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スイーツな散歩道 騎士の戯言
皆様覚えておいでだろうかー私の名前はヘイ。
前王妃を亡くしてから政に全くかかわらなくなった前国王の警備を担当する騎士だ。
前国王を料理長と間違えた侍女の主が寵姫となり、侍女はお菓子を作りにこなくなった。
それに比例して前国王は再びふさぎこむようになった。
たまに女官長がきてゲキを飛ばしている。
せっかく王妃様が亡くなって元気になられたのに残念なことだと思いながら、警護の確認のため本宮に行った帰り道、衝撃を受けることになる。
現陛下と噂の寵姫を遠いながらも拝謁する。
が、あの寵姫の顔。
見間違いようのない前国王を料理長と間違えた侍女だった。
側室の侍女が王の寵姫になることも珍しくはないが……
珍しくないが…
一体、あのお菓子を作っていた女は何者だ。
疑念が浮かぶ。
さしたる任務もなかったため、王宮の裏向きを司る女官長に相談する。
女官長は無表情に言い切った。
「今頃気がついたのですか?」
馬鹿にしたように一言。
「前国王には秘密になさい。」
「いえ、そういうわけには。」
女官長が歩み寄り剣のつかを握った。
「前国王が尋ねればば答えなさい。尋ねられなければ言う必要はありません。」
長い指で頬を撫でられる。
「二人の秘密。」
甘美な響きに私は落ちた。
ま、任務でもないし、女官長と陛下が知っているならいいっか。




