64. 職業:国王、LV1、武器:小銃、ライフル
<新規メンバー>
チーム名:ブラックゲート
戦士 シュミット、人間男性、LV72
狩人 マーシャル、人間女性、LV64
回復士 アーサー、エルフ女性、LV70
魔導士 ルード、人間男性、LV86
<新規ダンジョン>
ビアリッツのダンジョン、第6階層、LV30クラスのモンスターが出没
<新規戦闘モンスター>
グレースライム、ブラックスライム、アーミースパイダー、スモールスネーク、
ヒュージスネーク、コモンオーク、スモールボア、
リトルリザード、マッドクラブ
64. 職業:国王、LV1、武器:小銃、ライフル
小銃とライフルの試作ができ、試射した日、帰りに冒険者ギルドに寄って、
ある依頼を出した。
試作武器のテストのための護衛である。
パーティーを組んで、モンスターで試作武器のテストを行うというものである。
冒険者ランクはB以上、4名。
こちらからは私を含め4名参加。
依頼人、戦士、回復士、魔導士である。
モンスターに詳しい冒険者と混合パーティーを組み、
試作銃の効果を確かめる為である。
もちろん名前は伏せる。
後日リアより、依頼を請け負うものが現れた旨、連絡があった。
早速、冒険者ギルドのギルド長室で、4名が待っているところに、
依頼主4名が現れる。
国王(私)、人間男性、 LV1
戦士、アリドラ軍務大臣(元副衛士長)、人間男性、LV74
回復戦士、プレボー医療衛生大臣、人間男性、LV66
魔導士、ディアンヌ魔法錬金営団長、エルフ女性、L84
ドアを開け、部屋に入ったとたんに依頼を受けた冒険者パーティーの驚いた顔が印象的である。
「ほんとに?」を何度も繰り返す。
依頼を受けてくれたAランク冒険者は
<チーム名:ブラックゲート>
戦士 シュミット、人間男性、LV72
狩人 マーシャル、人間女性、LV64
回復士 アーサー、エルフ女性、LV70
魔導士 ルード、人間男性、LV86
である。
試作バスに乗り込み、イルンの町から徒歩で2日のビアリッツのダンジョンに向かう。
このバスには城の兵士が12人乗っており、
ダンジョンを捜索している間、バスの警備にあたる。
町からダンジョンまで、バスで3時間である。
ビアリッツのダンジョンは第6階層までで、LV30クラスのモンスターが出没する。
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早速ブラックゲートともに第1階層を探索する。
普通の土と岩の洞窟構造である。
この世界で、こういった冒険をするのは初めてである。
この階層はグレースライムやブラックスライムがよく出没する。
あとは、アーミースパイダーとスモールスネークが出没する。
シュミットが
「スライムは、核を狙って剣で攻撃すればいい。核を外すとほとんどダメージが与えられないんだ。」
という。
雷の魔石とライトで作成したヘルメットのライトでスライムを照らすと、
なるほど、スライムの半液体の一部に丸くなにか浮かんでいるものがある。
ブラックスライムといっても半透明で核が見える。
そこに向かって、ライフエルで4発撃つ。
核に届ききらず、ダメージがほとんど無効である。
銃はスライムに相性が悪いことが分かった。
アーミースパイダーとスモールスネークには普通にダメージを与えられる。
アーミースパイダーの急所は目であり、スモールスネークは頭。
そのに向けて小銃、ライフルを撃つ。
ほぼ1発の弾丸で倒せる。
4人とも、初めて銃を使った戦闘に驚く。
マーシャル曰く、
「弓よりも殺傷力があり、命中率が高い。」
とのこと。
「私も弓ではなく、銃の訓練をしようかしら。銃はいつ売り出すの?」
という。
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1時間半ほど第1階層を歩き回り、第2階層。
ここは岩の洞窟構造。
ここは、ヒュージスネーク、コモンオーク、スモールボア、
リトルリザード、マッドクラブが出現する。
ヒュージスネークもやはり頭が急所のようだ。
ほぼ人体の形をしており、銃を撃つのは非常にためらうが、
あちらから襲ってきて発砲する。
ここは世界が違うのだと、自分自身を納得させる。
コモンオークについては、こめかみが急所。
「10分くらいで解体するから、少し待っててくれ。」
シュミットが倒したコモンオークを本当に10分くらいで解体する。
豚肉よりも味がおいしいそう。
あと肉がおいしいといえば、スモールボアもおいしいとのこと。
猪の肉に近いのか?
