治癒師ユグドラ VS 鍛神アマルダ
「本気でいく‥‥‥槍雷魔法『マギア・ライジ』」
「ほおう、今回は槍雷ですかな?五系統使いのアマルダ氏。では、僕は今回は此方でいきます‥‥‥‥杖闇魔法『常闇の陽炎』」
雷光の雷撃と闇の火炎がぶつかり合い、コロシアム・エデンの会場に衝撃が走った。
「以前より、火力が低くなってるんじゃないか?ユグドラ」
「えぇ、『神の使徒』も降りてしまいましたし、杖神の力も薄れましたからね~」
「ふっ!嘘つくなよ!ユグドラ。レイカ姫の為に力を温存したいだけだろう?‥‥‥‥‥‥それ程、気になるのか?あの姫が?」
「‥‥‥‥‥さぁ、どうでしょね!!」
ドゴオオオンン!!
「相変わらずの出鱈目な火力ですね。あの二人は!会場の観戦者が数名吹き飛んで行きましたよ」
選手控え室で私の席の隣に座っている、アレイちゃんが呆れた顔をしながら二人の試合を見ている。
「何あれ?エドワード君って。あんなに強いの?」
「驚きじゃのう~、此方の大陸にもあんなに強いものがおるのか」
「魔、魔王さま。紅茶ができました」
「うむ。頂くのじゃ~」
ユナ。アンタは何、呑気に一人で優雅に紅茶を飲んでるのよ。つうか、誰よ?そのお姫様の着る様な服を着た子は?
「強いですよ。あの子は‥‥‥‥幼少の頃からずっと九聖光を勤め。私が直々に禁足地に放り込んで鍛えあげましたからね」
「幼少の頃に‥‥‥‥九聖光じゃと?」
「直々に禁足地方に放り込んで鍛え上げた?‥‥‥‥」
「まぁ、なんて恐ろしい事をするのですか?アレイ様は」
「イリス姫。貴女に言われたくありませんよ。貴女なんて、自主的に彼に付いて行って一人でモンスターを狩っていたではないですか?」
「イリス姫?」
「自主的にじゃと?」
「‥‥‥‥‥‥そんな古の事などとっくに忘れましたわ」
「いや、つい最近まで私の特殊クエストに付いてきていたじゃないですか?貴女のお母様。陛下に止められるまでね」
「‥‥‥‥‥さぁ、エドワード様とアマルダ様の活躍を皆で応援しましょう!」
何この子?‥‥‥‥確かカンナギ王族の今の姫様何だっけ?‥‥‥‥‥つまり、私の遠い遠い子孫みないな子かしら?なんか複雑ね気持ちだわ。
「あらあら、どうやら、アマルダ様の方が優勢みたいですね。意外です」
「‥‥‥‥‥いえ、あれは、まだ本調子では無いのでしょう。エドワード君は昔から、お寝坊さんでしたから」
再び試合場
「何処までする気だ?ユグドラ‥‥‥‥‥いや、何処までやるつもりなんだ?槍雷魔法『マギア・レイズ』」
「半分位で十分ではないですかな?本番はこの後、西の海溝になると思いますしね。おっと、危ない。杖闇魔法『常闇の譜面』」
アルマ君の魔法‥‥‥『マギア・レイズ』は勢い良く稲妻となって試合場を駆け回る。
そういえば、彼は昔から短気な性格で結果を直ぐに求めるタイプだったのは今でも変わっていないみたいね。
そんな彼が使う槍の武器に雷の魔力を込めて使う槍雷魔法‥‥‥彼の性格と相まって激しく、早く試合場を駆け回っているわ。
「ハハハ、魔法の特性も性格に表れますな!アマルダ氏」
そして、激しく向かって来る稲妻に対して、エドワード君は余裕な笑みを浮かべている。
まるでそんな攻撃は効きませんと言わんばかりのムカつく笑みを見せる。
そんな、彼の技、『常闇の譜面』は黒い影の様な魔法でエドワード君を守る様に展開されている。
「稲妻を捕らえなさい‥‥‥‥‥‥常闇よ」
エドワード君のその合図に従って、黒い影は激しく早やく向かって来る稲妻を捕らえ、闇へと引きずり込んでいく。
「チッ!やはり、どれだけ小技で応戦しても埒が明かないか。少し‥‥‥‥‥引き締めてやろう。ユグドラ!槍雷魔法・『マギア・ライジアル』」
「‥‥‥‥‥‥まさかこの場でそんな大技を放ちますかな?アマルダ氏」
「これでも半分の出力だ。防いでみせろ、これを防げれば今回はお前に勝ちを譲る」
「ハハハ、全く勝手な事を。僕は貴方のそういう所が苦手なんですがね!杖闇魔法『常闇の黙示録』」
「そうか?俺は自身の性格はとても気に入っているぞ?何せ、この性格のお陰で鍛神アマルダと呼ばれる様になったんだからな。‥‥‥‥‥‥『ランジ・レイ』」
アマル君のその詠唱が起点となり、白雷がエドワード君目掛けて飛んでいく。
「ちょっ!アマル君。やりすぎよ!エドワード君を焼き焦がす気?」
私はつい、観客席から大声を上げてしまた。
「いえいえ、大丈夫ですよ。姫様。今、西に入るであろう彼の方が『雷』はアマルダ氏より、上ですからね‥‥‥‥闇の獣よ。食べなさい」
「オオオオオオオオオオ!!!」
試合場の床から黒い獣の影が現れて‥‥‥‥‥アマル君が放った白雷の全てを飲み込んでしまった。
「終わりですな。アマルダ氏。では、約束通りに」
「‥‥‥‥‥‥‥今回は闇だったか‥‥‥‥‥あぁ、俺は棄権する。審判!」
「は、はい!一回戦目、アマルダ選手棄権により、勝者!ユグドラ選手!!」
「イエーイ‥‥‥‥てっ!よく考えたら僕が勝ち上がったら駄目なのでは?‥‥‥‥‥ああぁぁ!!!」
エドワード君のそんな叫び声が試合場に響き、一回戦目は幕を閉じた。




