猫は金貨よりも コイン一枚目
登場人物
深月
朱い毛並みの獣人の女の子
白錬屋の店主、ミユに拾われて住み込みで働いている
ミユ
旅人風の格好をしている白猫
白錬屋の店主で素材さえあれば何でも作る事が出来る能力を持っている
「おー、帰ったっスか」
もう日も暮れた時間、店の扉を開ければちょうどミユさんが店の閉店準備をしていた
「ただいま、ミユさん」
「おかえり、早速で悪いっスけどちょっと片付けの手伝いしてくれないっスか? 自分晩御飯の準備するんで」
「あ、はい」
箒をミユさんから受け取り床を掃く その床にはほこりとまだ少し掃除しきれていない商品の破片がある
昨日の悲惨な光景から一転、裏から引っ張り出した在庫などを飾って何とか商品が壊される前まで戻す事が出来た、と言うより戻したようだ
昨日あんな事件があったのにその次の日の今日に尋ねる事が出来なのは「この片づけは自分でやるんで今日は外をフラフラしても良いっスよ、この際っスから色々品物を心機一転するんで」と言われて暇を貰った為であり、逆に言えばあまり私が居て欲しく無かったから店から追い出されたとも思えなくもない
「・・・・・・・・・・」
本当に何があったのかな・・・・・
そんな事を考えて、思わずため息を付きながら床を掃く
帰ってきたら店が荒れてて、おまけにミユさんは泣いてるし、ホントどうしたら・・・
そう考えて、いや、と首を振る
どうすればいいかは決まっている
「聞き出す、しか無いか・・・・・」
何があったのかをミユさんから聞き出すしか無い 仁さんからもそう言われてるんだし、いっそのこと嫌われてでも聞き出すしかない
「深月ー、準備出来たっスよー」
「あ、はーい」
色々考えている内に夕飯の準備が出来たようで、掃除もそこそこに食卓へ向かう
「今日は刺身ですか」
「今日は簡単な物にしたっスからね、さ、いただきまーっス」
「いただきます」
ご飯に箸を付けながら、さてどうしたものかと考える
「・・・・・・ねぇミユさん」
「ん? どうしたんスか?」
その応答に少しだが身構えるような気配 やっぱり正面から聞いても答えてくれ無さそう
なら・・・・・
「ミユさんは、お金と命どっちが大切だと思いますか?」
「・・・・・・なんスかイキナリ?」
やはり予想外だったようで眉をひそめながらミユさんは言う
「いえ、今日仁さんのところに遊びに行って、それで守銭奴のミユさんからの借金取りかって言われて、それでそのつながりでお金の話しになってそっからそんな話になったので」
「仁殿のところ・・・・ って、それより何で深月がお邪魔しただけで自分の借金取りだと思われるんスか、それ仁殿のジョークっスよね?」
「シザースさんからも聞かれたけど?」
「あ、それマジでそう思われるんスね・・・・・」
自分でも守銭奴という自覚はあるようで、それでもそこまで言われると思わなかったのか、少し苦笑い気味のミユさん
「ちなみにその質問仁殿は何て答えたんスか?」
「もちろん命だって、お金に何も価値も無いって」
「あー・・・・ 流石仁殿っスね、自分でもそこまで自信満々には言えないっスね・・・・」
でも・・・ とミユさん
「その意見には同意っスね お金より命の方が大事だし、お金の価値が全く無くなる時もあるっスからね」
「あれ? 意外ですね・・・ でっきりお金の方が大事なのかと」
「意外って・・・・ 何?自分の評価そんなになんスか? もしかして深月、自分が自分に拾われたのって何か利益を求めて拾われたんじゃ無いかって考えてるんスか?」
「・・・・正直言うと、少し」
少し言いづらいが、言う
「いつもいつもお金の事ばっかりで、もしかしたら私の事拾ったのもそうゆう利益があってとか少し思ったりは・・・・・」
「・・・・・・・・そうっスか」
ミユさんは何とも言えない表情をする
「まぁ、日頃の行いがアレなだけあってそう思われるのも仕方ないし、そうゆうの拾われた身だとどうしても思うんスよねー・・・・・」
「? ミユさんも拾われた事あるんですか?」
「拾われた、と言うより助けられた、っスかね」
昔を思い出すように目を閉じて言う
「昔旅をしていたってのは言ったっスよね?」
「え? 初耳なんですけど」
「あっれ? なら前話したの別の人だったかなぁ・・・?」
まぁいいや と続ける
「ともかく、自分この街に住む前は色々旅をして歩き回ってたんスよ ・・・・・・正確には、宝物を探して、なんスけど」
「へぇー! ミユさんトレジャーハントしてたんですか!」
少し意外な、それでいて妙にしっくりくる過去に驚いていると少し気恥ずかしそうにミユさんは言う
「昔っスよ昔、昔は今以上に金銭に目が無かったんスよ自分 だからもっともっと儲けようとしてお宝を探し回ってたんスよね」
・・・何かありありと目に浮かぶ
ミユさんが金々財宝の山の上に座りジャラジャラと手から金貨を溢しながらあくどい笑みを浮かばせるシーンが
「それでお宝を得るためによく危ない橋を渡った物っスよ、物理的にマジで危ない橋も渡ったっスよ・・・・」
その危ない橋を思い出したのかミユさんはブルリと肩を震わせる ・・・どんな橋だったんだろう
「その分凄い儲けをたたき出したお宝もあったんスよ もう一生遊んで暮らせるくらいの儲けも一時期」
「それで、その儲けはどうしたんですか?」
「ん?あぁ、それは・・・・・・」
と、言葉を切って、
「・・・・・そう言えばあの時だったなぁ、あの人との出会いは」
と、懐かしむように、どこか悲しむようにミユさんは言う
「あの人?」
一体誰の事なのだろうか
「今さっき言った助けてくれた人っスよ」
その時の失態を思い出してか、少し気恥ずかしそうにみゆさんは言う
ロスト)あー! 遂に狼と香辛料の新刊が発売されたーー!(1月14日現在)
ミハヤ)と、唐突なリアルトークですネ・・・・ しかもいつも最初話すのミハヤさんからなのに
ロスト)だってだって! この甘い恋愛はかなり癖になるんだもん! キャー!(≧∇≦)
ミハヤ)普段使わない顔文字まで使って・・・ ホントドラマチックなの好きですよねー・・・




