表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
返報  作者: ハヤオ・エンデバー
第1部
2/12

第2回

 爆発はスモーク・グレネードが撒き散らした黄色い煙を吹き飛ばして新しく黒煙を生んだ。プラスティック爆薬による爆破はさらに漁船の破片を周囲に撒き散らした。狙撃手たちとSATも爆発に気を取られ、武田が逃げたことに気付けなかった。テロリストはガスマスクを捨てて安藤の車に乗り込み、その場から走り去った。

 西野と野村は無傷であったが、両者共にずぶ濡れであったために体が重くて陸に上がるのに苦戦した。狙撃手たちが監視する中、SAT隊員たちが西野と野村に駆け寄った。

 「大丈夫ですか?」40代初めに見えるSAT隊員が地面に座り込んでいる西野に尋ねた。

 「何とかな…それより武田は?」

 この時、西野は自分の目を疑った。船尾の付近に見覚えのある服装の男が頭部から大量の血を流して倒れている。服装はテロリストのものではなく、明らかに仲間と同じものであった。西野は立ち上がって男の所に走った。水を含んだ服が重くて走りにくかったが、彼は急いで男の隣に寄った。それは間違いなく彼と行動していた池田であった。

 野村とSATはまだ武田とその仲間がいると思い、警戒しながら西野の所まで走った。ここで野村は西野が見ている死体が池田であることに気が付いた。

 「池田―!!」

 野村は池田の死体に近づくと俯せになっていた仲間の死体を仰向けにした。銃弾によって額の三分の一が吹き飛ばされていた。それでも野村は両手を重ねて池田の胸を何度も押した。

 「池田は死んだ…」立ち上がって西野が言った。

 「いや、まだ生きてる!俺には分かります。まだ生きてる!」そう叫びながら野村は心臓が既に停止している池田の胸を押し続けた。

 SAT隊員たちは仲間の死を認めたくないことは理解できたが、原形を留めていない人間に対して蘇生術を行う若い捜査官を見て恐ろしく思った。この場から早く逃げたい。その感情だけが彼らを支配していた。

周囲の安全を確認した大多和、SATの狙撃手と観測手は、黒煙を生む船の傍で蘇生術を行なっている野村、それを見守る西野、そして、SATたちがいる場所に着いた。

 「もう止めろ!早くここから去らなきゃならない」西野は野村の両肩を掴んで池田の死体から引き剥がした。

 「何をするんですか!池田が死にかけてるんですよ!」野村は上司である西野を突き飛ばし、池田の死体に戻る。

 “死ぬな!死ぬな!”何度も人口蘇生を繰り返しながら野村はそう思った。

 今の機関に所属する前、警察学校からの同期であった二人は互いに目標に向かって励まし合ってきた。職業柄、親族にも相談することができないことがあるため、野村と池田は悩み事がある度にどちらかのアパートに行って語り合った。その親友が亡くなったのだ。

 「いい加減にしろ!池田は死んだ。早くここから逃げないと、お前の家族や友人を危険に晒すかもしれないんだぞ!」

西野はもう一度野村を池田の死体から引き離そうとしたが、野村は銃を取り出して銃口を西野に向けた。

 「何で分かるんですか?」野村の両目には涙が溜まっている。「池田が死んだって、何で分かるんですか?」彼は只々親友の死を認めたくなかった。

 「分かるさ。池田は死んだよ。」西野は銃口が自分に向けられても動じることはなかった。恐怖心が無いわけではなかったが、ここで恐怖の色を少しでも見せれば野村を余計に動揺させることになる。彼の上司として西野は意思を強くしなければならなかった。

 「違う!彼は凄いいい奴だ。それに強い!だから、そんな簡単に死ぬはずがない!」野村は自分でも何を言っているのか自覚していなかった。彼は頭の中に浮かぶ言葉をただ喋った。池田は死んでいない!という考えだけが彼の頭を支配している。

 銃の引き金にかかった野村の指に力が入る。遠くからサイレンの音が聞こえてきた。

 「聞こえるか?」と西野が言う。

 「何がですか?!」

 「俺たちの所属している機関は公のものではない。もし、我々のことが公表されたら、国会で追求が始まるだろう。その後、捜査官の氏名と顔も明らかにされる。そうなれば、テロリストは俺たちを殺しにくるだろう。俺たちはかなりの数のテロリストを捕まえたからな。だが、俺たちが殺されるのは、俺たちの大事にしている物を奪った後だ。恋人、妻、子供、親、友達、全てを奪いにかかるだろう。それでも構わないのか?」

