未来のお話 2
「なぁ、メリィ」
「何でごさいましょうか」
「シーク様って、あのお二人の子供、だよな」
「はい」
「ホムンクルスじゃなくて、ちゃんとミレイシア様が産んだんだよな?」
「……私からは、何とも」
「えっ」
「お二人が姿を消していた間の事は、私も存じ上げておりませんので」
「じゃあ、ホムンクルスって可能性も」
「私からは、何とも」
「まるで総司令官をそのまま小さくしたようなシーク様を見るたび、もしやと……」
「確かに、瓜二つでございますわね」
「あの歳にしては聡明過ぎる気がするし、成長もはやい気がするし」
「たいへん早熟でございますわね」
「子供が居るのに、籍を入れていないってのも不思議で……」
「それは私も不思議に思っておりますわ」
「……なぁメリィ」
「嫌でございます」
「いやでもミレイシア様なら案外けろっと教えてくれそうな……」
「ならはご自分でお聞きくださいませ」
「……」
「……」
「メリィは、どっちだと思う?」
「私は……。私は、どちらでも構いませんわ。シーク様はシーク様ですので」
「……ふうん」
「ジェイド様は、どちらだと思いますの?」
「う、や、俺は」
正直ホムンクルスだと思ってる?
「そ、あ、うええええ!? ミレイシア様!?」
そっかそっか。成程ねー。
ずいぶんとジェイ君を悩ませちゃってたみたいで、申し訳ない。
ぷくくっ
「……いえ」
うん。あのね、シー君はね……
「あ、母上ー! ホイップ出来ましたー!」
あ、はーい! 今行くー!
っと、メーちゃんとジェイ君も手伝ってくれる?
巨大誕生日ケーキでルー君驚かせる予定なんだけど、ちょーっと大きく作り過ぎちゃったのよねー。
「はい、お手伝いさせていただきますわ」
「はっ。喜んで(あ、真実は闇の中パターンだこれ)」
ふふふっ