねばならない、そう心に決め思い切り翼をはためかせる
矢のように飛び立ち一直線に〇〇の町へ向かう、無論誰かに見られる可能性も鑑み、見上げられても点にしか見えない程の高度を飛ぶことも忘れない。程なくして目的の町付近に着いたが近くには身を隠して降り立てる場所が見当たらず少々離れた雑木林の中に着地した
タマフジは『四半時も掛からない』と言っていたが実際はその半分の時間でたどり着いたシズル、下草の無い平らな場所に布を広げマヤが描いた物と微妙に異なる陣を描く。同じように指を傷つけ血で図形をなぞり呪を紡ぐ
「昇りし闇が血と魔力を以って扉を興す、闇の結末よ光の端緒と結び隔たりを排する道を成せ」
魔力を込めると黒い光が立ち上がり陣の上でゆらゆらと揺らめくのを確認すると額にほっそりとした指をあてマヤに思念通信を送る『こちらは受け入れ可能になりましたよ』と
シズルの思念を受け取ったマヤは先ずタマフジを陣の上へ送り出す、一瞬の揺らめきの後消え去ったタマフジを見てアスタリスが感嘆の声を上げた
「魔力の揺らぎが殆ど感じられないじゃないか、どれだけ効率の良い構成になってるんだい!?」
「良いから早く陣に入って!」
マヤに急かされて足を踏み入れると浮遊感とも落下感とも取れる感覚の後に景色が変わり目的地に着いていた、軽く頭を振って陣から出るとシズルの側に居るタマフジの隣に立つ
マヤは周囲を見回し残した物が無いか確認した後、陣を描いた布の四方に魔力の火を付ける
こうすれば下草は燃えず布のみを燃やすことが出来る、炎が陣を消す前に素早く入り消え去った後には燃え尽き僅かな炭の破片を残すのみとなった野営地が静かに在るだけであった
「っと、後始末終わらせてきたよ」
結末の陣から足を踏み出したマヤはそう言いながら足元の陣が描かれた布を拾う、クルクルと丸めながら
「これどうしよう?燃やしちゃう?」
とシズルに聞く、暫しの後
「いいえ、これから必要になる事が有るでしょうから仕舞っておきましょう」
と手渡された陣布(じんふ ※1)を次元収納へと納めたシズルが先に立って指示された町へと歩き出した
※1 造語です
ペ「体調不良で半月程自宅療養中なのですよ…」
マヤ「あ〜、ご愁傷さま」
ペ「いや、◯んでないから、このままだと仕事変えないとダメかも知れんのよ」
マヤ「準高齢者の転職は厳しいわよ?」
ペ「あ〜、甥っ子姪っ子は立派に成人したから役目は終わったし、野垂れ死にの旅にでも出ようかしら?」
マヤ「取り合えずこの作品を終わらせてからにしてくれる?」
ペ「鬼っ」
追伸 アッザン先生、◯◯の町に名前を付けてもらえませんか?ランド君の居る世界をお借りしているので変な名前は付けられないので…