 「そんなの分からない!俺は友達を助けたいだけなんです!」

 西野は黙って野村に背を向け、「勝手にしろ」と呟いた。西野の言葉が人命救助続行の意味と解釈した野村は、池田死体の横に座って銃を地面に置いた。この瞬間を西野は待っていた。野村が池田に気を取られている間に西野は素早く移動し、野村の首筋を銃床で殴った。野村は糸が切れた操り人形のように池田の上に崩れ落ちた。

 一瞬の出来事であったため、大多和もSATも素早く反応できなった。

 「すぐに撤退だ…」野村を背負って西野が言う。「池田の死体も車に運ぶ。すまないが、死体はSATのバンで頼む。我々の車では上手く隠せない。」

 「りょ、了解。」

 SAT隊員たちは池田の死体を担いで自分たちのバンに走り、西野と太田和も自分たちの車の場所に走った。彼らがその場を離れた数秒後に消防車とパトカーの大群が押し寄せてきた。







 官邸は日本交通保安協会と名乗る対テロ機関のことを「ネズミ捕り」と呼んでいる。この名前の由来は様々であるが、こそこそと動き回るテロリストを「ネズミ」とし、それを捕まえるのだから対テロ機関は「ネコ」か「ネズミ捕り」と呼ぶのが良いだろうという話し合いが行われた。 

 この機関の創設に大きく関与した小田完治は当時官房長官であり、彼は「名前にこだわる必要は無い」と言い続けたが、時の総理大臣であった大沼 茂雄の「名前は重要だ。こういうのはやはり、ネズミ捕りが相応しいだろう」の一言で対テロ機関の暗号が「ネズミ捕り」となった。

 日本にとって対テロ機関の設置は画期的なものであった。このネズミ捕りと呼ばれる組織は、小田官房長官の支援を受けて情報伝達システムに大きく手を加えた。官邸との直通回線である。また、この回線はあらゆる省庁とも直接通信できるものであり、これは大規模テロに備えたものであった。だが、この直通回線は一度も使われたことが無かった。

 一見、国内で何事もなかったかのように思えるが、実際は世間に公表されていないテロ未遂事件が何件もある。日本初の対テロ機関は常にあらゆる省庁に連携を取るように訴えてきた。その中には官邸も含まれているが、日本ではネズミ捕りが得た貴重な情報はゴミ同然に扱われる。このような事態を継続させないため、ネズミ捕りの本部局長である杉本 哲司はほぼ毎日官邸を訪れている。

 今日も杉本は黒革のアタッシュ・ケースを持って官邸に入った。彼はエレベーターで3階まで上がり、エレベーターを降りて左手にある南会議室のドアの前で立ち止まった。ドアの前で彼はスーツが乱れていないかを確認し、また左手で髪を触って髪型も乱れていないかを確認した。杉本は細身で、もうすぐ53歳になろうとしている。妻と二人の子供に恵まれて幸せであったが、特殊な仕事のせいで家族とは疎遠である。

 身支度を整えた杉本はドアを軽く2度ノックした。ドアの向こうから男の「どうぞ」という声が聞こえた。彼は静かにドアを開けると室内に誰がいるかを確認せずにお辞儀をし、顔を上げると後ろ手でドアを閉めた。この時やっと、杉本は室内にいる人物を見た。会議室には吉村 吉彦官房長官と沼村 直人首相補佐官が椅子に腰掛けている。

 南会議室は12名程が入れる会議室であるため、3人ではありあまるほどの大きさである。それでも彼らはいつもこの会議室を使用している。

 「今日はどのような報告だ?」第一声を放ったのは首相補佐官であった。

 沼村首相補佐官は杉本と同年代であるが、白髪頭の杉本とは対照的に沼村の頭は禿げ上がっている。それに体型も真逆で太っている。彼の隣にいる銀縁眼鏡の官房長官は若作りのために白髪を染めているが、不自然なくらい黒いために染めていることがすぐに分かる。体型は小太りである。官房長官はずっと無言のまま杉本を見つめている。

 「北海道で武田衛を確認しました。」

 「それで?」首相補佐官は素っ気なく尋ねた。

 「この男は近年起こっている国内外のテロに関与していると考えられています。その男が再び北海道で確認されたのです。」

 「それが我々と関係があるのか?どうせまた、君たちが何とかするんだろ?」首相補佐官は早く話しを切り上げたいのか、机の上に乗せている右手の指をせわしなく動かしている。

 「関係がなければここには来ません。」

 「しかし、君は毎日のようにここに来ているじゃないか。毎日、重要な情報があるのか?そんな危機感あふれる状況には見えないがね~日本は…」

 “いったい、いつになればコイツらは現状を認識できるようになるんだ?”と杉本は心の中で呟いた。

 「お言葉ですが、世界は2001年の9月11日に起こったアメリカ同時多発テロ事件以降大きく変わったのです。」

 「それはアメリカの話だろ」突然、官房長官が口を開いた。「この国は平和だ。これからもずっと…」

 “どこまでおめでたい連中なんだ!!”

