code07 指導⑪
高桐警部不在の日。
合同訓練が行われた。
各部署に配属された、
新人、研修生の対抗試合形式だった。
警部が不在なので。
隣には堀口が張りついている。
「機動隊のあの新人君が勝ったら、立樹の方が不利だよな」
「…………」
「デカいよ、あいつ。寝技にされたらどうする?」
答えるかわりに、ため息をついて。
試合を見守っていた。
勝ったのは、その機動隊の人だった。
「気をつけろよ」
堀口に言われ、頷いて前に出た。
これが3回戦だった。
「よろしくお願いします」
「うす」
「見合って」
地面につけられた方が負けるルールだった。
相手は、190cm近くあるように見えた。
日頃、教えられた事を思い出す。
すなわち相手が動くまで待つ。
そのうち焦れて、相手が踏み出した。
手を伸ばし、腕をつかみに来ようとする。
その体格に合わせ、一歩、下がってみた。
相手が引っ張られたみたいに前に出る。
半身開いて、その腕を両手でつかんだ。
ただ、やっぱり振り解けない。
掴んでない方の手で背中を引き寄せられ。
足払いを食らって、地面に倒れ込まされた。
相手が上から伸し掛かってくる。
「そこまで!」
教官の高らかに声が響いて。
一部から「おーっ!」と歓声が上がる。
……負けてしまった。
競技階級がちがうほどの体格差だから。
戻ると、すかさず堀口が近づく。
こともあろうに笑っていた。
「しょうがないよ」
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