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8、ゴブリンの巣


「シーそちらに一団体行きました、耐えてください、そしてユーそちらがおわり次第シーの

バックアップに」


「質問じゃなくて、指令か!!だが問題ない!」

「了解っシー耐えろよ」

「わかってらーよ」


ディレイの指示にシーとユーが答えているのを尻目に僕は後ろから攻めて来る

魔物を抑え込む、幸い数が少なから何とかなってるけど・・・


「これは地味にきっついね」


「ルナル踏ん張ってください、貴方が抜かれると一瞬で私まで来て全滅します」


「わかってる」


「飛び道具は、こちらで防ぐので何とか耐えてください」


そう言いながら、魔物__ゴブリンが飛ばしてきた矢を、ディレイは手に持った

旗の布の部分で絡め捕り勢いを殺しそのまま落下させる

なんでも、操旗術スキルの技術らしい


「うん!」


しばらく防戦しながらゴブリンを着実に仕留めていく


「こっちは終わったぞ!」


ユーから声があがる、そのまま指示通りシーの救援に行くようだ


「むう・・・流石にHPが減ってきましたね、おそるべしゴブリンの巣序盤でこれとは

でも序盤にこれだけ展開しては、後半はボス戦だけで楽勝なのでは?」


近くにいるディレイから考えごとの呟きが聞えて来るが、それを気にする余裕は残念ながら

僕にはない


「それでも、しっかり仕事はしてるんだから流石だよね」


「ん?ルナル何かいいましたか?」


「なにも言ってないよ」


「そうですか、ユーそちらはもう十分シーだけで対処可能でしょうこちらに戻ってきてください

流石にルナルだけでは火力不足で数が減りません」


「おーけーだというわけでシー後は頑張れ」


「おう」


シーの近くから離れてきたユーが血塗られたメイスを両手に持ちかなりの速度で走ってくる


「こっわ、その見てくれでその装備で走ってくるのは怖すぎると思います・・・」


「同感だね」


「うおおら!!」


疾走してきた勢いそのままに両手に持ったメイスでゴブリンの頭を文字通り潰していく

一切の遠慮容赦など存在しない、するとさらに


「こっちもやっと終わった!!おらおら!!」


今度は全身青タイツの深紅の槍を持った男が走ってくる

しかもユーよりも早い速度で


そして接近した途端、ひしめいているゴブリンをまとめて串刺しにする


「おうふ、近くで見ると凄まじいわね、まさしく蹂躙」


「二人とも、位置的には一撃離脱の遊撃だからね」


「はっはっ!」「おりゃーーーー」


「あら、片付きましたね皆さん御苦労さまでした、第一作戦は完了です」


「はあはあ、意外と楽勝・・・だったな」


「なんだシーこれぐらいでへばったのか、情けないな息も荒いぞ?」


「楽勝だったって言っただろ!?お前なに聞いてたんだよ」


「すまん、俺も疲れて聞いてなかった」


「お前も疲れてんじゃねえか!?」


「何を言っているんだシー俺は疲れてないぞ?」


「はあ!?」


「二人とも、その辺にしておきなよ喧嘩は良くないよ?それにここは敵地だし」


「「喧嘩?してないぞ?」」


「まあ、若干そうかとは思ったけどただのじゃれあいか」


「「そうそう」」


「三人、無駄話は剥ぎ取りしながらしてください早くしないと消えます

そうすると収入が減ります」


「「「はーい」」」


「それにしても誰だよ、ゴブリンの巣を襲撃しようだなんて言い出したの

くそ大変なんだが」


「お前じゃん」「シーだね」「貴方ですよね」


「知ってた」


「「「「AHAHAHA」」」」


「でも、このクエスト結構おいしいんだろ?まだクリアしたプレイヤーはいないんだったっけか?」


「そうですね、これは受付嬢さんに聞いたのですが本来このクエストは、ゴブリンを

一定数倒せばクリアになるそうですそこから更に巣の壊滅まですると更に報酬が跳ねあがります」


「なんかギルドだとゴブリンは初心者の狩るものって風潮があるみたいだな」