 「しかし…」杉本が口を開く。

 「話しはこれまでだ!」

 官房長官が椅子から立ち上がり、首相補佐官も立ち上がった。彼らは出口の方に向かって歩き出す。

 「まだ、報告があります!」

 杉本は彼らの前に立ちはだかった。

 「くだらない報告に付き合う暇は無い!こちらは選挙で忙しいのだ!!」官房長官は杉本を押し退けた。

「重要な情報です!武田が大規模テロを行うために大量の爆薬を集めているとの情報です」ネズミ捕りの長官は食い下がった。

「この国は安全だ!どうせ、その情報もアメリカからのものだろ!くだらん!」

 そう言い残して二人は南会議室から姿を消した。

 “クソッ!どうしてこうも“政治屋”というのは理解力が乏しいのだろう。まぁ、一応報告はした。あとは北海道支局に頑張ってもらうしかないな…”

 杉本は先にこの会議室を後にした二人が、エレベーターを使い終えた頃を見計らって会議室を出た。







 公園では幼い保育園帰りの子供たちが砂場で遊び、子供たちの近くで母親たちが談笑している。そこから少し離れた場所にはベンチに腰掛けて休んでいる二人組の老人がいる。老人たちの座るベンチから数十メートル離れた場所にあるベンチには30代と思わる女性が座っている。彼女は砂場で遊んでいる子供たちを見つめていた。女性は目立たないタイプであった。そのため、公園にいる他の人々は誰一人として彼女の存在を気にしなかった。もし、彼女に気がついたとしても大抵の人は昼休みの会社員か仕事帰りのアルバイトと思うであろう。

 彼女が座るベンチの横にある自動販売機の前に背の高いスーツ姿の男がやってきた。男はハンカチで首筋を流れる汗を吹きながら自動販売機の商品に目を走らせる。

 「あなたのスーツ姿を初めて見たわ」一度も男の方を見ず、子供の方を見ながら女性が言った。

 「いい変装だろ?」と男が尋ねる。

 「まぁ、そういうことにしておきましょう。それでアイツらは?」

 「まだ俺を探している」スーツに着替えていた武田は財布から小銭を取り出して自動販売機のコイン口に入れた。彼も一度も女性の方を見ない。

 「それじゃ、あなたにアイツらの始末をお願いするわ。」

 「待て!俺の標的はあの小僧だろ?」武田はスポーツ飲料水のボタンを押した。

 「状況が変わったの。だから、あなたは私が写真に納めた公安を始末してちょうだい。」

 “この女!俺を駒みたいに使いやがって!”

 「嫌なの?」すぐに武田が返事を返さなかったので女が尋ねる。

 「いや、引き受けよう」自動販売機の取り出し口から冷えた缶を取り出して武田が言った。

 “もうしばらくの辛抱だ。これが終われば、この女を殺してコイツの持っている資産を全て奪い取る…”

 「そう。それはよかった。ベンチに新聞を置いて行く。標的はその中にあるわ。」

 そう言って女はベンチから去り、ベンチには女が言った通り新聞が残されていた。武田は冷えたスポーツ飲料水を飲みながら新聞の中を見た。そこには西野や野村など、大型商業施設内にいたネズミ捕りのメンバーたちの顔写真と略歴があった。

 “調べの早い女だ…”武田は西野の顔写真に目を止めた。“コイツから始めよう。”

 武田は新聞を小脇に抱えてベンチから立ち去った。







 西野たちが乗るSUVは支局の付近にある地下駐車場に入り、そこで車を乗り換えると支局の地下駐車場に向かった。公にされていない機関であるため、彼らはできるだけ尾行の確認を徹底し、また必要であれば何度も車を乗り換え、もちろん服装も変える。

 尾行の確認を終えた西野と大多和は支局の地下駐車場に車を入れると、気を失っている野村を担いで支局の中に入った。支局に入ると到着前に西野が手配しておいた医療チームが待機しており、西野と大多和は野村を医療チームに預けた。

 「首筋を殴った。軽傷だと思うが、一応診てくれ」西野が看護師の一人に言った。

 「わかりました。しかし、何故治療後に彼を拘束室へ?」女性看護師が西野に尋ねる。西野は電話で治療後に野村を拘束室へ送るように頼んでいたのだ。

 「彼のためだ」西野はそれだけしか言わなかった。

 「わかりました。」

 医療チームは野村を担架に乗せて医務室に向かう。西野と一緒にいた太田和も何故、野村を拘束室に運ぶのかを知りたかったが、あえて聞かなかった。二人は支局長の黒田が待つメインフロアに向かった。

