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コボルトの一生  作者: 藁野寝床
ゴブリンの森
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暴力的は表現、暗い雰囲気注意です

鈍痛で目が覚めた

全身が鉛のように重い、昨日は何も収穫することができず酷く殴られたせいだ。

暗い穴ぐらをのそのそと、重い足取りで歩きながら

今日も何もとれないと、殺されてしまうのではないかという不安が支配しそうになるのを、頭をふり振り払った。

穴ぐらの入り口の土をどかし出ると、少し空が白み始めている。

この空を見上げるのは好きだ

まだ誰も起きていない時間だからだ

厄介なうるさい奴達もまだ寝ている


そっと洞窟から離れた


今日も食糧を探して歩きまわる

身体は相変わらずの鈍痛が続いているが、歩けるのは幸運だった。

もし動けなくなったら、すぐにでも食われていただろう

奴らがやってきて全ての生活が変わってしまった

父や兄は殺された、母と姉は奥に引きずられて行って

自分は母や姉の為に、せっせと食べれる物を探している。

しかしこの辺り一帯は、もうほとんど食べる物も見つから無い。

奴らが、食い散らかしたからだ。

全部は食べない様にして細々と生活をしていたのに、

根こそぎ食い散らかしていく、忌々しい緑の臭いやつら


そんな事を考えながらどんどんと洞窟を遠ざかる

通い慣れた小川に着いた。

水を手で掬いガブガブと飲む、冷たい水が体に染み渡る様だ

あいつらが来た日からろくに食べ物を食べていない、腹をさすりながら母や姉は今頃どうなっているのか、思うと涙が止まらなかった

辛いが自分だけでは無い食糧を見つけなくては、と涙を拭い歩き出す


そうだまだポポヒダが咲いているかもしれない

暗くじめっとした窪んだ場所に咲く花だ、少し遠いが行ってみよう

前に家族で花を見に行った時に、少し持って帰って食べたのを思い出したのだ。

「花も食べれるし根っこは苦いが栄養があるから食べなさい」と母は言っていた

その時はお湯でぐつぐつ煮て食べたっけ


ポポヒダの場所に着くとまだ少しだけ花が咲いている

花をとり必死になって根を掘りひょろ長い根が10本ほどとれただろうか?

疲れ果て地面に寝転がったひんやりと冷たい土がほてった身体に気持ちいい

視界の端に何か白い物が目に入る、なんだろうと近寄れば白いキノコが生えている。

「キノコ‥」

肉厚で美味しそうだしかし食べれるかどうかがわからないごく少量を口に入れるうまい!プリプリとしている

もっと食べたいと思うのを我慢する

父や母に何度も何度も言われたからだ

始めて見るキノコや草はたくさん食べない

ほんの少し食べて大丈夫か

時間をあけてなんとも無いか確認する事


「とりあえず収穫しておこう食べれるやつかもしれない」

生えているうちの半分の5、6個ほど収穫した。

「焼いて食べたら美味しそうなのにな」

別のキノコだが、前に母が焼いてくれたのを思い出しながら呟いた

火を使おうとしたら緑のやつに殴られる

他に何かをしようとしても殴られる嫌になるぐらいの暴力性だ


少し食べ物見つかったから穴ぐらへ戻ろう、そう思い小川の方へ歩き出す。

小川で水を飲みポポヒダの根や花を洗う、そして桶に水を汲むグッと力を入れて持ち上げようとするが、手がシビシビして持ち上げられ無い。

足を踏み出したが、痺れた様に足に力が入らない

そのまま前のめりに倒れる

「あ、」

手を出す事さえ出来ない

小川の脇なので小石がゴロゴロしている、そこへ顔面から倒れ込む。

鼻っつらをうち、激痛で転げ回りたくなるが、それも叶わない、血の臭いと味が口に広がり

身体は石や地面の水分が体毛をじっとりと濡らす

不快感が広がるが身体が動かないのだからどうする事も出来ない

「このまま夜が来たら、怪物に殺される‥‥」

あの動く黒い影達が来る、恐ろしさで体が震える。

最後に何か食べたかったな

そう思い周りに転がってるポポヒダに必死に顔を寄せ

齧った。

苦みで身体が吐き出そうとするが、噛み飲み込む

お腹いっぱいでは無いが少し食べた事によって力が湧いて来た気がした。


日が陰りだした時、身体の痺れが引いて少しずつ身体が動ける様になった水桶を持ち袋にポポヒダを入れ、急いで穴ぐらに戻る夜は恐ろしい。


急いで入り口を土で塞ぎ、入り口の近くにいるうるさいやつ達がバックをひったくる。

ギャアギャアと騒ぐが、何を言っているのかもわからない。

奥にいる母と姉に水を運ぶ

そしてそこで血まみれの母と姉を見つけ桶を落とした

バクバクと自分の音がやけにうるさい

「母さん姉さん起きてこんなの嘘だよね前に食べたポポヒダを持って来たんだよ一緒に食べようよ」

ぽろぽろと涙を流して母の腹に泣きつく母と姉は冷たく何も言わない

いつもならふわふわの腕で抱きしめてくれるのに、それも無い。

ひとしきり泣いた頃、いつもギャアギャアとうるさい奴らが静かになっている事に気づいた

入り口近くに移動した

きのこの食いカスと一緒に奴らが転がっている

「キノコ食べたのかこいつ達!!母さんと姉さんを返せ父さんと兄さんを返せ」

必死になって木の棒で叩く

そのうち、ギとかウっと短く言ったそれを念の為にロープでぐるぐる巻きにした


疲れ果てもう何もする気力が湧かない

母と姉の間に挟まり

「久しぶりに一緒に寝れるね」

泣きながら眠った


初投稿です今まで小説を書いた事が無かったので、や。の位置などがよくわかりません

アドバイス誤字脱字などありましたらよろしくお願いします

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