表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Break The Border  作者: 霧崎 雫
1/2

宣言―Declaration―

2150年4月8日。この日、第一次地球寒冷化に陥った地球で人類以外の知的生物が確認された。それは頭部が爬虫類、胴体が人間で背中には翼が生えている。彼らは 『ヴァンル』と自称した。彼らの目的は何なのか、専門家やEU、国連で議論されたが、正解と思われるものはなかった。その数日後、全世界にある映像が流された。それは、画面一杯にヴァンルが映ったものだった。


『我らヴァンルは地球をヨツンヘイムと化すことを宣言する。止めたければ、ノルンに選ばれた戦士を捜すのだ。彼らにしか我らは倒せない』


これがヴァンルの宣言である。彼らは太陽の光をある程度遮ってきたオゾン層を極限まで活性化させ、地球を北欧神話に出てくる霜の巨人族の国、ヨツンヘイムにすると言うのだ。勿論、最初は誰も本気にしなかった。どこかの頭のいかれたハッカーの悪戯だろうと思っていたのだ。それはそれで問題なのだが、科学の発達した現代ではコンピュータ犯罪などとるに足らない事件になっていった。

 そして、人々がヴァンルの宣言を信じざるをえない事件が起こる。ロシアが上空にミサイルを発射したのだ。そのミサイルには二酸化炭素を凝縮したものが搭載されており、それによってオゾン層の破壊を試みたのだ。しかし、そのミサイルに搭載されたカメラにはミサイルの爆発は映っていなかった。代わりに映っていたのは、そのミサイルに近づくヴァンルだった。そこで映像は途切れたが、何が起こったのかは言うまでもない。

 その直後、ロシア全土に高温の鉄鋼が降った。それはヴァンルが人類に初めて見せた行動だった。この事件は後に【煌炎なる灼熱の報復】、ムスペルと呼ばれた。これによって、ロシアは半壊滅状態。国民の半分以上が死んだのだ。それも当然かもしれない。

それ以降、国連はヴァンルと通信を試みた。ヴァンルの要求を聞くためだ。しかし、ヴァンルは『ノルンの戦士を捜せ』と言ってばかりだった。ノルンとは何かの隠喩なのか、それとも本当に彼らには運命の女神・ノルンがついているのか、それは何度議論しても答えが見つからなかった。

 そこに立ち上がったのは、日本の現首相・野上拓哉のがみ たくやだった。彼が言うには、日本にノルンの戦士の可能性がある者がいるというのだ。国連議会に集まった全首脳が顔を顰めるのは当然だった。しかし、国連は藁にも縋る思いで野上にその人物とコンタクトをとるように言った。野上はそれをすぐに了解した。


ヴァンルが発見されてもう三か月が過ぎた。ムスペル以降、彼らは動きを見せない。彼らは何者なのか、なぜ北欧神話の固有名詞を用いるのか、まだ解明されていない。しかし、最近はある程度のことなら解明されてきた。ヴァンルの身体的特徴や、弱点などだ。それが解明できた理由は、ある男の血反吐吐く戦いの成果だった。

 その男の名は藤堂蒼真とうどう そうまだ。蒼真は息子の藤堂空とうどう そらが開発した『ヴァルキュリア・プロトタイプ』に乗ってヴァンルと戦った。その姿に日本だけでなく全世界が熱狂した。蒼真が倒したヴァンルは爆散していたが、中には爆散しなかったヴァンルもいた。そして、たまたま爆散しなかったヴァンルは空が分析して、国連議会に持ち込んだ。それによって、ヴァンルは胸にはめ込まれた緋色の石を破壊しなければ、爆散しないことがわかった。こうして、人類はヴァンルに対抗する術を手に入れた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