 メインフロアでは二十人程の分析官がパソコンと向かい合い、何人かがヘッドセットのマイクに向かって喋っている。西野と大多和は迷わず黒田を探し、彼らはメインフロアの中で一番大きなスクリーンの前で電話をしている黒田を見つけ、そこに向かって歩き出す。電話で話していた黒田も西野たちの姿に気付き、彼は電話を切った。

 「君の行くところではいつも何かが起きる」黒田が皮肉を込めて言った。

 「好きでやっているわけじゃない。それより武田は?」西野が近くにあった机の端に腰掛けて尋ねた。

 「衛生や道路のカメラ、モービル・チームを使って捜索中だ。」

 「何か手掛かりは?」

 「ある。が、今調査中だ。」

 「それは何ですか?」西野が言う前に大多和が尋ねる。

 「君たちが花火を揚げた場所から6キロ程離れた場所で安藤の車が発見された。安藤の車といっても、偽名で登録してあった奴だが。どうやら、武田はこれを使用して港から逃亡した。」

 “その途中で池田を殺した…”西野は心の中で黒田の情報に部下の死を付け足した。

 「車から携帯電話が一台見つかった。登録されている番号は無かったが、5件の通話記録があった。5件中4件は同じ番号。」

 「相手は?」と西野。

 「今、調べている最中だ。」

 「局長、番号が分かりました」西野の背後で作業していた女性分析官が言った。

 黒田と大多和は分析官の方に顔を向け、西野も立ち上がって背後の分析官の方を見る。

 「携帯電話にあった4件の同じ番号は『光洋銀行』の小樽支店のものです。残りの1件は既に使われていない番号です。」

 「そうか。では、光洋銀行について調べろ。何か裏があるかもしれん。」

 「支店が特定されているなら、そこに安藤の協力者がいるかもしれない!」大田和が閃いたように言った。

 「可能性はある」西野が言う。「従業員を調べてみよう。また、銀行の監視カメラもチェックした方がいいだろう。」

 「それじゃ、西野。新人研修も兼ねて光洋銀行に行ってきてくれ。」

 「新人研修?」西野は反射的に太田和を見たが、大多和はネズミ捕りに配属されて3年目である。

 「大多和じゃない。新人が配属された。監視カメラのチェックなら花火を揚げる心配もトラックの荷台で戦うこともないだろう?」

 「確かに」西野は思わず口元を緩めた。「それで新人は?」

 「駐車場で君を待っているよ。大多和は私と一緒に花火のアリバイ作りだ。本部にも報告書を出さなければならない。西野も帰ってきたら報告書を書いてくれ。」

 「分かっている。」

 そう言い残して西野は地下駐車場に向かった。







 応接室で小田完治とその息子は会話していたが、この会話で完治は自分の息子の無能さに改めて気づかされた。

小一時間、彼の息子である遼は十数人から構成されているアイドルグループについて話している。完治は纏りの無い話しを聞きながら、どうにかして息子を政治に関する話題に引きずろうとしていた。

 「なるほど。しかし、彼女たちと私の選挙の接点はどこにあるのだろうか?」完治はできるだけ息子の気に触らないように柔らかな口調で言った。ヒステリックな所がある息子を刺激し、この場から逃げられては困るのだ。息子は選挙に障害になり得る。この意見には小田の支援者たちも納得していた。

 「父さん!僕の話しを聞いていなかったのかい?」彼の息子は満面の笑みを崩さずに言う。

 「いや、聞いていたさ。でも、お前の意図が読み取れなくてな」苦笑を浮かべて完治は言ったが、内心ではこの会話を切り上げたいと思っていた。

 「仕方ないな~」遼はソファの上で身を乗り出す。「若者の心を掴むために」ここで若い政治家の息子は握り拳を作る。「彼女たちを使うのさ!」

 “なんと愚かな!”反射的にその言葉が口から出そうになったが、口をきつく締めて真剣な表情を作った。“コイツは政治資金を使ってアイドルに会う気か?”小田完治はそう考え、そして彼の予想は的中していた。彼は激しく怒っていたが、それを上手く隠していた。

 “私の息子はアイドルに会うことしか考えていない。私はこの国をできるだけ平和な国にするために日々努力しているというのに…”

 「ちなみにどのように使うんだ?」穏やかな口調で完治は息子に尋ねた。

彼の息子は笑みを崩さずに荒唐無稽なことを永遠と話している。その時、彼の意識は2年前に飛んでいた。小田完治は当時、官房長官であった。埼玉にある航空自衛隊の入間基地で火の粉が揚がるまでは、いつもと変わらぬ日であった。マスコミはヘリコプターの点検中に起こった火災事故と報道していたが、真実は違う。

