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5. カエル


かえる ぴょこぴょこ

みぴょこぴょこ

あわせて ぴょこぴょこ

むぴょこぴょこ


ということで、カエル オン ステージだ。

独占ライブで大合唱。

有名な、某カエルの歌でもいい。


とにかく。

カエルだらけ、ということを理解してもらいたい。

より正確に言うなら、魔物となったカエル。


ぽんぽんとカエルが飛び出してきてキリがない!

なのに、キーは軽くいなしている。


余裕か。

実際、余裕なのだろう。

こんなに、ぴょんぴょん跳ねてるのに、1匹も私に近づけない。


私が大量の魔物ガエルにたじろいでいる間、これまた余裕のあるセイが浄化する場を確保していた。

経験値の差、ありすぎだろう…。


「さぁ、ユカリさま。こちらで浄化を。」


げろげろ げろげろ くわくわくわ


なんて聞こえてきそうな中。

浄化の魔術を展開した。


もちろん、サクッと終わったよ。

もともと闇が深い場所ではない。


ぱちん ぱちん

キラキラ キラキラ

あたりの闇は光の水晶となって、無事に天に昇っていきましたとさ。


この世界でも実力者であろう、同行者たち。

そして、浄化チートの私。

やはり、ぬるゲーである。



♢♢♢



「奥地?」


浄化を終え、一息ついたころ。


今後の話となった。

沼地は広い。

このあたりは、まだまだ入口といってもいい場所。


だが、私は浄化チート。

たとえ入口だったとしても、かなりの範囲が浄化された。


つまり、残るは出口付近のみ。

だが、距離と私の体力を鑑みても、今日一日では出口まで行くのは無理だ。


なら、

『もうチートに任せてラクしちゃおうぜ!』

って話に。


入口と出口の真ん中。

カラの沼地で、最も沼の深い場所。

通称、奥地。

私の力ならば、奥地から浄化しても出口付近まで届くだろうとのこと。




奥地の水草は、そこそこの値段がつく。

村の主な収入源は畜産だが、臨時収入として水草を取りにくる人もいる。


カエルが魔物となって襲ってきたりするが、所詮はカエル。

たとえ数が多くても、カエル。


つまり、雑魚モンスター。

たとえ村人Aでも、仲間がいれば対処可能なレベル。


そのためか、沼地内にはポツポツと休憩用の小屋が建てられている。

南の荒地へ行く冒険者も使うので、なかなか重宝されているらしい。


闇が発生するわりに堂々と身体を休めることができるあたり、イージーモードな沼地である。




なので、油断していたことは認めよう。

ぶっちゃけると、RPGのはじめの村の周辺でレベル上げをしているような感覚でしたとも。


だって、せいぜいカエルくらいしかいないんだもの。

数は多いとはいえ、攻撃が当たっても大したことないんだよね。

さらに言えば、キーがいるから攻撃なんか当たらない。


加えて、セイがいる。

彼女、浄化以外にも簡単な攻撃魔術はもちろん、結界や治癒という補助魔術も使える。

キーが苦戦を強いられる事態になれば、結界をはるだろう。


言うまでもなく、雑魚モンスターの魔物ガエルでは束になっても敵いませんよ、ってこと。


つまり。

『警戒なにそれ美味しいの?』

って気持ちがダメだった。


でもさ、こんなイージーモードで危険を察知できる?


少なくとも、私は想像できていなかった。

喉元に、短剣を突きつけられるまでは。


同時に、すごい速度でキーが遠くへ蹴り飛ばされていく。

少し離れたところでは、セイが転がっていた。

意識を失っている…。


たら、と背中に冷たい汗が滑り落ちた。

結界や治癒が可能なセイから狙ったのだ。




どこかの誰かが言っていた。

幽霊や怪奇現象の怪談話より、生きている人間の言動の方がよほど怖い、と。


まさにその通り。

初心者御用達なフィールドで、私たち神子さま御一行は、どうやら熟練の戦闘集団に襲撃をうけたのだった。


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