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二人の始まり

それからまた1ヶ月程経った頃だろうか、俺はやっと携帯を手にいれた。

愛子の番号はとうに失い、この間も何人かの女がいたし愛子のことは脳みその片隅ほどにしかないころだった。

たまたま俺の友人の家に遊びに行ったときのこと、俺がでっかいコンドミニアムの下でタバコを吸っているとエレベーターの中から公子が現れたのだ。

俺は彼女が苦手で知らないふりをしようかと思ったが、彼女の方が俺に気づき話しかけてきた。


「ジェイソン!ここで何やってるの?」


「友人の家がここで遊びにきたんだ。」


その時、またちらっと愛子のことを思い出した。


「そういえば、愛子の番号教えてもらえる?」


もう気づいた時にはまた愛子の番号を聞いていた。

そしてすぐに愛子に電話をかけてしまったのは想像できるだろう。

しかし愛子は仕事中だったのか、電話には出ずメッセージだけを残した。


この日の夜11時近くの頃、とうとう俺の携帯が鳴った。愛子だ。


「もしもし、ジェイソン?携帯戻ったの?」


「そうなんだ。それで今日公子に会ったから番号を聞いたんだ。

 何してるの?」


「今仕事が終わったとこなの。」


「俺は近くのバーにいるからきなよ。」


「う~ん。今日は疲れたから帰るわ。また誘って。」


一体俺は何度愛子に断られているんだろう。

それから何度か誘ってみたが、愛子と次に会えたのはまた2週間ほど経ってからで、しかも彼女の友人(志保美)付きだった。

随分長い間会っていない俺達はまるで前から知っているかのように一緒に飲み、踊り、俺は久しぶりに戻ってきた携帯で愛子の写真やツーショットの写真を撮り

調子よくも待ち受け画面にまでしてみせた。

愛子は信じてくれないが、この時また俺は目の前のアジア人に心を奪われたんだ。まだloveじゃなくてlikeだったけどね。


この夜から愛子と俺の間は急激に縮まり毎日のように俺は電話をかけ、毎日のように会うようになった。

彼女は時々不思議な行動をとっていたが、後々知ったのは元彼とイザコザがあったようだ。彼女の元彼は信じられないくらい最低な奴で逮捕歴や犯罪歴がすごい男だった。

まぁコイツの話は後々出てくるってことで、また愛子と俺の話に戻るが、俺の中でフツフツとまた何かが始まったのはこの頃くらいからだった。


俺と愛子がデートを初めてから俺達が関係を持つまでに時間はかからなかった。

ちょうど3度のデートをした夜に俺は愛子と志保美を家に持ち帰り、ルームメイトに志保美の相手をしてもらい(変な意味じゃないが)、俺は愛子をベットルームへと連れて行った。

愛子が好きだって言ってたアニメのDVDをセットし、ベットに横になりDVDが始まって10分程しか経たないうちに俺は愛子に手を出した。

愛子は拒否反応など一切なかったが一言言った。


「コンドームつけて。」


全くコンドームなんて気にかけたことのない俺はアタフタと部屋中を探し出したのを覚えてる。

もう一つ言うと、俺にとって日本人の女は初めてじゃなかったけれど、こんなに相性のいい日本人は愛子だけだった。

こんな感じで俺達の初夜は終わり、愛子が家に帰った瞬間、俺はまた電話をかけたんだ。

皆の知ってるジェイソンは、一度やった女に無事に着いたかどうかを聞くような男じゃないんだけどね。

そして俺は次の日も、また次の日も愛子に電話をかけては毎日会いに行ったんだ。


俺は覚えていなかったんだけど後から愛子から聞いた話では、もう二度目のセックス中に俺は愛子に「I love you」を言ったという。

俺の歴史の中で2度目でloveを使うなんて考えられないけど、その夜俺は愛子が日本に帰るのを知って涙を流したことは忘れたくても覚えてる。

本気で愛子がハワイからいなくなることが寂しかったし、考えたくもなかった。そう思ったら天下のジェイソンが女の前で涙を流したって訳だ。


それから俺の生活の中心は愛子に変わり、愛子の仕事が終わるのも待てずに一日一度は愛子の職場に顔を出しては一瞬でも彼女の働いてる姿を見にいった。

そして彼女が仕事を終えるとすぐにホノルルで最も危険な道路で君と夜のデートをする。これが俺の日課となった。

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