 彼は全てを知っている。テロリストグループが航空自衛隊基地を奇襲し、戦闘機を強奪して国会と官邸を空爆しようとしていた。そして、勇敢な捜査官が事件を解決したことも知っている。

 この事件以前から小田完治はテロの脅威について認識を持っており、自衛隊基地で起こった悲劇の数週間後に秘書と共に対テロ組織に関するレポートを書いた。彼のレポートはアメリカ同時多発テロ事件後に注目され、日本の“お友達”の支援があったために対テロ機関が設立した。

 小田完治は日本をどうにかして“最低限度の安全”を維持できる国家にしようと考えている。一方、彼の息子はアイドルに会うことしか考えていない。娘は良いとしても、何か派手な行動をして野党の批判の種にされるのは困るが、息子には立派な大人になって欲しいと日々思っている。

遼はまだ話しを続けている。

 “トイレに行くと言って娘の様子を確認するとしよう。”

 「すまないが、ちょっとトイレに行ってくる」椅子から立ち上がって完治が言った。

 「わかったよ。」

 完治は応接室から出るとトイレに続く道を歩いた。後ろから背の高い男のSPが付いてくる。

 「娘の様子はどうだ?」前を見ながら小田がSPに尋ねた。

 「例の男性と買い物をしています。特に変わった様子はないです。」

 「それはよかった。」

 “やはり、息子よりも娘の方が賢いようだ…”







 道が混雑しているために到着時間が大幅に遅れていた。それでも西野は焦ることなく、周囲に目を配って危険の有無を確認している。彼のような仕事をしていれば自然と用心深くなる。テロリストを狩る側であるからといって獲物にならないとは限らない。テロリストによっては西野のような対テロ機関に属する人間を狩ろうとする。

 渋滞は西野の警戒心を少し高めた。渋滞の中で襲撃を受けた際、逃げ場は車の外になる。余程の射撃下手でなければ、生き延びるのは難しい。襲撃者が始めから爆発物を使えば、確実に死が待ち受けている。

 西野はビルの屋上等に目を走らせたが、誰かがいる気配はない。それに窓が開いている建物も無い。これは彼の警戒レベルを少し下げた。続いて歩道である。歩道にも不審者はいない。もし、歩道からこちらを少しでも見た人物がいたら西野の警戒レベルは上がったかもしれない。しかし、そのような人物はいない。

 ふと彼は助手席にいる新人を横目で見た。助手席にいたのはショートカットヘアでパンツスーツ姿の目立たない風貌の女性であった。駐車場で彼女と会った時、西野は少し動揺した。ネズミ捕りに女性捜査官、しかも現場の捜査官は珍しい。稀に見かけることがあるが、ほとんどが分析官である。新人捜査官は27歳で、先週北海道警察から引き抜かれた優秀な警察官と聞いていた。名前は新村 春花。見た目はどこにでもいそうな女性である。まさにネズミ捕りに相応しい逸材である。

 「何で渋滞になっているのでしょうか?」

 新村が沈黙を破った。

 「何か事故でもあったのかもしれない。もうすぐで交差点だ。銀行はその交差点を過ぎた場所にある。」

 「モービル2はどこに待機させるのでしょうか?」

 “コイツはブリーフィングを聞いていなかったのだろうか?”

 「銀行の裏に小道がある。裏口から不審人物が出た場合のために置く。」

 「わかりました。」

 彼女はジャケットの内側にある銃に手を伸ばした。

 「車の中でも銃は出すな」西野が新村のしようとしていることを先読みして言った。「走行中ならいいが、今は停車中だ。それに監視カメラのチェックに銃はいらないだろう。」

 「はい。」

 新村は手を膝の上に置いて前方を見つめる。

 数分後に二人を乗せた乗用車が光洋銀行の駐車場に入った。その頃、西野と新村の乗用車が駐車場に入ったことを確認したモービル2は銀行の裏にある小道に入り、銀行の裏口が見える場所で停車した。銀行の裏道には路上駐車している車が数台あったため、モービル2の濃紺のSUVは目立たなかった。それに街路樹の下に車を置いたので木の陰に入ったので、さらに目立たなくなった。彼らのような仕事は派手さを求められない。求められるのは 「目立たない」ことである。







 小田完治はまだ息子の熱弁を聞いている。その一方で彼が息子よりもまともだと思っている娘の菜月は交際相手の大久保 裕行と騒ぎが収まり、通常通りの営業を始めた大型商業施設で買い物をしていた。しかし、斜め前方と後方にいる二人のSPが邪魔であった。彼女はどうにかしてSPから逃げて大久保と二人になりたかった。それは大久保も同じであった。二人はSPの存在によって目立っていた。そのため菜月と大久保を見る人々はニヤニヤ笑ったり、小声で彼女たちのことを話したりしていた。人とすれ違う度に彼女は下を見て、できるだけ顔を見られないように努力した。

