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7.火星プチ観光~ブラックカードが光る~

テロリスト鎮圧後の休息(食事)。



「負傷者は幸い無し、ロボットの方も被害は最小限建物の一部は破損はあれど修復は可能……テロリストたちは全員捕まった……碧さん、ありがとうございます!」

 後からやって来たレティシアさんがそう言った。

「しかし、随分御間抜けなことしますね。火星とはいえ、大企業のモナル社に喧嘩売るとか死亡フラグなのでは?」

 あの天下のモナル社だぞ、大企業の中でもトップレベルの扱いだぞ?

「社長、残念ながら各惑星、コロニーはまだ開発が一段落した状態で、モナル社の様な娯楽や、日用品の提供に手が回っていないのだ」

「え、他の所はやってないの」

「火星まで資材を運ぶのも労力がいる、テレポート頻発していたら事故になるしな」

「私の会社はずっと前から運び続けてきたから開発ができたの」

「な、なるほど……」

「だから恨みを買うという訳だ」

「あー……」

 納得した、宇宙の各惑星などの開発を進めたのはモナル社が後ろ盾にいて、常にその場に必要なもの、必要では無いがあるとありがたいものまで提供していたのだ。

 日用品だけでなく、保育、学校、それだけじゃなく娯楽などまで。

 私の学校は公立だけど、モナル社の偉業と呼べる数々の行為は聞いている。

 そう言えば数年前、ライバル会社だったテトラ社との和解というビックニュースがあったよね。

 そう言えば、和解後にテトラ社も何度か関連企業がテロリストや強盗なんかに襲撃されている……


 これって何かある?


「碧さん?」

「⁈ いえいえ、何でも無いです! とにかく負傷者なしが一番です! ……子ども達のトラウマになってないといいんですが……」

「ええ……」

「ところで、聞いた話だと保育エリアの園長さんたちは出払ってたそうですね? なんでですか?」

「次の遠足の下見に行ったから免れたという訳です」

「うへぇ」

 園長さんたちも、気が気じゃ無かっただろうに。

「その園長さんたちのお陰で、情報がこちらに来るのも早かったんですよ」

「え?」

「何かあったとき保育エリアには園長や病院とつながる特殊な通信機が置いてあります、妨害電波などを無視して通話ができ、同時に盗聴もされません」

「ワーオ」

「テロリストがそれを知らなかったから運良く救助の依頼を貴方がたに早く出すことができました」

「そう、なんですね」

「あ、今の話は内密にお願いしますよ」

 盗聴器がない私の戦艦の一室で話をした。

「では、私は色々ありますので……また後で」

「はい、後で」

 そう言って、部屋を出ると、ロゼッタさんが待機しており、私に頭を下げて立ち去って行った。

「大変だなぁ、社長って」

「お嬢、アンタも社長じゃ!」

 とガンツの突っ込みが入る。

「そう言えばお腹空いた、早く帰ってご飯食べよ」

「……なら帰る前に、レストランにでも寄ってみたらどうか?」

「え、お金持ってきてない……」

 と、言おうとすれば──


 ノウェムさんが取り出したのは、ブラックカード。


「わ゛ー⁈⁈」


 思わず混乱する私。

「クラレンス、君なら戦艦を移動できるだろう、管制室の指示に従って移動させてくれ、集合場所はここだ」

「了解しました」

「では、行こう」


 クラレンスに戦艦を任せて、そのまま食事処のエリアへ。

 火星って来た事ないからな~この間の仕事でしか。


 私の学校修学旅行に国内か海外か、月か、火星があったけど、私小心者だから国内の夢の国ツアーを満喫したよ。

 海外の子も似た感じ。

 月か火星はお金持ちの子が興味本位で行ったって聞いたけど、なんか興奮してたのは思い出す。

 小心者だけじゃなくて、お金のところで親に負担かけたくなかったからそうしたのもあるんだけどね。


 ……そんな私が火星で食事か。

 どんな料理が出るんだろう。


「なじみのある料理がいいだろう」

 と、言われて日本食のとあるお店へ。

 私日本食好きだけど、カオマンガイとかフォーも食べたいんだよなぁ。

 いや、流石にこのエリアにはないか?