「そうみたいだな、なんでも所詮は知能の低い子鬼だとか」


「でもそれってかなりまずいよね、確かゴブリンて中級以上のリーダー格のゴブリンが

一匹いるだけで急に知能が高くなるんだよね」


「そうですね、基本的にベテランの冒険者が定期的に狩っていかないとどんどん数が膨れ上がって

行きますね、ギルドでも対策を行っているようですが、余り効果は出ていないそうです」


「まあ、俺達プレイヤーが何とかするしかないわな」


「もし、集団戦とか防衛戦とかあるなら最初はこれかねー」


「・・・・ありえなくはないですね、これだけの規模のゲームです確かこのゲームは流通システムもあったはず、面白くなってきましたね、これが終わったら情報収集ですね


「そうだな、なにはともあれまずは目の前の巣を片付けなくちゃな」


「みなさん、魔力の残量は大丈夫ですか?次はおそらくボス戦です」


「俺らは問題ないな」

とユーが言うと


「俺はともかくお前は本来気にしなきゃダメだろ」

とシーが返す


「そんなことは気してはいけない」


「僕も問題ないよ」


「それではみなさん行きますか【輝け、我が旗よ】


ゴブリンの巣の洞窟に入る前にディレイが唱えると旗が光り出す


「便利だなその旗」


「ええ、かなり色々できます」


シー、僕、ディレイ、ユーの順番で入っていく


途中散発的にゴブリンが襲ってきたけど僕の視界に入る前にシーが特攻して倒していった

うん、後ろのユーがかなり暇そう、基本後ろからは来ないからね、分かれ道とかじゃない限り


「しっ、みんな止まれこの先は広い空洞だ」


急にシーが止まり僕たちに話しかけて来る


「やっとか」


「それでは、やる気まんまんのユー偵察してきて下さい」


「え?」


「それとシーは隠密で気配を消して敵の後ろに回ってください」


隠密はだいたい言葉通りの意味で気配を消せるスキルだ、別に気配が薄くなるだけだから

見たらばれるんだけど、こういう洞窟ならかなり使えるね


「視界外からの一撃だな」


このゲームでは相手の認識外、視界外から攻撃すると、攻撃が二倍になるんだただ大体プレイヤーに

やろうとしても大体ばれるプレイヤーが接近してるのはマップでわかるし、ある程度近づいてくると警報が鳴るからね

その代わりモンスターにはかなり効果がある


「え?まって俺最初に一人で行くの?」


「大丈夫危ないと思ったら助太刀に行くから」


「まて、危なくならなかったら来ないのか?」


「ある程度行動を確認すれば行きますよ」


「ま、まあいいかそれじゃあ行くぞ?」


「ええ、逝ってきてください」


「おい」


「早くいってください、ある程度気を引いてもらえるとシーが潜入しやすいのでお願いします」


「まあ、わかった言ってくる」


ユーが特攻していく、ちなみにばれるといけないので、旗の明りは最小限にしているらしい


ユーが広間の真ん中あたりに付くと奥の穴からかなりの巨躯のゴブリンが出て来る

アレほんとにゴブリンかな?どっちかというとオーガじゃないかな?


「ゴブリン将軍ですね、あたりを引いたようです」


え?いま当たりっていった?言ったよね?将軍ってかなり強かったような・・・


『GROAAAAAA』


おうふ、凄まじい咆哮洞窟だからかなり響く・・・耳が痛い・・・


「ユーが将軍と戦闘を開始」


ユーの武器がメイスなのに対し、ゴブリン将軍の武器は巨大な岩の剣


圧倒的リーチの差がすごいねそれでも対等にやり合ってるユーがすごい・・・


「シー今です、隠密で入ってください」


将軍の攻撃で地面の砂が舞い上がった瞬間シーに指示を出す


「ルナル、大体行動は分かりました私たちも行きましょう、1,2,3、で将軍に

盾突進を」


「わかった、タイミングよろしく」


「行きます1、2、3GOGO」


手に持った盾を身体の前に構え技術の発動体制に入りながら将軍に突進する

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