STEP2-4A 新たな盟友~咲也の場合~
遥希くんをちっちゃくしたようなうさ耳ナビから突如飛び出した一言に、俺は一瞬フリーズした。
いや。いや。そんなまさか。
俺は思わず新たな盟友を凝視していた。
いつのまにかアレクと子猫るーちゃんもそこにいて、同意の言葉または鳴き声を発している。
「お、おい此花。ちょっと待て落ち着け。これは何かの間違いだ。俺はそっちじゃない。断じて絶対そうじゃなくてだな」
「僕たちは嘘はつかないよ」
「うん、ボクたちは嘘はつけないからね」
「ミィ」
「いやだから待ておまえら?!」
「はははは!
その件は帰ってからのお楽しみにとっておくとしましょう。ここにはレディもいらっしゃいますからね。
まずはわたしたちからも追加情報を出させていただきましょう。うさぎ君、お願いします」
「はいはい。まったく、ナビ使いが荒い人たちだね」
ともあれ、朗らかに笑ってユーさんも、同じようにしてサムネイルを追加。対策会議用資料が御座の間の空中に勢ぞろいした。
これらのチェックに時間はかからない。アレクに頼んで、俺たちの頭の中に情報を直接インポートしてもらった。
なお刺激の強そうな映像はすでに編集してあり、至れり尽くせりである。
ルナさんはニコニコとユーさんにお礼を言った。
「お気遣いありがとうございます、ユーさん。
でも大丈夫ですわよ、あまりお気を使われないでくださいませね」
「ありがとうございます、レディ。
さすがはわが姫の自慢のご友人、優しくもお強くていらっしゃる」
「はいはい若ー、あんまり人の奥さん口説いてると人魚姫さまに言いつけますよー」
「げほっ?!」
そこをジゥさんがからかえば、ユーさんはせきこんだ。
そのとなりでは亜貴がアズールをいじっている。
四人とも、疲れた顔をしていた。つまりこれは疲労回復のための行動なのだ。
そう思った俺はルナさんを誘い、これまでの試行をざっと通して見てみることにした――