ちなみに銃の急所はおでこのところ。
「オークは小麦粉つけて油で揚げると美味しい。
スモールボアもショウガとジンジーニャに漬け込んでから、
フライパンで油であげるとおいしい。」
ディアンヌが料理のうんちくを語りだす。
うんちくを聞きながら、次々とヒュージスネーク、
リトルリザードを倒していく。
ライフルで、ヒュージスネークの頭とリトルリザードの目を撃ちぬく。
「ヒュージスネークのから揚げ、美味しいのよね。
これもショウガをすりおろして、小麦粉をまぶして、揚げた後、塩で食べるとおいしい。
コカトリスの卵に絡めてもいいわ。」
とディアンヌが料理のうんちくを語り続ける。
それをアーサーが興味津々に聞いている。
エルフの女性は料理好きなのか?
第3階層へ降りていくところで、マッドクラブ(泥ガニ)が大量に現れる。
殻が固いのか、銃の球に対するダメージが少ない。
しかし、何発か売っていると、ハサミや足と導体の付け根の部分がやわらかいことが分かり、
ここをねらって撃つ。
2発撃つとハサミがもげる。
ハサミや足がもげたマッドクラブはあとは倒すのが簡単。
「このカニのハサミと足、回収しておく。」
と私は言う。
夕食の材料。
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第3階層。
ここも岩の洞窟だが湿っぽい。
第3階層に降りたところで旧弊をとれそうなくらいの部屋がある。
ここは重い鉄のドアがついている。
「このダンジョンを探索するための休憩所だ。」
と、ルードが言う。
もう時間的には夕方。
リュックから鍋と火の魔石のコンロを取り出す。
この部屋は角に水が湧き出しており、この水を使う。
水場でマッドクラブの足とハサミを洗い、殻を割り、ゆでる。
あと、パスタを取り出し、ゆで、
ゆでたものにトマトソースをかける。
トマトソースのパスタとマッドクラブのゆでたハサミと足。
ブラックゲートの面々には大好評だった。
「ほんの1年前には、ライトや銃などなかったのに、
ここ1年弱でいろいろと便利になった。」
「1年前、Bランクの冒険者だったころ、乾いたパンと肉だけだったのに。」
とアーサーがいう。
「それにしてもまさか依頼主が国王で、銃のテストのため、ダンジョンを探索するとは。
銃が今後出回ると、冒険の仕方が変わるな。冒険者は戦術を組んで、戦っているんだが、
銃には銃の戦術が必要だと思う。」と、シュミットは言う。
「狩人は全て武器が銃になるかもしれないわ。しかし、銃弾は1発使ってしまうと終わりですが、
矢は倒したモンスターから引き抜いて再利用することができますわ。」
と、マーシャルが言う。
みんなおいしそうにパスタとマッドクラブのゆでたハサミと足を食べる。
「まさか、マッドクラブのハサミと足の中が食べられ、おいしいとは。」
アーサーが言う。
元日本人だから知っている、カニの味。
レモン醤油を持ってくればよかったと後悔。
食事が終わった後、就寝。
リュックを枕に、綿花で作った毛布を掛け就寝。
作者のうしねこです。
遅ればせながら、この世界で冒険開始です。
銃の効果を確かめるためで、Aランクの冒険者と一緒にダンジョンを探索することに。




