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雨の日の御伽噺  作者: 雨月 千疾
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廃れた街門で

廃れた街は人はいない

人と呼ばれない人たちがいた

その人たちは

ただ人を恨み

人を妬み

人を嫉む

街の外れの建物にも人はいた

大きい人と小さい人がいた

大きい人は小さい人をぶった

何度も何度ぶった

小さい人は許しを乞うこともなく

ただその行為を受け続けた

大きい人は行為をやめたと思うと

建物を出ていった

小さい人はその場に立ち尽くしていた

小さい人の前に立った

僕に気付かず俯いていた

僕は顔を覗き込んだ

小さい人は

髪もぼさぼさで

体の至る所が

紫色とくすんだ黄色に

染まっていた

そして目は血を固めたように赤かった

血走ってはいないが

胡乱な目付きだった

僕の変な姿が鏡のような目に映っていた

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