カンナギの姫君は世界情勢を知らせる
『九聖光選抜祭』から一夜開けた朝
〖アレイ邸〗・リビング
チュンチュン‥‥‥チュン
「フワァァ‥‥‥‥久しぶりに良く寝たわね‥‥‥‥昨日の大会、結構楽しかったわね。得にエドワード君との打ち合い楽しかったなぁ~」
私はそう言いながらリビングにあるソファーに腰を下ろした。そして、私に少し遅れてパジャマ姿の西の大陸の〖魔王〗様こと。ユナが眠たそうな目を擦りながらリビングにやって来た。
「お早うなのじゃあぁ‥‥‥‥昨日はトラウマレベルで大変だったのじゃあ~」
「お早う~!朝から辛そうね。ユナは‥‥‥‥まぁ、昨日はあんな事があったし無理も無いわね」
「無いのじゃあ~‥‥‥ウゥゥ‥‥まだ、眠いのじゃあ~」
パタパタパタパタ‥‥‥‥。
キッチンの方から誰かが走って来る。
「あら~、レイカ様~、ユナ様。お早うございます~!」
足音の正体はソフィアだったみたい。
メイド服にエプロン姿で魔法新聞を手に持っているわね。
「お早うなのじゃあ~‥‥‥ZzzZzz」
ユナがダルそうにソファーにダイブしたと思ったら寝息を立て始めた。
「おはようソフィア。今日も早いわね~、昨日は色々と大変だったけど無事に避難できた?」
「はい~、カグラ様を初めとした九聖光の方達が事前に私や一般の観客の方達を避難させて下さっていましたから、無事でした~」
あぁ、成る程、だから会場の観客の人達が少し少なくなってたのね。それと一緒にソフィア達も避難していたと成る程ね。
「それは良かったわ。決勝戦の時、姿が見えなかったから心配してたのよ。試合会場から脱出した後に家に帰っても誰も居なかった心配してたんだけど。疲れて直ぐに寝ちゃったのよね。ソフィアの事ちゃんと無事なのか探しに行ってあげられなくてごめんね」
「いえいえ~、あの後はアマルダ様とイリス様とご一緒にお城で晩餐会に出席して、お城に泊まらせて頂きましたので大丈夫でしたよ~」
ソフィアはそう言うと賑やかに笑いかけてくれた。
「ありがとう‥‥‥そういえば。その右手に持っている紙の束は何なの?ソフィア」
「これですか~、これは今朝発行された魔法新聞ですよ~、私はさっき読み終えたので此方にテーブルに置きに来たんです~、レイカ様。お読みになるなら置いておきますね~。では私は朝食をご用意しますのでキッチンに戻ります~」
パタパタパタパタ‥‥‥‥ブルン。
カチッ!ドガアァァンン!!!!
「きゃー!!またヤっちゃいました!!!」
「‥‥‥‥‥今日もバルンバルンに弾んでいるわね。ソフィア。そして、今日も朝から爆発落ち。流石だわ」
私はそう言いながらソフィアがテーブルに置いた魔法新聞を手に取った。
「最近は忙しくて全然、新聞なんて見てなかったわね。今の世界情勢でも読んで見ようかしら」
そうして私は魔法新聞の記事を読み始めた‥‥‥‥‥。
『剣技大陸』の新〖九聖光〗は前九聖光のエドワード・ユグドラが再就任。剣の名門〖ヨル〗の候補者が補佐役として付いた‥‥‥‥‥。
「やっぱりあの後、エドワード君が優勝したんだ。この補佐役って言う子が少し気になるわね」
次はと‥‥‥‥。
『氷雪大陸』と『剣技大陸』の交流貿易が盛んに成り始め。魔法世界最大級の港都市〖アステルマルカル〗に〖氷姫帝〗の視察団が滞在中。その為、海上警備が以前よりも強化されている。そして、夜な夜な黒き船が海底より現れると〖西海の王子〗により報告書が上がっている。
「〖アステルマルカル〗って、昔、小さい時にお父様と一緒に行った漁村よね‥‥‥‥そんな場所が今は港都市だなんてビックリだわ。それに〖氷姫帝〗の一団や黒い船って何か面白そうじゃない。それからこれは東の大陸の記事をかしら?」
現在の『列国大陸・和国』は戦争状態に入ろうとしている。新興勢力の〖帝〗と呼ばれる勢力と七原龍を主とする〖将軍〗が一触即発状態との事。
「戦争‥‥‥‥物騒な話ねぇ。和国だとカグラとかんけいがありそうね。後の記事は得に珍しい事は書いてないわね‥‥‥‥」
黒い雲に覆われた近付いては行けない場所『暗黒大陸』。入口は何処にある?羽ばたこう『天空大陸』へっ!随時、情報募集中。‥‥‥‥『幻想大陸』は何処にある?行って探そう幻の場所。
「う~ん。この三つの大陸の情報ってあんまり書いてないのよね。他の四の大陸の事は結構頻繁に載ってるのに‥‥‥‥最後は『魔法大陸』の記事か」
『魔法大陸』の西側で反乱が起き。現在はヘスティア地方『ロマ・テレシア』国内で新体制側と悪政を敷く旧体制側で内戦状態になっている。
尚、新体制側には西の大陸で名を上げている〖救国の担い手〗という人物が関与しているとの事。
そして、『剣技大陸』のその影響を受けてか〖西方教会〗のトップが姿を消したとの噂もある。
「へ~、〖救国の担い手〗ねぇ~!悪政を敷いている国なんて打倒されちゃえば良いのよ~」
「ピクッ‥‥‥‥レイカ。今、お主、〖救国の担い手〗と申したか?」
ソファーの上でうつ伏せになりながら二度寝していたユナがいきなり飛び起きた。
「へ?何?いきなり起きて‥‥‥‥」
「そんな事よりも、今、〖救国の担い手〗と申したであろう?何故、お主がその人物をしている?」
「いや、今日の魔法新聞の記事に載ってるからよ。私は読み終わったから、はい!見るならどうぞ。ユナ」
「ウム!済まん読ませてもらうぞ。レイカ」
ユナはそう言うと私が渡した魔法新聞の記事。『魔法大陸』の事についての記事を集中して読み始めた。
「エウロペ大陸のヘスティア地方で内戦?‥‥‥‥その前はヘファイストス地方で大規模テロじゃと?‥‥‥‥あやつ‥‥‥もしかして、また奴等と闘っておるのか?‥‥‥‥いや、それよりもあやつがこっちに来ておるなら帰れる!いや!帰らなければ‥‥‥‥セツナと再開する為に海を渡り。魔法大陸へと!」
パタパタパタパタ!!
ユナはそう叫ぶと自分の部屋へと向かって行った。
「‥‥‥‥ユナが帰っちゃう?どういう事?」