 「大丈夫?」下を向いている菜月を見た大久保が尋ねた。

 「そう思う?早くここから出たい…」SPに聞こえないように菜月は言った。

 「それじゃ、帰ろうか?」

 「いや、どこか静かな場所に行きましょ。護衛のいない場所に…」

 「でも、それってマズイんじゃないの?」

 「いいの。パパは私に甘いから。」

 「わかった。」

 二人は大久保の車がある屋外駐車場に向い、二人のSPも彼らに続いて駐車場に向かった。







 銀行に入ると白く長いカウンターテーブルが見え、テーブルの向こう側に4人の女性がいる。女性たちの後ろには8人ほどの男女が忙しなく動き回っている。カウンターテーブルには三人の男女がいて、それぞれ銀行員と話している。テーブルと向かい合う形で長いソファと背の高い机が二つある。西野と新村は客の対応をせずに俯いて作業をしている女性銀行員のカンウターに近づいた。西野たちの姿に気が付いた女性は顔を上げた。歳は新村と同じように見える。

 「すみません」西野はジャケットの内ポケットからネズミ捕りが保有する小道具の一つ、警察手帳を取り出して女性に見せた。この警察手帳は本物と同じ効果を持っている。それは視覚的なものだけではなく、警察のデータベースにも手帳の情報がある。しかし、名前は全て偽名であり、警視庁はこのデータベースを変更することができない。

 女性は手帳の後に西野の顔を見た。「どのようなご用件でしょうか?」

 「実はこの近辺で窃盗がありまして。被害者がこちらの銀行のカードを持っていたので、もしかしたら、窃盗犯がこちらのATMで現金を引き出した可能性があるのです。」西野は口調を変えて話した。いつもの口調で話せば相手に威圧感を与えることがある。それに日本の警察は低い物腰で話す。 「それでこちらの監視カメラの映像を拝見したいのですが、担当者の方はいらっしゃいますか?」

 「少々お待ちください。」

 そう言って女性は机に座ってパソコンと睨み合っている男のところに向かった。二人が二言、三言言葉を交わすと男が西野たちの方を見た。目が合うと西野はお辞儀をした。男は椅子から立ち上がると笑顔で西野たちの方に歩いてくる。

 「お待たせ致せました。遠藤と申します。警察の方と聞いたのですが…」

 「いえいえ、こちらこそお忙しいところを邪魔してしまって申し訳ありません。小木とお申します」西野は再び偽の警察手帳を取り出し、それを遠藤に見せた。「こちらは私の部下の…」

 「新村です」新人捜査官が応えた。

 “本名を名乗ってはいけないと教えたばかりだというのに…”

