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第14話「私、戦艦モビィディックを手に入れます。そしてヴェルカンディアスへと。」C

前回のあらすじ。

食事を済ませた火花達は再び動力室へと向かうが、、、、。


再び火花達は動力室前へと来ていた。敵はもうおらず、すんなりと進むことができた。中に入ってみると、なんてことはないただの機械室であり、異常はなかった。


「なにもない……ね?」


「あのチェーンソー人形はどっから来たんだ?」


「もしかしたら巨大ムカデと同じく何者かが召喚したのかも。魔力は同じ物だったし。」


「何者かって、誰です?」


「何者かは何者かよ。あ、火花様、レバーがあるわよ?」


ロードが大きなレバーを見つけた。引いてみるとゴウンという重い音を響かせてエンジンが始動した。


「おー、動いた。この戦艦の動力って…電気?ガソリン?」


「がそりんってなんだ?そういやエネルギー源はなんだろうな。」


「皆さま、奥にもまだ扉がありますよ?」


ミシロが指差す先には大きな扉があり、固い鎖と南京錠で閉ざされている。


「閉ざしてるってことは見られたくないものがあるってこと、だよね。見たい人~?」


「「「はぁい」」」


火花は嬉々とダークルージュで鎖と南京錠を切り落とし扉を開ける。すると青白い光に一瞬目が眩むが、すぐに慣れるとそこには巨大な水槽のような物が立っていた。


水槽には青く長い髪をした火花と同い歳くらいの少女が逆さまに入れられ漂っている。


「に、人形?」


恐る恐る火花か近づいてガラスの中を覗くと、とても美しい顔が見えた。


「火花のあねさん、もしかしたらこれはヒトバシラかもしれねえ。」


ティガの顔つきが曇った。その言葉にロードもミシロも青ざめている。どうやら彼女達はこの存在について知っているようだ。


「ヒトバシラ?」


「生まれつき魔力の強い魔法使いや魔術師を魔法で意識を消して、戦艦や船の動力源にするんだ。それが、ヒトバシラ。」


火花は一気に胸糞悪くなった。思わず唇を噛むほどに。この少女への憐れみと、この腐った世界の人間への怒りだった。そして、この少女の力を使わなければ自分達はヴェルカンディアスへは向かえないということへのジレンマ。


「かわいそうに。」


「火花様、この少女の力よりも強力な魔力の持ち主はミシロしかいない。だから、どうにかできることじゃないわ。この子がかわいそうと思うなら、せめて使い切って埋葬してあげましょ」


「そうだね。うん、よし。三人とも、甲板へ全員呼び出して!話がある。」


「火花様?」


「私は、もう迷わない。」


15分後、甲板へ火花の傘下へと入った者達が集合していた。


火花は見えるように高い位置で全員を見下ろした。どうやらマイクもあったようで、それをミシロが準備した。


「みんな、私の元へきてくれてありがとう。まずはお礼を言うね。私は東雲火花、この世界の人間を殲滅するのが目的。まず集まってもらったのは、みんなに理解してもらうため。」


甲板にいる者達は静かに火花を見つめた。


「この世界の人間は腐っている。この戦艦はヒトバシラという魔術で動いていた。それは魔力の強い人間をこの戦艦が動くための薪にしてしまうこと。」


全員が眉を細めた。皆、同じ気持ちになっていた。


「こんなことをする奴らは生かしてはおけない!そして他の命を見捨て!弄び!奪いつくしたあいつらに復讐するんだ!」


「ォォォォオオオオオオ!」


「今日から私達は、ヴェンジェンスウルフ!復讐の狼だ!」


歓声と共に火花は剣を掲げた。


「まずはこの町から出る!全員モビィディックを動かす位置につけ!」


ミシロは火花の目を見て目を伏せた。彼女の目は以前よりも黒く染まり闇に染まっている。少しずつモビィディックが動き、マリアブルから離れていく。すると待ち構えていたかのように離れ島の影から赤い戦艦が追走してきた。


次回、海上戦の幕開けとなる。

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