雲隠れ
魔剣学園『アルティア』
〖学園長室〗
「は?〖剣神の巫〗様から魔法大陸。渡航の許可が降りたですって?それはいったいどういう事ですか?アレイ」
「言葉通りですよ、アルケ。剣技大陸のナギ地方と水を司る〖剣神〗様が海の渡航の許可をくれたのです」
‥
「‥‥‥‥信じられない話です。あの渡航許可の信託をなかなか頂けない〖剣神〗様が許可を出すなんて‥‥‥」
まぁ、眷属本人が直接願いしたのです。無下にする分けありませんよ。
ですがレイカさんが〖剣神・巫〗様の眷属だと、アルケミストに伝えたら何を要求されるかも分かりませんし、アルケミストにレイカさんの隠しを伝えるのは止めておきましょうか。彼女に真実を伝えるのはもう少し時が経った時にしましょう。
‥‥‥‥全く、選抜大会が終わったばかりだというのにレイカさんの周りでは本当に色々な事がおきますね。
「‥‥‥‥その影響のせいなのでしょうか?」
「影響?何がですか?アルケ」
「西港〖アステルマルカル〗で不穏な動きをしていた者達が忽然と消えたそうです」
「不穏な動きをしている人達が消えたですか?確か‥‥‥西方教会の残党、深夜に近海をさ迷う黒船でしたか?」
「えぇ、数日前までアステルマルカルに居た西方教会の信徒達が暴れていると報告があったのですが。その信徒達が船に乗り渡航を試みた後、消息が分からなくなり、それと同時にナギ近海をさ迷うっていた黒船も消えたそうです」
「そして、タイミングを見計らったかの様に西方を治める九聖光のあの方が、アステルマルカル港を警備と称して手中に治めたらしいですよ。アレイギルドマスター」
「ユグドラ君?‥‥‥何故、貴方が此処に?」
「私が呼んだですよ。アレイ。九聖光・新第九ユグドラ・エドワードをね。ねぇ?バカ息子」
「誰がバカ息子ですか。母上」
「此処ではアルケミス学園長と呼びなさい。バカ息子」
「はい!母上学園長!」
「誰が母上学園長ですかっ!」
この親子は‥‥‥‥仲が良すぎませんか?
「はぁ‥‥‥‥アルティア学園から九聖光である貴方に依頼を出します」
「依頼ですかな?」
「はい、アルティア学園は魔法大陸にあるという『魔法中央国』場所に海外旅行に行くことが決まりました」
「ほうほう、それは凄いですな。良くそんな許可を王国が出したものですな」
「余り詮索しない様にしなさい‥‥‥エドワード」
「‥‥‥了解です」
「貴方にお願いする依頼は二つです。一つ〖アステルマルカル〗の現在の動きを探ってくる事。これには他の九聖光も向かわせるので、何も起きないのであれば貴方はそのまま、海を渡り魔法大陸へと向かってもらいます」
「成る程。牽制ですな」
「二つ目はアテナ地方・魔法中央国の何処かにある〖転移迷宮〗に入り、〖アステルマルカル〗近海の〖転移海底遺跡〗の調査及び、最新部に眠ると言われる〖海真の首飾り〗の回収です」
「ふむ‥‥‥やっと動きますか。二つ目の迷宮‥‥‥〖転移海底の迷宮〗へ。しかし、その移動方法でしか海底遺跡へは入れないのですか?アルケミス学園長」
「転移魔法が使えない限り絶対に無理です‥‥‥‥魔法世界に残された転移場所は魔法大陸にしかありませんからね。ですからかの地の〖転移迷宮〗を使い、転移海底迷宮に入るしかないのです」
「それを実の息子にさせるとは鬼ですかな?母上は」
「王の命令です。本当は危ないので行かせたくありませんが‥‥‥‥貴方は小さい頃に魔法大陸を旅した事があるからだそうですが‥‥‥‥‥全く、厄介な事に巻き込まれたものですね」
「まぁ、これも運命ですな。それに久しぶりに彼に会えそうですし‥‥‥‥‥エスフィール嬢と姫君の事もありますし、引き受けましょう」
「は?良いのですか?アルケ」
私は先程まで静かにこの親子の会話を聴いていましたが、流石にこんなデタラメな話引き受けるなんてっ!
「‥‥‥‥そうですか。分かりました。では貴方の護衛としてアレイギルドマスターと鍛神アマルダを就かせます。良いですね?」
「はい?何でですか?何で私が?」
「おぉ!何とも頼もしい!これは何があっても大丈夫な布陣ですな。いやー、これで僕も安心して彼方の冒険を楽しめますよ。母上」
「そう、それは良かったわ。エドワード」
「はい!母上」
「な、何も良くありませんよ!!何を勝手に決めてるんですか?このお馬鹿親子は!!反対!断固反対です!!」
「王の勅命です。断れませんよ。アレイ!」
「グッ!ちょ、勅命?で、ですが冒険者ギルドは?」
「良かったですな。アレイギルドマスター。ブフゥ!!」
ユグドラ君は楽しそうに笑いました。後で躾が必要な様ですね。
「決まりですね。急遽決まりましたが海外渡航は一週間後です。その間に各々、準備を整えておいて下さい」
「畏まりました。アルケミス学園長」
「何で私があぁぁ!!魔法大陸にぃ!!!」
私の叫び声がアルティア学園中に響き渡りました‥‥‥‥‥。
「最終決戦でしたが何故か魔王と一緒に元の世界に帰還しました」の作品と世界がリンクしています。そのうち作品の主人公同士が会うかもしれません。