 内心苛立ちながら西野は遠藤にカウンターにいた女性に言ったことをもう一度繰り返した。

 「そういうことでしたら、喜んで協力致します。こちらへどうぞ。」

遠藤は西野たちに後を追ってくるようにカウンターのドアを開けた。二人は遠藤に続いてカウンターの向こう側に行く。

 「あの部屋には誰もいないんですよ。監視カメラと言っても名前ばかりで、日本は安全な国ですから銀行強盗も少ないですし、逆にコンビニの方が多い。」

 先頭にいる遠藤が度々振り返りながら言った。

 「それはそうですけど…それよりどれくらいの期間の映像を持っているのでしょうか?」と西野が尋ねる。

 「だいたい、2日ですかね?それ以上のものは捨てています。ハードなんちゃらが一杯になるので…」

 “たった2日しか保存していない?”西野は心の中で呟いた。正直なところ、ここで手掛かりを得るのは難しいかもしれない。

 「あの~」遠藤の前に若い制服姿の女性銀行員が現れた。

 「どうした?」遠藤が言う。

 「あの保険会社の人にお茶を持っていた方がいいのでしょうか?」

 「いらない。変にお茶を出して長居されても困る。」

 「わかりました。」女性は自分の机に戻っていった。

 遠藤が再び歩き始め、西野と新村も遅れずに後を追う。

 「最近の若い者は世の中を知らない。そう思いませんか、刑事さん?」遠藤が西野の隣に並んだ。

 「まぁ、確かに…」西野は後ろを歩いている新村を思い浮かべてそう言った。

 「それに、あの保険会社は何度も電話してきて、『守谷はいるか?』、『守谷はいるか?』と聞いてくる。本当に―」

 「その保険会社の人はどこに?」西野は遠藤の話しを遮って尋ねた。

 「2階ですよ。どうかしましたか?」

 「何時に?」西野は遠藤を無視して質問を繰り返した。

 「え?5分くらい前ですかな?」

 西野は振り返って新村を見た。「俺は2階に行く。お前は監視カメラの映像をチェックしろ。」

 「分かりました。」

 再び西野は遠藤の方を向く。「保険会社の人の特徴を教えてもらえませんか?」

 「紺のスーツに、革の鞄に、髪は…」

 遠藤の記憶は信憑性が無いと判断した西野は2階に続く階段に向かって走り出した。

 「すみません。私の上司は変わり者でして…」新村が笑顔で言った。

 「保険会社にでも恨みでもあるんですかね?」

 「分かりません。すみませんが、監視カメラの映像を拝見しても?」

 「あぁ、そうでしたね。」




 2階の廊下に出た西野はエレベーターに向かって歩く男を見つけた。短身で紺色のスーツを着た男。遠藤が言っていた男の特徴と似ていたが、これだけでは断定できない。西野は小走りで男に近づき、足音に気づいた男が振り返った。男は携帯電話を耳に押し当てようとしている。二人の距離が5メートルと縮まった時、西野の背中に衝撃が訪れた。彼はバランスを崩しそうになったが、すぐに体勢を立て直して振り返る。そこにも紺色のスーツ姿の男がいたが、この男は特殊警棒を持っていた。

 「アンタが公安の人かい?」男が尋ねる。

 “コイツで間違いない…”西野は特殊警棒を見てそう判断した。肩越しに背後を確認すると、エレベーターに向かって歩いていた男は口を開けてこちらを見ている。

 “どうやら、彼は囮でも何でも無いようだ。”

 西野は目の前の男の方を向く。

 「無視ですか?」男が歩み寄ってくる。

 “警棒の扱いには慣れてないのかもしれない…”西野は背中に残る痛みを感じながらそう思った。

 「だから、公安の人は嫌われるんだ!」

 男が警棒で殴りかかってきた。西野は男との距離を詰めて警棒を持っている手を左手で弾くと、男の脇腹に右拳を叩き込んだ。男は呻き声を上げて後退して逃げようとしたが、西野はできるだけ男との距離を詰める。続いて彼は左肘を男の右頬に打ち込み、間を開けずにもう一度左肘を打ち付けた。男の動きが一瞬止まった。

 この貴重な時を逃すまいと西野はスーツの襟を掴んで膝蹴りを男の腹部に入れようとしたが、男は西野の脇腹に2発拳を叩き込んだ。その威力は西野の想像を超えていた。西野は一瞬怯んだが、膝蹴りを男の腹部に入れた。それと同時に男は西野の右脚を掴んで突進した。片足で立っていた西野は男の体重を支えられず床に崩れ落ちた。

 男は西野の上に乗ってマウントポジションを取ると、警棒を持ち上げて柄で西野の顔面を殴ろうとした。まだ痛みが残る背中を強打した西野は素早く反応できなかったが、間一髪のところで警棒を回避した。警棒の柄が床を叩き、カンッという音を廊下に響かせた。西野は両足で床を蹴って腰を上げて右拳を男の左脇腹に何度か打ち込み、男がバランスを崩すとネクタイとスーツの襟を掴んで右側に引っ張った。

 男は西野の上から落ち、彼の横に並んだ。西野は男を取り押さえようと動いたが、男が捜査官の胸に蹴りを入れて反対側の壁に叩きつけた。スーツの男はよろけながら立ち上がって階段の方に走る。西野は素早く立ち上がって後を追う。

 階段の手前に来たところで男が振り返って警棒を投げつけるが、西野はそれを振り払って男を追う。西野が階段にたどり着くと男が2階の踊り場から次の踊り場までジャンプした。対テロ機関の捜査官は男が着地する前に踊り場から飛んで着地したばかりの男の背中にタックルし、二人は踊り場で倒れた。男は逃げようとしたが、西野が右掌底を男の顎に入れて気絶させた。

 その時、西野の携帯電話が鳴った。西野が電話に出ると新村が応えた。

 「保険会社の男の特徴が分かりました。」

 「もう知ってる。」

 「え?」

 「ソイツはもう捕まえた。撤収するぞ。」







 銀行の裏口で待機していたモービル2は新村から不審人物を銀行内で拘束したと聞いて一安心していた。最近は銃を持ったテロリストが多いために捜査官が死亡するケースがある。モービル2の二人組、菅井と加賀は緊張が解けたので用意していた水を飲んだ。

