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リアルRPG  作者: 龍華ぷろじぇくと
第二ステージ 幻想の現実
21/44

新たな街へ

『説明屋どうします?』


「そういや結局行ってなかったな。いいや、なんか大体分かってきたし。次の街にあったら聞くって事で」


ちょっとお気楽思考かなとも思ったが、できるだけ早くに街を出たかったのでパスすることにした。

 道具屋に怪我人を護送するモノはないかだけを聞いて外に出る。


 貸し馬車屋を紹介してもらったので、バッタの残金から貸し馬車屋で馬車を借りることにした。

 一番安い1000Lの四輪荷車を借り病院へ直行した。これでもう食事代すら俺達には残されていない。


 あ、いや510Lバッタが持ってるはずだし俺も140L残ってるから一食一人分くらいなら買えるか。

 買う気はないけど。

 とにかく、これ以上お金が欲しければ、フィールドでモンスターと戦わなければならないということだ。


 病院から雄一を連れ出しIDを返した後、荷車に乗せる。

 啓介と暦も乗せ、バッタと二人で押しながら街の入り口に持っていく。

 雄一は重傷者のように包帯ぐるぐる巻きではあったが、内面的のダメージは殆ど無いので数日動けないだけだし、動かしても問題無いだろう。


「あ、遅かったねー」


 入り口にはナスカが黒服の横に腰掛けて待っていた。

 黒服の影になっていたせいで病院前からは見えなかったようだ。

 俺達を見つけて手を振ってくる。


 近寄ってみると、ナスカも立ち上がって近づいてきた。

 合流すると、

黒服にIDを見せて町を出る。


「ありゃ、なんかまた増えてるねー」


 荷台に乗った啓介と暦を見つけて物珍しそうに言う。

 それにしても……


「何だよその空元気」


 無邪気な元気さを装うナスカに、俺は思わず呟いていた。


「……もしかしてバレバレ?」


 頷いてやるとハァと溜め息を吐き昨日の酒場で見せていたような投げやりな表情をした。


「実はさ、この民族大移動に誘ったの、私のクラスメイト」


 民族大移動って……まぁ確かに荷台使って移動してるしそれっぽく見えるかもだけど。


「結局来なかった。というか信じてすら貰えなかったのさ。むしろ笑われちゃったぃ」


 あははと笑い再び溜め息。こっちまで鬱になりそうだ。


「とりあえず、どこ行こうか?」


 空気が悪くなってきたので、俺はすぐさま荷車引いて歩き出す。


「そうねぇ……私の集めた情報だと一番近いのは西の町ね。帰ってきた人はいないからなんともいえないんだけど、ほら、ここ最東端じゃない」


俺の話題切り替えにすぐさま反応したのはナスカ。

 さっきまでの陰鬱を吹き飛ばすように笑顔で話してくる。


「北に行っても変な洞窟だけでしょ? 行ってみたけど最奥のドアが開かなかったし、何かのイベントよねたぶん。南は岩山だし……」


 北の洞窟はおそらくカイザーマウスのいたところだろう。

 南は……行ったことないから分からないな。


「どうするー?」


「どうするもこうするも次の街が一つだけじゃ行くしかないだろ。西だ」


 進路を西に向け、俺たちは歩き出す。

 荷車は男の俺が引き、啓介が後ろから押す。

 バッタは俺の左横を歩き、ナスカは右横を歩く。

 全員が周囲に気を配りながら西を目指した。




「あのさ……」


「なんだよナスカ?」


「昨日いた女の子いないけど?」


 昨日? ああ、バッタのことか。


「俺の左横にいるだろ」


 左と言われてナスカはバッタを見る。

 思わず目を見開いて立ち止まる。

 後ろの啓介がナスカを追い越して行き、置いてけぼりをくらってしばらく過ぎた後、ようやく我に返ったナスカは走って追いついてきた。


「うっそ、あのヌイグルミ?」


「ああ。なんだかわからんがバッタのキグルミ着てるんだ」


「ふーん……」


 ジト目でバッタを盗み見るナスカ、バッタは気づいているのかいないのか、変わらず俺の横を歩いている。


「あ……」


俺の後ろで身を乗り出していた暦が声を洩らす。


「どうした?」


 周囲に慌てて視線を走ら敵がいないのを確認し、俺は暦に振り返る。


「ここ……お父さんが……」


言葉につまり悲しそうな顔になる。


「ここで父さんが僕を庇って死んだんだ」


泣き出しそうに口をつぐむ暦に代わり、啓介が言葉を引き継いだ。


「鋏持って尻尾のある奴だった」


「そっか……」


今まで以上に力を入れて啓介は荷車を押す。俺は今までどおりの力で前に進んでいたので後ろから押されると足が合わなくなる。荷車が先に行きそうになったので慌てて足を速めてスピードを合わす。


「ねぇ、私はクラス仲間と来たんだけどさ。他の皆は誰と来たの?」


「ん? 俺もクラスの奴らとだな。西の町目指して行ったから運がよけりゃ会うんじゃないか」


 ふーんと納得して後ろの雄一を見る。


「君は?」


 怪我のため安静にしていた雄一だったが、弱弱しく起き上がる。

「一人だ。ネット仲間に誘われて来たんだ。武器屋で待ち合わせしてたらデブが来たんだよ。アレで侍とかいうから喧嘩別れしたね」


 あ~、そういえば刀見てる太った奴いたな……


「バッタちゃんは?」


 話の区切れと見て取ったナスカはすかさずバッタに話を振る。


「バッタは喋んないよ」


 言ったのは雄一。そういえば雄一はバッタの中身見てないんだっけ?

 当然話せることも知らない。

 でも、言われてみればバッタがどうやってキグルミ着て来たのか気になるよな。


 あのキグルミで船乗ってきたのかな?

 カバンとか持ってないみたいだし、手荷物だったら余計周囲に注目されるような気がするし。


「ふーん……」


ナスカは関心ないとでもいうように頷き暦を見ようとして、俺に目配せをする。


「お客さんみたいよ」


よくわかったな視線向けてないのに。

前方から何かが近づいてきていた。

 人……ではない。

 久我山環架

装備:ショートソード、皮の鎧、皮のベルト

所持アイテム:火炎の杖、氷結の杖、雷鳴の杖、ガスマスク、煙球

魔法:爆裂魔法(手榴弾)

所持金:140L


 保科雄一

クラス:重戦士

状態:重傷? 入院中

装備:錆びた斧、壊れた鎧

所持アイテム:火炎の杖、氷結の杖、雷鳴の杖

所持金:0L


 バッタ

クラス:マルチウエポン

装備:ナイフ×2、臭いロングソード、小型のボウガン、ショートソード、タンクトップ

所持アイテム:バッタのキグルミ、火炎の杖、氷結の杖、雷鳴の杖、煙玉

       組み立て式・鉄塊、ハリセン、着替え、干し肉×10

所持金:4510L - 1000L =3510L


 緋織ナスカ

クラス:侍

装備:刀、鞘

所持アイテム:着替え、干し肉×2

所持金:840L


 高杉啓介

クラス:騎士

装備:ショートソード、ショートソード、レザーアーマー

所持アイテム:薬草×5、血清×2

所持金:0L


 高杉暦

クラス:槍兵

装備:鉄穂の槍、レザーベスト

所持アイテム:火炎の杖、雷鳴の杖

所持金:0L


 四輪荷車   1000L

  次の町まで貸し出し。

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