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転移迷宮の先に


〖ティアマト地方・魔道船〖ユピテル〗内・魔剣学園居住区〗


「五日後。〖ロウトルの転移迷宮〗へと神成氏の転移魔法で向かい。その後、我々だけで剣技大陸へと一時的に帰還します」


「はい?何で私達だけ?‥‥‥‥それに一時的にって何で?転移迷宮を使って帰れるなら魔剣学園の皆を連れて帰れば良いじゃない?」


「姫君。それは少し無理な話ですな」


「何で?魔剣学園が所持していお金も底をついているんでしょう?なら帰れる方法があるのなら一日でも早く剣技大陸に帰えれた方が皆、安心するし、魔法大陸の人達の負担も減らせるじゃない。実際、エドワード君のお友達の神成君は相当なお金を出資してもらってるんでしょう?」


「いや、それはそうなのですがな‥‥‥‥大人数での転移魔法や迷宮探索にはかなりのリスクが伴い‥‥‥‥中間地点として向かう〖不思議の森〗という場所は禁則地としてされている場所なのですよ」


シュンッ!


「そうだ。だから、先ずは少数精鋭の君達が〖ロウトルの転移迷宮〗の転移魔法陣を使って、転移し。魔法大陸から剣技大陸への渡航が何故できない原因を探り、解決し。安全に両大陸の海域を行き来きできる様にしなければならない」


シュンッ!「セツナ様~」


ユナの相方。神成君が突然、現れて‥‥‥その後にソフィアが現れた。これが転移魔法なのかしら?‥‥‥凄いわね。


「‥‥‥‥君が神成君?私はか‥‥‥レイカって言います。よろしくね」


「ん?あぁ、よろしく。‥‥‥‥レイカさん。エドワードが話しているだろうけど自己紹介させてくれ。俺は神成‥‥‥だ。よろしく」


彼はそう言うと右手を差し出して来た。それに反応して私も右手を差し出して握手を交わした。

‥‥‥‥この人。女の子慣れしてるわね。ていうか、ソフィアと何処に行ってたのかしら?それよか。久しぶりにユナと再開できたんだから、もっと一緒にいてあげなさいよ。貴方、ユナの恋人じゃないわけ?


「‥‥‥‥レイカさん。痛いんだが」


神成君が苦しそうな表情をして私に告げる。


「あっ!ごめんなさい。つい力が入りすぎちゃったわ」


私はそう言うと急いで力を込めて握っていた右手を離した。


「‥‥‥‥どうですかな?」


「痛たた‥‥‥お前。こうなる事を分かってただろう。エドワード」


「エスフィール嬢を放っておくかれですぞ‥‥‥‥まさかソフィア嬢にまで手を出すとは」


「違うはアホ。多分、ソフィアさんは‥‥‥‥」


「‥‥‥ほう?何と‥‥‥‥‥」


そうして神成君の手を離した瞬間。エドワード君が神成君の直ぐ近くに言って小声で会話を始めた。


‥‥‥何か仲が良いのね。二人って。何を話しているのかしら?


「‥‥‥‥まぁ、とりあえず。魔剣学園の人達がこっちで暮らす為の資金や衣食住は気にする必要は無いよ。魔剣学園の人達もこのティアマト地方に入れば〖加護〗で安全は保証されるし、好きな時間に働いて金も手に入る様にするからな。造船都市エヌマの人達にも魔剣学園の生徒とその関係者が長期滞在する事は既に通達してあるしな」


「ちょっと待って‥‥‥君。何でそんな事ができるの?歳もエドワード君やユナとそんなに変わんない様に見えるのに?何でそんな権力を持っているのよ」


「‥‥‥それは俺がこのティアマト地方を手に入れたからだけど‥‥‥それを話すと此方のいざこざに君を巻き込む事になるんだが。それを言ってしまうとエドワードが本気でキレるからな。なぁ、エドワード」


