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一年越しに叶える夢~AWAの世界にて~  作者: 高木橋ユウ
二章 旅の始まり《兄貴のいる国、中央国家パリドスでの騒動》
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近況報告

アース、本名神城大地 二十一歳 大学生 男、結城の兄。

結城がVRゲームに興味を持ったのもこいつのせい。昔から事故が起きたりするときは大体こいつが絡んでる。兄の悪いモノが結城に移っていってる。基本スペックは高いのに興味がわいた物にたいしてしか効果を発揮しない。イケメン。


「…なんで?」


 なぜ冒険者組合まで連れてきたのかわからない。何を考えているんだ?この人は?


「え、なんでって…それ初期装備だろ?買うならここが一番手っ取り早いからな!」


 あー、うん。わかった。確かにこの装備は初期装備(改)だよ。


「確かに初期装備だけど、このままで問題ないよ」

「そうなのか?でも一様買っておいた方が良いと思うぞ?」

「なんで?」

「えーと…」


 話は簡単、装備は装備しているその部位の防御力を上げる物なので俺の初期装備の包帯やらは全く防御力がないからだそうだ。


「それでもやっぱりいいよ、この装備ただの初期装備じゃないし」

「そこまで言うならいいけど……この後どうしよう」

「なにも考えてなかったのか?」

「いや、考えてあるんだけど、うーんあいつらに会わせるのはなんだか心配になるんだよな~」

「あいつらって?」

「俺のギルメン」


 ギルメン?


《ギルドメンバーの略です。ギルドはプレイヤーが三人以上集まった場合に組合に登録出来ます》


 びくっ


「ん?どした?」

「何でもない」


 急に喋んなよ!びっくりするだろ!


《……》


 んあーーーー!!


「はあ、兄貴」

「なんだ?」

「そのギルメンの所に行くぞ。挨拶しねえと」


 ずっと、「あいつらに会わせたくねえ」だの「でも紹介しなかったら後で何されるかわからん」だのうじうじしてる兄貴に言う。


「そ、そうか?」

「おう、さっさと案内しろ」

「わかった」


 さて兄貴のギルメンとはどんな人達かな~。


~~~~~~~~~


 移動中の会話


「あ、一応聞いておくけど冒険者のクラスはD越えてるよな?」

「え?うん」


 突然だな。でもこっちで一週間位前にSクラスになってるしいいか。


「なら大丈夫かな?」

「なにが?」

「いや、こっちの話」


 ??まあ、気にすることないかな。


「なあ、兄貴はいつからこのゲームで遊んでるんだ?」


 気になってたから聞いてみよう。


「俺か?俺はサービス開始直後からやってるぞ?一年位前だったかな?」

「一年前……」

「あー、この話はやめよう。それより、リアルで今どんな生活してんだ?女になってなにが変わったか教えてくれよ」

「そうだな。変わったことか……、母さんが肌の手入れをしっかりやれって言ってきて大変なとこかな?」

「ははは、まあそこら辺は母さんに従うしかないんじゃないか?」

「うげっ父さんと同じ事言ってる……」

「父さんの子だからな」

「でも面倒なんだよな~。髪も長くて邪魔だし髮切りたいって言っても何故か止めてくるし」

「俺はそのままでも良いと思うぞ?」

「ん~、それよりそっちはどうなの?大学は」

「楽しいぞ。勉強もほどほどにゲームばっかりやってる」

「なんだそれ……」

「このゲームが楽しいのが悪い」

「いやいやいや」

「良いだろ別に」

「まあ、良いけどさ」


 そんな近況報告をしながら俺達は歩いていた。


~~~~~~~~~


「ここだ」


 兄貴について数十分位歩いて行くと目的地に着いたようだ。


 目の前には他の建物と造りが同じだが一回り大きく、多少豪華なものが建っていた。


「ほら、さっさと行くぞ。お前が行きたいって言ったんだからな」

「なんか兄貴ビビってない?」

「そ、そんなことはないぞ?」

「……」

「もう連絡入れてるから集まってるはずだから」

「いつ連絡入れたんだよ」

「さっき歩いてる時にちょっとね」


 そう言って兄貴は両開きの扉を開けて入って行った。


次回ギルメンが登場します。

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