第二話
俺は黒崎龍馬だ。今、転生して異世界に来ている。だか、困惑している。
なぜだと思う?
「おお!!これが我が子か!!」
父親?が喋っている。
「違いますわよ、貴方と私の子ですよ。」
母親?が喋っている。
これまではいい。だか。……………………………
「うぉー!!俺は親父になったんだぁー!!!」
「あらあら、お父さん火を吹かないでください。家が丸焼けになってしまいますわ」
――――――――――――――父さんがドラゴンだった。
え?え、ええええええええええええ!?!?!?!
いや、俺の親父がドラゴン!?!
え、じゃあ俺はドラゴンなのか?!
けど、母さんは人間ぽっいし?え?俺って人間?ドラゴン?どっちなの~!!!
「あ、そうだお父さん。この子に名前を付けてくださいよ。」
母さんが言った。
「おお!!そうであった!この子の名前は前々から考えてあったのだ!!」
あ、そういえばこの世界での俺の名前ってまだ無かったんだった。
どんな名前になるのだろうか?あまり変なのは嫌だぞ、親父。
「この子の名前は、ナイト。ナイト・D・スレイプニルだ!!」
ナイト。騎士か。親父もいい名前を付けてくれる。けど、スレイプニル?どっかで聞いたことがあるような?………………
「いい名前じゃないですか、お父さん。」
母さんも納得してくれたようだ。
「よし!ナイト!!お前はこの父を越えるような立派なドラゴンになるのだぞ!」
わかってるよ。親父。子は親父を越えていくものだもんな。だから、親父俺はあんたを越えて立派なドラゴンになって見せる!
―――――――――――8年後
俺はこの8年で世界についていろいろ知ることが出来た。
俺達ドラゴン族はこの世界でも珍しい種族らしい。
そしてドラゴンと人間との間に生まれる半竜人(つまり俺のこと)はもっと珍しくこの世界にも10人居るか居ないか位らしい。
しかし、ドラゴンは便利なもので変身魔法が使え、人間と同じ姿になることができる。
これのお陰で都市でも目立つことなく、行動することができる。
そしてこの世界では、知性を持たない種族。いわゆる『魔物』がいるらしく、この世界ではその魔物を倒して生計を立てているものがほとんどらしい。
だから、俺は今、親父と訓練している。
「ほら、ナイト!よそ見をするでない!魔物はそんなに悠長には待ってはくれないぞ!」
「くっ!?」
俺の武器は槍である。槍の特徴は中距離からの連撃だ。
だかそれを親父は許してはくれない。
こうして俺の一日は過ぎて行く。