「はい?エドワード君がキレる?」


「えぇ、怒りますな。姫君は僕の大切な方ですのでね。変な者達に群がられても困りますな」


「はい?私がエドワード君にとって大切な?」


「‥‥‥はいはい。イチャイチャするなら後でやってくれ‥‥‥じゃあ、エドワード。ソフィアさんは無事に送り届けたからな。それと準備期間中に魔道船と剣技大陸の転移廊の契約の仕込みを終らせるから手伝ってくれ‥‥‥それとアマルダにはこれを渡しておいてくれ。アルベルト王都の何処かにある祠か?にはめればそこも転移廊が復活すると〖ロウトルの転移書〗には書いてあったからな」


神成君はそう言って、赤い玉をエドワード君に手渡した。


「了解です。では暫くの間。お世話になりますぞ。神成氏」


「‥‥‥‥これからはずっとお世話になりますの間違いだろ。エドワード。それに転移廊が繋がれば、魔道船経由で何時でも魔法大陸と剣技大陸の行き来きができる様になる‥‥レイカさん達とエスフィールが会いたい時に会える様になるんだ」


「‥‥‥おぉ、彼女思いの良き、彼氏ですな」


「誰が彼氏だ‥‥‥まだだっつうの。じゃあな。俺は色々な書類を作らないといけから、また夜に来るからな」シュンッ!


「あぁっ!待って下さい~!セツナ様~」


「‥‥‥‥消えちゃったわ。ソフィアと一緒に」


「忙しい方ですからな‥‥‥しかし、監視が付く様になるとは‥‥‥彼も今後は大変になりますな」


「監視?何のよ」


「‥‥‥上のですよ。姫君」


エドワード君はそう告げると困った様な表情を浮かべた。



数日後。


〖ロウトルの転移迷宮〗内部


シュンッ!


私達は彼のあんなにより無事に〖ロウトルの転移迷宮〗内部に入り。神成君の動かした〖剣技大陸〗行きの転移魔法陣で、港都市〖アステルマルカル〗の海底深くにある〖海底遺跡〗へと転移する事に成功し、無事に剣技大陸へと一時帰還を果たした。



〖剣神・巫ノ神子かんなぎのみこの祠〗‥‥‥‥‥別名〖転移海底迷宮・アリアドネ〗


ドガァァンン!!!


「おぉ。やっと入れたぜ。〖剣神の祠〗。しかし、凄い純度の魔力水晶と財宝だねぇ。副船長」


「えぇ、これで転移海底迷宮も攻略できれば、〖剣技大陸〗の三分の一は落とせるでしょう」


「良いね。良いね。散々待ったかいがあったっつもんさ‥‥‥アステルマルカルの近海を荒らしに荒らして、他大陸からの渡航を不可能にしつつ。海底迷宮の探索、潜伏、罠作り、そして、そのターゲット共が罠に掛かるようにずっと迷宮入口で待ち構える日々。いや、待つのは好きさ。暇を持て余せるからな」


「同じくですよ。エクシス船長」


「だろう。そして‥‥‥待ちに待って獲物が罠にかかり絶望で顔を歪ませる瞬間を見るのが最高に気分が良くなる時だ‥‥‥‥そらぁ、来るぞっ!その瞬間がなっ!」


ブオンッ!シュンッ!


「‥‥‥‥此処は?‥‥‥祠の近くの‥‥‥‥水剣の門?」


「ハハハっ!来たなっ!獲物共っ!一斉に撃てや野郎共っ!!!海戦の始まりだっ!!」


「「「「ギシャアアアア!!!!」」」」


「‥‥‥‥何あれ?スケルトンに‥‥‥‥フィッシュリップ?」


シュンッ!

「大群ですな‥‥‥‥そして、帰還てしいきなり大砲の嵐とはね」


「ハハハッ!!エドワードじゃねえか?!!久しぶりだな!!!さぁ、さぁ!たんと喰らえやっ!海賊の力をなぁ!!」

〖神々の黄昏・大アルカナNo.12吊るされる男〗

伝説の闇海賊〖エクシス・バルバロス・ドレク〗

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