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第14話 やっぱりバトル展開になるね〜

 深くフードをかぶった3人の内、ひとりの人物が手を叩きながら前に出て来る。


「素晴らしい! 召喚士でも無いのに魔獣を操り、しかもあなた自身も大変お強い。そちらのお二方もあなたみたいに強いのですか?」


「アイ君は強いけど、ブレンは雑魚よ!」


「ハッキリ言う⁉︎」


「ホッホッホ。その若さでその強さ。末恐ろしい子供達ですね。どうですかあなた方、よろしければ我々の仲間になりませんか? それだけの強さがあれば、用心棒としていくらでもやって行けますよ?」


「さっきも言ったでしょ! 絶対お断りよ‼︎ それにあたし達は王国騎士団に入るんだから!」


「王国騎士団? やめておきなさい、あんな弱い連中」


「なんですって⁉︎」


「我々はこの3人で、その騎士団十数人を倒したんですからね」


「何だと⁉︎」


「あなた達程強い人が、自分よりも弱い連中に顎でこき使われるのは我慢ならないでしょう? 我々と共に来れば、強者として対等の立場で扱いますよ?」


 腕を組み考えるジア。


「確かに……もしもブレンが上司だったらと考えたら腹立つわね」


「流れ弾っ⁉︎」


「けどやっぱりお断りよ! 強さは関係無い、要は信念の問題よ。あたしはあんた達みたいな連中からみんなを守りたいのよ‼︎」


「そうですか、それは残念です……ならば、我々と賭けをしましょう」


「賭け?」


「我々とあなた方が1対1で戦い、相手を全員倒した方の勝ち。ちょうどお互い3人ずつですしね」


 その言葉に激しく反論するアイバーンとジア。


「待て! ブレンを数に入れられたら、こっちが圧倒的に不利じゃないか!」


「そうよそうよ!」


「テメェら、いい加減にしねぇと泣くぞ⁉︎」


 既に涙目のブレンに御構い無しに話を進める男。


「我々が勝てば、あなた方は我々の仲間になってもらいます」


「あたし達が勝ったら?」


「煮るなり焼くなり、どうぞお好きに」


「いいわ、受けてやるわ! どの道あんた達は全員ぶっ飛ばすつもりだったんだからね!」


「フフッ、契約成立ですね。ではまず初めは私が行かせていただきます。そちらは誰が来ますか?」


「当然あたしよ! あたしがひとりで3人抜きしてやるわ!」


「いいや、俺様だ!」


 前に出たジアを押しのけて、まさかのブレンが前に出る。


「ブレン⁉︎ 何やってんのよ⁉︎ 相手の実力が分からない程バカだったの⁉︎」


「そうだ! やめておけブレン、死ぬつもりか⁉︎ 僕とジアに任せてお前は下がって……」


「やかましい‼︎ この俺様を散々雑魚だのバカだのミジンコだのと言いやがって!」


「いや、ミジンコは言ってないと思うが……」


「俺様がお荷物で無いって所を見せてやるぜ‼︎」


 そう言って胸のペンダントを引くと、日本刀のような刀タイプの魔装具が現れる。


「さあ! かかって来いやぁ‼︎」


「フフッ、お仲間が随分あなたの事を心配しているようですが、大丈夫ですか?」


「確かに俺様はあいつらよりは弱い。けどなぁ! それはあいつらの強さが化け物じみてるからであって、決して俺様が弱い訳では無いっ‼︎」


「フッ、まあいいでしょう。あなたが強いか弱いかは、戦ってみれば分かる事」


 男が胸のペンダントを引くと、巨大な盾タイプの魔装具が現れる。


「盾⁉︎」


「私の名はズーロ。ご覧の通り、防御には少々自信が有ります。いかなる剣でも私の盾を斬り裂く事は出来ませんよ」


「俺様はブレン! ならば俺様がその盾もろとも、テメェをぶった切ってやるぜ‼︎」



 そして、ブレン対ズーロの戦いが開始される。

 戦いの邪魔にならないように、少し離れた場所で待機している他の4人。


「でやあああ‼︎」


 いきなり大きく刀を振りかぶり、ズーロに斬りつけるブレン。

 それを難なく盾でガードするズーロ。


「うおおおー‼︎ せやあああー‼︎」


 怒涛の連続攻撃を繰り出すブレンだったが、やはりその悉くをガードされるのだった。


 そんなブレンを見て、頭を抱えるアイバーンとジア。


「あのバカ、相変わらずあんな大振りで……あれじゃあ簡単に防御されるに決まってるじゃない」


「そうだな。逆にそれを布石にして攻撃リズムに変化を付ければ効果的なんだけど……まあ、あのバカにそんな芸当は……」


「出来ないわよね〜、ハア……」


「そこ‼︎ 聞こえてるぞ‼︎」


 ブレンに筒抜けだった。

 ブレンの単調な攻撃に、ズーロも呆れた表情を見せる。


「そのあからさまに単調な攻撃。次の攻撃に繋げる為の布石かと思い様子をうかがっていましたが……フフッ、どうやら単なるおバカだったようですね?」


 焦るアイバーン。


「バレた⁉︎ 逃げろブレン‼︎」


「テメェらがデカイ声で喋るからだろうがっ‼︎」


「もういいでしょう。格下とはいえその歳でそのパワーと動き、鍛えれば十分使い物になります。殺したくは無いので降伏しなさい」


「そうよ! 降伏しちゃいなさいブレン!」


「それ以上やると、ホントに死ぬぞー⁉︎」


「テメェらはどっちの味方だー‼︎」







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