ふたりきり
天音
「麻央、帰っちゃいましたね…
すみません、なんかお騒がせで…」
祐希はクスッと笑った
祐希
「きっと、気を利かせてくれたんだね
俺たちを二人きりにしようとして笑」
(うん、確かにそうだと思う)
天音
「あの、水瀬さん
私先日、いきなり…その…キス…したりして
すみませんでした
なんか…嬉しかったのと…」
そこまで天音が言った時、祐希が口を開いた
祐希
「天音ちゃん、俺ね
嬉しかったよ
その…つい…
抱きしめたくなるくらい…
でも、初めて家に呼んでもらったのにそんなことしたら、信用なくなる気がして…笑
抑えた…笑」
祐希は大きく深呼吸をして
「俺ね…天音ちゃんのこと好きだよ
天音ちゃんって相手がどう思うかとか気にしてる割に大胆だったり…笑
しっかりしなきゃって頑張ってるけど
おっちょこちょいだったり笑
なんかさ、読めないとこ?が好きなんだ
だから、これからもっとそばにいて
天音ちゃんのことたくさん知りたいんだ」
天音は顔を真っ赤にして俯いた
天音
「あの…こ、コーヒー淹れますね」
天音は席を立ち、ケトルに水を入れた
ケトルを火にかけた後
何かを思い立ったように振り向いた
天音
「水瀬さん、私が仕事で辛くて
電車で泣きそうになってた時
我慢しないでって言ってくれたこと
覚えてますか?
私、あの一言とコーヒーカップの頑張ったねって言葉すごくすごく嬉しくて…
あれ以来、水瀬さんのことすごく、意識するようになりました
でもこれまで、あまり恋愛がうまく行ったことないから自信なくて…
自信を持って水瀬さんに好きって言う覚悟が持てなかったんです
なのに、急に思いが溢れちゃってあんなこと…」
祐希は優しく微笑んで
天音に歩み寄った
そして、そっと抱きしめた
祐希
「そういうとこだよ…」
(そういうところが好きなんだ…)
そういうと、もう一度
今度はぎゅっと抱きしめた
天音はそれに応えるように
祐希の胸に顔を埋めた
祐希
「天音ちゃん、俺の…彼女になってくれないかな?
俺ね、天音ちゃんをこれからたくさん大切にできる自信あるから
天音ちゃんに自信がなくても
俺にはあるから心配しないで
俺のそばにいてほしい…」
祐希の熱い言葉に
天音はただただ頷いていた
ボコボコボコっっ!
シューーーっっ
二人を熱い蒸気が襲った
天音
「あっ、いけないっっお湯かけたままだった……泣」
慌てて火を止め
二人は顔を見合わせて笑った
祐希
「天音…今のは俺の責任でもあるけど
気をつけようね…笑」
天音
「うん…ごめんなさい」
祐希はもう一度天音を抱きしめて
優しくおでこにキスをした