 「なぁ、あの新人の女の子、可愛いと思わないか?」助手席にいる加賀が伸びをして筋肉を解しながら尋ねた。

 「少なくとも俺の好みじゃない。」ドリンクホルダーにペットボトルを置いて運転席にいる菅井が言う。

 「お前の好みは聞いてない。可愛いかどうかだよ。」

 「俺の嫁の方が可愛い。」

 「お前は何度それを言うんだ?昨日も聞いたぞ。」

 「そうか?でも、本当なんだよ。写真見るか?」菅井がジーンズのポケットから財布を取り出す。「それに先月息子も生まれたんだ。これが嫁さんに似ていて可愛いんだよ。」菅井は加賀に自分の妻と子供の写真を見せた。しかし、興味の無い加賀は菅井に写真を返した。菅井はそれを財布に戻してジーンズのポケットに押し込んだ。

 「それより、どうすればあの新人を―」

 運転席の窓を背の高いスーツ姿の男がノックした。男は銀縁の眼鏡をかけて笑みを浮かべている。菅井は男と同じように笑みを浮かべて窓を開けた。

 「どうされましたか?」菅井が尋ねる。

 「道に迷ってしまって…」男の顔から笑みが消えて恥ずかしそうに顔を赤らめた。

 「どちらにいかれるんですか?」

 「友人の家に、と言ってもアパートなんですが…確か…ちょっと待って下さい。住所を書いた紙が鞄の中に…」男は持っていた抱鞄に右手を入れた。

 菅井は地図があるといいだろうと、ダッシュボードから地図を出して男の方に戻った。突然、男が左拳で菅井の喉を叩き、これによって菅井は呼吸困難に陥った。続いて男は鞄から取り出した消音器付きの銃で加賀の胸に三発の銃弾を撃ち込んだ。加賀は銃を抜く暇も無く死亡した。

 呼吸困難に陥っている菅井は両手で喉を抑えてハンドルの上部に額を押し付けている。男はクラクションを鳴らされては困ると、菅井の頭を銃床で殴って気絶させた。

 一仕事終えた男は菅井を殴る時に地面に落とした鞄を拾いながら、携帯電話を取り出して電話帳から番号を選ぶと電話をかけた。

 「荷物が一つあるから取りに来て欲しい。できるだけ早く頼むよ。」

 そう言って、武田衛は電話を切った。







 小田の娘とその交際相手が乗る軽自動車はSPの車に先導されて走っている。SPは警護対象が自宅に戻ると聞いたため、自宅に続く安全なルートを選んで走っている。安全というのは、待ち伏せを受けそうな場所や渋滞が少ない道路などである。

 一方、菜月はSPを出し抜こうと考えている。彼女はどこの交差点でSPの車が曲がるかを熟知しているので彼らの車が交差点に入って曲がったら、直進して大久保と二人きりになれる場所に移動しようと策を練っていた。

 彼女はその時を辛抱強く待っていた。運転席にいる大久保は失敗することを心配しているのか、ハンドルを握っている手が震えている。

 「大丈夫よ、ヒロ」と菜月は交際相手を励ました。「SPなんてちょろいって。」

 「分かってるさ。」

 大久保の声は微かに震えていた。その声を聞いた菜月は母性本能でもくすぐられたのか、怯えている交際相手が可愛く思えた。

前方を見るとSPの車が右折するために方向指示器を出した。菜月はこの時を待っていた。

 「SPが曲がり始めたらアクセルを思いっきり踏んで、アイツらを振り切って。」

 「わ、分かった。」

 前方を走るSPの車が右折を始めた。

 「今よ!」

 大久保がアクセルを踏み込み、エンジンが大きく吠えて加速した。SPが警護対象者の車に異変が起きたことに気付いて停止させる。

 2台の車が並んだ瞬間、白いバンが軽自動車の左後部座席のドアに突っ込んだ。二台の車は路肩まで押され、SPの車は電柱に激突して運転席のドアが凹んで開かなくなった。助手席の方は軽自動車によって塞がれている。

軽自動車では小田菜月が叫んでいる。大久保は菜月を見捨てて後部座席の方に急ぐ。途中で菜月が大久保の脚を掴んだが、彼はそれを振り払ってリアウィンドウを叩き始めた。しかし、窓ガラスは割れない。

 その時、バンから覆面を被った男が二人降りてくる。一人は金槌を、もう一人は包丁を持っている。SPはどうにかして車を降りようとしたが、シートベルトが外れず身動きが取れない。

 金槌を持った男は軽自動車の助手席側の窓ガラスを叩き割り、割れた窓ガラスが菜月に降りかかる。議員の娘は悲鳴を上げて助けを求めるが、誰も助けには来ない。通行人たちは何事かと見ているだけで何もしない。菜月の交際相手は後部座席で震えている。

 襲撃者たちは菜月を助手席の窓から引きずり下ろすと、麻袋を頭に被せてバンに戻る。それを見たSPの一人は銃を取り出して発泡しようとしたが、菜月が被弾することを恐れて引き金を引くことができなかった。そうこうしている間にバンは走り去ってしまった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