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世界の端の景色
世界の端まで来たのか
先がなくなった
滝になっているとかもなく
ただ漠然と大地が途切れてい
下は深い深い崖になっていた
下は見えないくらいに深かった
何も考えずに崖に飛び込んだ
風の音に耳を済ませて
目を開くと
いろんな僕が見えた
雨が降っている時が多かった
誰かと一緒にいることもあった
そしてボクと出会っていた
ボクが何かを言っていた
それに僕が反発しているのがわかる
ボクは僕に手を伸ばした
そして僕が倒れた
こんな事あったかな
なんて思っていた
ボクは僕の方を向いた
これは走馬灯のはずなのに
僕はボクと目が合ったように感じた
ボクの口が動いた
『 お も い だ せ 』
思い出せなんて言われても
これは僕の記憶にはない
ボクは倒れた僕を一瞥して
ため息をついた
そして消えた
身体に強い衝撃が走った
喉の奥からくぐもった声が出る
声にならない嗚咽が漏れだした
そして意識が遠のいた
消えたはずのボクが目の前にいる
笑っているのが分かった
それが最後に見た景色




