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電車からの景色
気がついた時には
駅のホームに立っていた
絶え間なく蠢く下を向く人達が
パノラマのように見えた
駅に真っ赤な電車が入り
吐き出されるように下を向く人が降り
飲み込まれるように下を向く人が乗る
自分の進む道しか見えていない
周りが見えない人たち
それを僕はただ眺めていた
ホームの人が少なくなり
珍しい黒い色の電車が入ってきた
僕はそれに乗った
なんで乗ったのかは分からないけど
誰かに呼ばれた気がして
乗らなきゃって思ったのだ
電車は動き出し
窓からの風景を変えた
はじめは古びた集落を走り抜けて
広大に広がる海を映し出し
焼け野原のような大地を映し出し
人が転がる世界を映した
人はみな焼け焦げて転がっていた
そんな風景を眺めていた
『呑まれないでね』
そんな優しい声が聞こえた




