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第67話 魔導都市
休日。
ルシエとノエルは、王都でも最大の商業区画――魔導都市を訪れていた。
街には魔法が溢れている。
魔導照明。
魔導暖房。
魔導冷房。
魔導冷蔵庫。
通信具。
魔導時計。
人々は当たり前のように魔道具を使い、生活を送っていた。
「すごい……」
ルシエは思わず足を止める。
だが、その視線は街並みではなかった。
見ているのは、魔道具の構造。
使われている魔法式。
組み込まれた魔石。
魔力の流れ。
一つひとつを食い入るように観察していた。
二人は魔道具専門店へ入る。
店内には研究用の測定器や魔法陣、さまざまな魔道具が所狭しと並べられていた。
ルシエは夢中になって商品を見つめる。
母を救う方法。
その手掛かりが、どこかにあるかもしれない。
そんな思いで、一つひとつを真剣に見て回る。
ノエルは、その横顔を見て苦笑した。
(分かってる)
(遊びに来たんじゃない)
それでも。
こうして隣を歩けることが、少しだけ嬉しかった。




