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ショウタが歩けるようになった頃、私に思いがけないことが起こった。

急に腰がものすごく痛くなった。

「痛いよ!助けて!」

必死に鳴いた。ハルキとナナコが腰をさすってくれたけど、痛みがおさまらない。

片方の後ろ足が感覚がおかしくなった。


それからすぐに病院に連れていかれて、そのまま病院に何日もお泊りした。歩けなくなってしまったし、痛くて悲しくて、さみしくて、もう死んじゃうかと思った。でも、おうちにどうしても帰りたくて、リハビリっていうのとか点滴っていうのとか、頑張った。ハルキとナナコとショウタのところに、どうしても帰りたかった。

やっと家に帰ることになったときお医者さんが褒めてくれた。

「よく頑張ったね。意志の強いコだね。」

そう。私、頑張ったよ。やっと帰れる。でも、こんな体…。


迎えに来たナナコは車を運転しながらずっと泣いていた。

「頑張って元気になろうね。」

ナナコの涙をペロペロしてあげたくても、体が思うように動かない。切なかったな。


こんな体になったことが悲しくて、おうちに着いてしばらく、みんなの顔を見るのがつらくて、知らん顔してたの。そしたらハルキが私の横に添い寝して、なでなでしてくれた。

「お帰り。よく帰ってきたね。」

ハルキの手は温かかった。

「よく頑張ったね。帰ってきてくれて良かった。」

ナナコはなでなでしながら、また泣いた。

ショウタが私のところにおもちゃを持ってきた。貸してくれようとしたみたい。びっくりしたけど、うれしかったな。

私、帰ってきて良かったんだなって思ったら、ホッとして、だんだんみんなの顔を見ることができるようになったの。

リハビリっていうのとか、点滴っていうのとか、頑張って本当に良かった。


『帰って来られて、良かった!』

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