もふもふとハムくん(仮) 1
朝、爽やかな日差しと共に目が覚めた俺は、気分が良かった。
だから、今日はずっとやろうと思っていたことに挑戦する!
まず、必要なのはいちごなどの果物。
それから…昨日食べたものは大丈夫だと思うから、にんじんたまねぎとりにくは外してっと。
あとは…パンとかご飯?あ、ヨーグルトとかも食べさせてみよう。
そう、ここまでで分かったとは思うけど、今日はもふもふの食べ物調査をしようと思ってる。
何が好きで、何が嫌いなのか。
食べられないものはあるか、ないかなどを調べておけば困らないかなーと考えたのだ。
…からで、だいたいは揃ったからもふもふを起こして…。
<キュイ!>
後ろにいました。
「まずはこれ。
果物系からな」
コトン、と果物の乗った皿を置くと、もふもふの目が輝いた。
食べていい?と聞くような視線に頷くと、もふもふは驚くくらいの勢いで食べ始めた。
たくさん盛ったはずの果物が、5分もかからずにカラになった。
食べ終わった後に目が輝いていたから、多分これは好きなものかな。
次に、食パン…と、思ったけどよく考えたらサンドイッチは食べていたような。
ということは、食べていないのはご飯かもしれない。
そう思い、おにぎりを作って出してみた。
<…キュ…>
知らないものを前にしたからか、ちょっと大きく作りすぎたからか、戸惑ったようにじーっとおにぎりを見つめている。
「もふもふ、これ食べ物はだから、大丈夫だよ。
食べてみて?」
<…キュッ!>
俺の言葉に安心したのか、おにぎりを口いっぱいに頬張る。
…そして、真ん中にあった梅に驚いて飛び跳ねた。
<……ギュ…>
「梅はまだ早かったかな…。
ごめん、もふもふ。
ほら、こっちは甘いやつだから」
もしおにぎりがダメだったら、と作っていたフレンチトーストを差し出す。
甘いものが好きらしいもふもふは、はちみつたっぷりのフレンチトーストを上機嫌で食べていた。
あ、フレンチトーストならこれも試してもいいかも。
「もふもふ、ちょっと待っててもらってもいいか?」
<…キュ…?>
不思議そうなもふもふに、果物を2つ3つ与えて冷蔵庫をあさる。
確か、ここにあったはず……。
目当てのものを見つけて、冷蔵庫を閉める。
これが食べられたら、お菓子のレパートリーも広がるんだよな。
「おまたせ、もふもふ」
別皿にフレンチトーストを1つ移してそれをかける。
はちみつはなくても甘いから、きっと気にいるとは思うけど…。
<キュ?>
「フレンチトーストの、チョコソースがけだよ。
甘いから、きっと好きだと思う」
そう言って、もふもふの前に皿を置く。
恐る恐るチョコソースをつついたもふもふは、それが甘いことを知るとこちらを見て嬉しそうに鳴いた。
その後、はちみつの方と交互に食べ始めたから、これもお気に入りに入っただろう。
…そうして、もふもふの食べ物調査を続けることおよそ1時間。
分かったことは、梅干しが苦手で甘いものが大好きだということ。
前に食べたサラダうどんも出してみたけれど、反応はイマイチ。
うどんのもちもちは好きみたいだから、サラダうどんじゃなければ食べるかもしれない。
それから、トマトやきゅうりなどの野菜もあげてみたら、甘いトマトは食べた。
きゅうりは苦手みたいだったからあまり出さないようにしよう。
恐らく、グレープフルーツやレモンも苦手かもしれないと思った。
ただの勘だけれど、酸っぱいものは苦手らしいから。
そして、なんとなくの調査が終わって満腹なもふもふを撫でていると、窓の外に何かが見えた気がした。
…もふもふの食べ物調査で作ったものを一緒に食べていたし、散歩するのもいいかもしれない。
少し眠そうなもふもふをトートに入れて外へ出ると、空はちょうど曇り空だった。
「曇ってるってことは雨が降るかもしれないし…。
早く外を見て帰って来よう」
そう呟いて、さっき何かが見えたところへ急ぐ。
今は何かを探すために歩いているけど、あんまり家の周りを歩いたことがなかったから、知らないものがたくさんあった。
…そういえば、畑のような花壇のようなものがあったことを思い出した。
もふもふも食べられるものを育てて、のんびり自給自足をしてもいいかもしれない。
そう思いつつ、辺りを見回す。
そろそろ目的の場所に着くけれど、今のところ何も違和感はなかった。
<キュ!>
「ん?もふもふ?」
目的地に着くと、もふもふがトートから出たそうに鳴いた。
…もしかしたら、何か感じたのかもしれない。
そっとトートから出してみると、パタパタとその辺を一周した。
視線が下を向いているから、下を見ろってこと…?
下を見ると、小さな穴が1つあいていた。
大きさは、ハムスターとかが入れるくらいだろうか。
じーっと見つめていると、そこからひょこっと何かが顔を出した。
キョロキョロと辺りを見回すその姿には見覚えが……。
「この間の、ダンスしてた…」
そうだ、ハムスター似の。
見つめていると目があって。
穴の中にひゅっと隠れた。
…その後、もう一度顔を出すと、穴から出てこちらに歩いてきた。
<キュキュッ>
「えーと…」
手を出せ、と言われている気がしたので手を出すと、ころんと手の上に乗ったのは木の実。
どんぐりっぽい見た目なので、煮たりすれば食べられる…かな。
その様子を見ていたもふもふも降りて寄ってきて、キュッと鳴いた。
俺の手の上にある木の実を見た後、キュッキュと鳴いているハムくん(仮)を見つめた。
<キュ?>
<キュッキュー!>
<キュイッ!>
<キュッキュッ!>
…どうやら、さっきの会話で仲良くなったらしい。
木の実をポケットにしまっている間に、もふもふはハムくんを乗せて空を飛んでいた。
このままいくと、家に住むかもしれないな…。
まあ、もふもふに新しい友達が出来たことを喜ぼうかな。
もふもふの食べ物調査が終わり、ハムくん(仮)が仲間になった…!
書き忘れてましたが、2に続きます。




