造船都市・エヌマ
巨大港街〖ザキントス〗で起きた怪物騒動から一夜開けた翌日の朝、私達、魔剣学園の生徒はザキントス港から出ている観光船に乗って、今日の観光予定地である〖造船都市・エヌマ〗へと来てたの。
〖造船都市・エヌマ〗
造船所見学エリア
「こちらが魔法大陸一の造船所。〖ナブ〗になります。そして、あちら側の作業場では‥‥‥‥」
観光ガイドのフブレルさんが懇切丁寧に生徒達に造船都市の魅力を語って聴かせてくれるお陰で、私を含めた殆どの生徒が彼女の話しを真剣に聴いていた。ほんの数名を除いてはだけど
「しかし、ユグドラ殿‥‥‥この〖牙〗はいったい何だと思う?」
「何かの〖魔力因子〗の類いではないですかな?‥‥‥‥このアリーナはあらゆる場所を繋げる魔法の世界。何かの特殊な出来事で何処かと繋がり、来る者も存在するものです。現にエスフィール嬢も別の世界から此方に導かれたのでしょう?この〖牙〗からも、エスフィール嬢が最初に漂わせていた。彼方側の匂いが僅かですがこの〖牙〗から匂います」
「‥‥‥‥彼方側‥‥これの大元たる、あの化物は〖地球〗から来たと言いたいのか?‥‥‥‥あんな化物があの平和そうな世界から来た?‥‥‥全く信じられんのう」
「僕はその地球と言う場所が何なのかは知りませんが。昨日の騒動でこのティアマト地方には何かしらの異変が起き様としている事はハッキリ分かりました。それに『始祖・神集九煌』の眷属が五人も同じ場所に集まるというのもとても不可思議です。普通、各大陸に異変が生じた際に派遣される始祖・神集九煌の眷属は二、三人が位なものだも聞いた事があります」
「大陸間で起こる普段の異変よりも‥‥‥規模が大きくなると言いたいのか?‥‥‥‥‥だから、グレイ殿も必然的にこのティアマト地方に来たと?」
「結論としてはそうなりますな。そして、恐らくは近い将来‥‥‥確実にその時が来ると僕は確信しています」
「‥‥‥‥何よ。二人で真剣に話しちゃって。ちょっと良い雰囲気出しちゃってさぁ‥‥‥フブレルさんの話しもちゃんと聴かないで‥‥‥‥何、話してるのかしら?」
私はそう言いながら、ユナとエドワード君の方をチラチラと見つめていた。
「昨日の騒動について話しているのではないですか?ユグドラ君があんな真剣な表情をしているという事は、昨日の出来事は相当、重要な何かなのでしょうね」
「重要な何か?」
「気になる様なら、ユグドラ君に直接聴いてましょう。行きますよ!レイカさん」
「へ?いや、私は少し心の準備がっ!」
「おっ!ちょっと待つでござる!勝手な行動は駄目でござるぞ。お二人共!」
カグラはそう言って私の右手を掴んでユナとエドワード君が居る。〖七聖―女神―像〗の方へと走り出した。そして、学園の用心棒として雇ったグレイ・オルタナティブさんも私達の方へと走って来る。
「お二人共!」
「いや、カグラッ!ちょっと待って‥‥‥‥」
「おぉ、姫君。どうしましたかな?」
「レイカとカグラに‥‥‥グレイ殿?」
その瞬間‥‥‥‥造船都市・エヌマ全体が激しく揺れた。
ガラガラ‥‥‥ドガアアアンンン!!!!
「へ?何?」
「崩落ですか?」
「下に落ちますな」
「‥‥‥‥この衝撃は?‥‥‥七聖―女神―様達と同等の‥‥‥」
「おおおお!!!今、助けるますぞ!!皆の者!!!」
〖七聖―女神―像〗周辺が陥没していき底が見えない大穴がいきなりでき、私、カグラ、ユナ、エドワード君、グレイ・オルタナティブさんはティアマト地方の下の世界へと落ちてしまったの。




