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epilogue

人狼ゲームシリーズ 2作目

人狼ゲーム REVENGE 2月中期投稿開始


今作人狼ゲーム SOUL に関連するキャラや今作の生き残ったハヤトやマナトのその後も若干触れる要素あります。

ぜひお楽しみにしてください。

epilogue


〝全ての人狼の処刑が完了しました〟

〝村人の勝利です〟

〝生き残った皆様は、最終ゲームへご招待します〟


勝利。


その二文字は、

誰の胸にも届かなかった。


歓声は上がらない。

安堵の息すら、こぼれない。


胸に残るのは、

空虚と、疲労と、

取り返しのつかない喪失感だけだった。


――終わったはずなのに。

――救われたはずなのに。


このゲームは、

まだ終わっていなかった。



最初に耐えきれなくなったのは、マリンだった。


「いやぁぁ! なんなの、もう!!」


感情が決壊したような叫びが、多目的室に響く。

怒りも恐怖も混ざり合い、行き場を失った声だった。


続いて、シュウも声をあげる。


「ふざけんのも大概にしろよ!!」


椅子を蹴る音が乾いて鳴る。

勝ったはずなのに、

何一つ取り戻せていない現実が、彼を苛立たせていた。


マナトは、胸の前で両手を強く握りしめていた。

溢れそうになる恐怖と涙を、必死に押し殺している。


その小さな身体を、

片腕で引き寄せ、包み込んだのはハヤトだった。


「大丈夫……」


低く、確かな声。


「俺がいるから」


それは慰めであり、

同時に――

最後まで弟を守りきるという、静かな宣言でもあった。


その直後だった。


首元に装着された装置が、無機質な音を立てて起動する。


抵抗する暇も、叫ぶ時間もない。


意識は一瞬で、闇に引きずり込まれた。



目を覚ます。


視界は、ぼんやりとした闇に覆われていた。

意識は浮かんでは沈み、輪郭を結ばない。


――ここは……どこだ。


そう考えた瞬間、

自分が床に倒れていることに気づく。


背中に伝わる、冷たい感触。

鼻を刺す、埃と消毒液の混ざった匂い。


ゆっくりと、目を開く。


ハヤトとマナトが目を覚ましたのは、ほぼ同時だった。


視線を巡らせると、

すぐ近くにシュウとマリンの姿もある。


天井は低く、壁はくすんだ色をしている。

無機質な照明。

古びた手すり。


――老人ホームのような場所だった。


そして、

見慣れたくもない“それ”も、そこにあった。


部屋の一角に設置された、モニター。


嫌でも思い出させる存在。


二人が視線を向けると、

画面には無感情な文字が浮かび上がっていた。


〝参加者が揃うまで

 ご自由にお過ごし下さい〟


沈黙が落ちる。


マナトは、小さく息を吸い、

不安を押し隠すように呟いた。


「……また……」


言葉を探しながら。


「あんなゲーム、しないといけないのかな……」


ハヤトは、即座に答えた。


迷いはない。


「何があっても」


マナトの肩に手を置き、はっきり言う。


「俺とマナトは、ずっと一緒だ」


それは約束であり、

祈りであり、

この狂ったゲームに対する、ささやかな抵抗だった。


静かな部屋に、

再び不穏な沈黙が満ちていく。


――最終ゲーム。


その言葉だけが、

まだ姿を見せないまま、

確実に彼らへと近づいていた。



校舎の空気は、夜よりも冷たかった。


窓という窓は割れ、風が吹くたびに

廊下の奥で、何かが軋むような音を立てる。


――廃校。


モニターが置かれた多目的室

最後にケイスケが「死んだ」はずの場所。


床には、乾いた血痕がまだ残っていた。


ハヤトのナイフが、確かにケイスケの首元を裂いた。

あの瞬間、誰もが“死んだ”と思った。


だが。


横たわるそのケイスケ身体が、

わずかに――息を吸った。


首元に装着されていた、

ゲーム参加者用の識別装置。


それは本来、行動制限と監視のためのもの。

だがあの瞬間、ナイフの刃から首の動脈部を覆うように偶然に防具として機能した。


しかし、完全ではない。

だから若干の血は流れた。

意識も落ちた。


けれど――致命傷にはならなかった。


どれくらい時間が経ったのか、分からなかった。



遠くで、足音がする。


規則正しく、感情のない足取り。


「……回収対象、確認」


無機質な声とともに、

黒い防護服に身を包んだ“デスゲーム職員”が姿を現す。


ストレッチャーを引き、

死体袋を手にして。


その瞬間。


ケイスケの瞼が、ゆっくりと開いた。


荒い息。

視界に映る、無表情の仮面。


職員と、目が合った。


一瞬の沈黙。


そして、職員の動きが――止まった。


理解したのは、同時だった。


「……生存、確認」


ケイスケは、声を出そうとしたが、

喉が焼けるように痛み、言葉にならなかった。


ただ、震える目で相手を見返す。


廃校の闇の中で、

“死んだはずの参加者”と

“死を回収する者”が向かい合う。


次の瞬間に何が起きるのか――

それを、誰も知らないまま。


夜は、さらに深く沈んでいった。


役職答え合わせ


ハヤト→騎士

マナト→真霊媒師

ソウタ→真占い師

リク→村人 偽霊媒師

マヤ→人狼 偽占い師

ゲンジ→人狼

ケイスケ→人狼

シュウ、マリン、ナツキ、ユミ、サクマ→村人


生存者

ハヤト、マナト、シュウ、マリン.........ケイスケ?


本当はマリン最初死亡させる予定だったんですよね〜。

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― 新着の感想 ―
 リアル人狼ゲームを扱った作品はありますが、村人が自分の手で処刑しなければならないのが衝撃でした。大抵、そこは運営が機械とかを使って処刑してくれるんじゃ……。怖っ……!  誰が人狼なのかは全然わかり…
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