第15話 王子と王と王女と?
第15話 王子と王と王女と?
謁見が終わったあと王城の客室にて、アーサーとウィルキス話していた。
ウィルキス「アーサー王子。援軍の話はあれでよかったのでしょうか? 」
アーサー「無理に援軍を頼んでも派遣しないか、 多大な見返りを要求される。大陸の覇権国家相手だからシュトラールとクルスベルの総動員しても、相手のほうが兵力が3倍近いうえに、わが国が兵力を分散されている以上は下手にローザリアを刺激するのは下策だとクリスベルは思っているはず。
わが国が、逆の立場で援軍の要請をできるか?」とウィルキスを見る。
ウィルキス「我が国がやられたら次はクリスベル王国が標的になるくらいしか言えませんね。 それで譲歩を引き出すか? 交易の便宜を図るくらいしかカードはないですね」とため息をつく。
アーサーとウィルクスが話しているとドアをノックする音がしたので
ウィルキスが「どうぞ」と対応すると
ドアが開き、マリオス王とルフィアが入ってきた。
アーサー「マリオス陛下? どうなさいました? 」
マリオス「そなたが今日献上したエリクサーを娘に使ってよいかどうかの確認に来たのだが? 」
アーサー「娘と言いますとアルミフィー王女ですか?」
マリオス「知っていたのか?」
アーサー「許可をいただけるのであれば容態もみましょうか?」
マリオス「よいのか? 」
アーサー「ルフィアの姉なら義理の姉になりますので、 念のため回復術が使えるルフィアと一緒に行きたいのですが」
マリオス「わかった。すぐに準備しよう」 とマリオスとルフィアは退出してしばらくすると王宮の案内のものが来て、アルミフィー王女の部屋に案内された。
―——―アルミフィー王女の部屋にて
マリオス「治りそうか? 」
アーサーは意識がなく瘦せこけた銀髪の女性の様子を見て容態を確認する。 そして魔力感知を使うと……。
アーサー「これは病というより呪いですよ」
マリオス「なんだと! 呪いだと霊薬で治せないではないか……」
アーサー「エリクサーは呪いも解呪できますよ。 ただ意識がないと口移しになりますので……」
とエリクサーの瓶のふたを開けようとするとルフィアが取り上げて
ルフィア「私がやるわ」と一気にあおりアルミフィーにエリクサーを流し込むのであった。
数分して呼吸が落ち着きアルミフィーの目が覚めた。
アルミフィー「あれ? 私…。 体がすごく痛いのが嘘のように消えている……。 病気が治ったの?」
マリオス「アルミフィー目が覚めたのか?」
アルミフィー「お父様。私の病気は治ったの?」
ルフィア「アルミフィーお姉さま。 霊薬を使って治したのです」
アルミフィー「ルフィア? それに霊薬? いろいろな薬を飲んでも治らなかった私の体が? 確かに嘘のように体が軽くなっているわ」
マリオスが一歩下がり。アーサーを前に出す。
マリオス「ルフィアの婚約者である彼が霊薬を作ってくれたのだぞ」
アーサー「はじめまして、アルミフィー王女。 私は隣国シュトラールの第三王子のアーサーです」と一礼する。
アルミフィー「まあ。ルフィアの婚約者さんなの? わたくしも婚約者に立候補しますわ」の一言でその場が沈黙につつまれる……。
一同「……なんだって!」
マリオス「何を言うんだアルミフィー、彼はルフィアと婚約しているのだぞ!」
アルミフィー「いつ死ぬかわからないわたくしを救ってくれた王子様ですもの」とほおを赤らめて言う。
ルフィア「さすがにお姉さまでもアーサーは渡さないからね」とルフィアVSアルミフィーの状態になっている。
少し離れてアーサーとマリオスが小声で
アーサー「どうするのですかこの状態?」
マリオス「二人も娘はやらないぞ!」と話しているところに
ルフィア・アルミフィー「お父様!アーサー(様)話を聞いています?」(様はアルミフィーだけつけています)
アーサー・マリオス「あっ。 はい」
修羅場な展開になっているのであったところに王妃のアレーティアが入ってきて
アレーティア「二人とも落ち着きなさい!」 とお説教タイムになるのであった……。
修羅場になったけどさすがにルフィアとの婚約が成立しているため、アルミフィーとの婚約は成立しなかったです。
三角関係はテンプレでしょうか?