「このエリアには世界有数の国々の料理店がある、もし時間があればそこも巡ろう」

「! はい!」

 ノウェムさんが、私の考えを見通している蚊のような発言をしたが、純粋に嬉しくて笑ってしまった。

 そしてノウェムさんの口元は少しだけ微笑んでいるのが見えた。


「お嬢様ー!」

「クラレンス」


 私たちの姿を見つけたクラレンスが駆け寄ってきた。


「無事移動は終わったか、ロックはしたか?」

「勿論ですよ」

 その言葉に少し安心の息を吐き出す。

 乗っ取られたら借金どころじゃない、と。


「さて、入ろう。幸いロボット用の席もある」

「何でブラックカード持ってたの?」

 疑問を口にするとノウェムさんは即答した。

「一応もっていた方がいいとレティシアが」

「……」


 あーレティシアさん社長だもんねー。

 凄いもんねー。

 ……私が使えるクレカは一般人のだし……


「取りあえず食事だ」

 そう言って中にずるずる引きずられていった。


 出された料理は所謂家庭料理だった。

 高級料理よりも、私にはしっくりくる。


 わかめと油揚げと豆腐のお味噌汁、優しい塩みの鮭、噛むとほんのり甘いご飯など。

 出された定食料理を平らげた。


 レイジングとガンツは「酒のエネルギードリンクは飲むな」と他の三人に言われてしぶしぶ、出されたエネルギードリンクと、キューブを食べて居た。


「中々味がいいな」

「想像つかないけど……」

「お嬢は人間だしな」


 ガンツがそう言って最後のキューブ一個を食べた。


「よし、支払おう」

 といって、立ち上がり支払いをしようとすると、なんと拒否された。

 理由は保育園エリアが併設されている百貨店、あのヒバナに娘さんと息子さんを預けているご夫婦だった、この店の店主は。

 それを解決したのが、私達だとレティシアさんから聞いたので、子どもたちの恩人の貴方たちからお金は受け取れないと拒まれた。


 こんなこともあるんだと思ったが、ノウェムさんが支払いを強行した。


「その気持ちはわかるが、その度にあれだけの料理をタダで提供することになったら赤字になる、黙って払わせろ」


 有無を言わさぬ圧に、最終的にはお会計はできた。


「今回の食事代、経費にいれてくださいね」

「分かっている」

 ノウェムさんにそういうと、私たちは戦艦へ移動し、乗り込み、火星のワープ許可範囲にまで上昇してからワープして家に戻った。


 ちなみに、火星でご飯を食べたことをいったら、順兄さんと涼兄さんからどんな高級飯かと聞かれたので家庭の味の定食と答えた。

 がっかりした様子だったが、ノウェムさんから後で「火星フグ」なる無毒化されたフグがあり、ブランドになっている、そのフグの料理も出てたと言われた。

 そう言えば薄いお刺身でたな、かなり美味しかったし歯ごたえもあったしと思い返す。

 地球でも高値で取引されているらしい、何か私より世間

 知らずと思いきや結構知ってる?


 後日、その火星フグがご夫妻から届き、何処で捌かせるか大問題になり、苦労する羽目になった、なんでじゃ。






はい、実は碧はブラックカードを持ってません。

持ってても、使い所が分からないだろうから護衛のノウェムにレティシアが持たせました。

火星フグは、とある漫画で山の中でフグの養殖をしているというのを参考にして思いつきました。

他の魚などもきっとブランドになっていると思います。


ここまで読んでくださりありがとうございました。

次回も読んでくださるとうれしいです。

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― 新着の感想 ―
買い物ではなくお食事でブラックカードでしたかー。うーん、惜しい…のか??そして、高級料理店でもなく家庭料理、うん。やっぱり惜しくもなかったですわ〜。ブラックカードだけは合ってたけど、その使い方が合って…
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