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異常調査部〜院内発砲事件〜【2】  作者: 月ノ羽ルナ
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「撃つな!!」

序章

男は拳銃を蹴り上げられる前に、引き金を引いた


ドゥン


暗闇の中、銃声だけが響き渡る


蹴り上げる直前、銃口が天井を向いていた事を確認していた黎ヰ(くろい)は、発砲された事よりも早く男を捉えようとするも、男は空中で拳銃を掴み取り、銃口を真下に居る黎ヰ(くろい)へと向ける


「ぐっ、」


だが、先程蹴られた手に激痛が走り、とてもじゃないが二発目は撃てそうにない。おそらく指が何本か折れているのだろう…


冷静に相手の状況を読んだ黎ヰ(くろい)は、すぐさま大勢を立て直した


蔡茌さいし めぐる

「黎ヰっ?!」


暗闇の中、めぐるが唯一分かるのは黎ヰ(くろい)に向けられた銃口が光っている…それだけだった


黎ヰ(くろい)

(まずい!)


めぐるは声からも分かるくらい焦っていた。相手が引き金を引けない事を知らないのなら、この反応は当然だろう


だが、悠長に説明している暇はない…今できる最善の策は男を捉える事だと黎ヰ(くろい)は判断するーーその数秒の間だった


せめてもの抵抗か、または抑止力の為か男は黎ヰ(くろい)の額に銃口を当てた


ガチャンと額にまだ生暖かい鉄の感触がする


黎ヰ(くろい)

「撃つな!!」


咄嗟に叫んだ言葉は、男ではなくめぐるへと向けたものだったが、皮肉な事にそれが合図となり


ドゥン


もう一発の銃声が鳴った


それは間違いなく、めぐるの手に握られていた拳銃から放たれた音だった

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