きっとこんな未来
2話連続です。
最新話できた方は注意してください。
柔らかな日差しを浴び、ゆったりと穏やかな時間が流れる。
隣には、大好きな旦那様。
正面には、気心の知れている友人。
これ、とっても香りがいいわね。
味も爽やかだし、美味しいわ。
そんな会話をしながら、庭を駆け回っている子供達に視線を移す。
すると、今度6歳を迎える娘のアンナが、泣きながらこちらへやってきた。
「おかあさま、アラン様がひどいのです!アンナはお胸がないから、お嫁さんに行けないっていうの!」
アンナ、お嫁さんに、なれないの?
目にいっぱい、涙を溜めながら、こちらに訴える。
そんな微笑ましすぎる娘の言葉に、その場にいた全員が、笑い出した。
慰めて貰えると思っていた、アンナはいきなり笑われたので、さらに大泣きになり、抱きついてきた。
アンナ、やっぱり、お嫁さんになれないの?
お胸ないから、ダメなの?
アンナ、どうしたら、いいの?
「大丈夫よ、アンナ。お母様もね、昔は、お胸が小さかったの。それでもね、ちゃんと大好きな人の、お嫁さんになれたのよ。」
そっと抱きしめ返し、優しく涙を拭いてあげ、にっこりと笑う。
ちゃんと自分で泣きやんで、意地悪をいった、アラン様にやり返せたら、お母様が、良いこと教えてあげるわ。
どう?頑張れる?
そう尋ねると、コクリと頷き、泣きすぎて紫色の瞳が赤くウサギのようになってしまっている目をゴシゴシこすってから、勢いよく、アランの方へ走っていき、
飛び蹴りした…。
今度は、友人の息子のアランが大泣きした。
友人が苦笑しながら、回収しに行った。
すまぬ、娘がマジすまぬ。
まさか、足が出るとは…。我が娘ながら、恐ろしい行動力でしたわ。
「おかあさま、やりました!アンナ、意地悪なアラン様をやっつけました!!」
だから、良いこと、教えて下さい。
旦那様譲りの黒髪を持つ娘は、どうやら、思考とお胸は私譲りのようで。
大好きな人が、これから出来たら、苦労するのかしら?と、申し訳なく思ってしまう。
でも、きっと、大丈夫。
「マッサージして貰いなさい。」
女の子のお胸は、優しく殿方にマッサージされると、大きくなるのよ。
私が昔、お母様に言われた言葉。
それで、大好きな旦那様を手に入れられたのだから。
横で、旦那様がお茶を吹く。
あら?昔のお父様と同じ行動。
父親になると、皆似たような行動になるのかしら?
「なら、俺が、マッサージしてやる。」
泣かせだ、詫びだ。
…けっして、お前を嫁に欲しいとかじゃないんだからな!
まさかの立候補は、アランだった。
ツンデレ発言が微笑ましすぎる。
可愛いですわね。
さて、アンナはどうでるかしら?
…やだ、アラン様は意地悪だもの。
アンナは叔父様がいいの!
叔父様に頼んでくる!!
そう、アンナは言って、私の兄の元に走っていった。
隣では、旦那様がずっとお茶で、むせていて。
友人は相変わらずメロンなお胸で、息子に無責任に頑張れーと応援しながら、おんぶお化けに変身して背中にのしかかってきて。
そんな風景は、本当に幸せで。
だから、悪役令嬢な私は、これからも、きっと、悪役令嬢なりに、ハッピーエンドを目指して、色気で旦那様を落とし続けませんとね。
なので、
旦那様?今夜もマッサージを、お願い致しますわ。
「子供のいる前で、破廉恥行為はしないでくださーい。」
懐かしいやり取りに、友人と顔を見合わせ、クスリと笑った。
無事、連載終了まで、これました。
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。




