◆おしらせデス
ノクターンノベルズへ移転完了しました!
6月24日に公開になります。
名前は【向 なつひ】として滞在しておりまして、良ければ遊びにきて下さい。
http://nkx.syosetu.com/n2794u/
――鳴かぬなら
鳴かせてみせよう
ホトトギス。
――――――――
――――――
ギシッ…ギシッ…
今は誰もが暗闇の世界に身を沈め寝静まってるはずの真夜中、
一定のリズムで聞こえるモノが軋む音‥。
明かり一つさえ見あたらない静かな部屋にその妙な音はあきらかに不自然きわまりないモノだった。
ときおり
苦しそうな息づかいかと、何かをこすりあうような生々しい光景。
わずかに差す月びかりがその影をあらわにする。
どこで道を間違えたのか…、少なからず今の自分には夢も希望もない、絶望しかないのだと
この恨めしい現実に一人取り残されてしまっている。
この見えない、決して抜け出せない鳥籠の中で息をしている。
どんな傷ついた醜い紛いものでも生きているのだと知った。
醜い紛いものが自分であるのが女々しい…。
わたしがここに務めて何故このような悲惨なめに遭うのか…。
いや、悲劇は父が他界した四年前から始っていたのかも知れない――。
「ご機嫌よう」
「まぁ、ご機嫌よう」
輝かしいテラスの中央に清楚ながらも気品あふれ、制服を着飾っている少女たちが朝のあいさつをしていた。
天井にはとても大きなシャンデリアがあり、宮殿のようなこの建物がまさか学校だとは誰も思わないだろう。
なにせここはセレブのお嬢様、おぼっちゃま達が通う有名な聖マリン神制学園なのだ。
セレブとだけあって建設物や食事、授業内容の設備は何億というお金をかけている並々でない学園だ。
成績やスポーツもエリートばかりで、例外でお金を払って通っている生徒はいるが、基本この学園は学生達の“華”として崇められている。
四年前に一ノ瀬家に拾われてから、ありがたいことに学校にまで通わせてもらっていた。
本当に心から一ノ瀬家の援助には感謝しなければならない。
しかし、わたしはそれを素直に喜べていない。 なんたる不届き者と思われるかもしれないが、仕方がない。
いや、そう思わざるがおえない…。
自分がどうこうというよりも周りがわたしを受け付けないのだ。
まるで虫でも見るような眼で…。
「…ご、ご機嫌よう」
「みて…」
「行きましょう」
小声でひそひそと耳打ちをして眉をひそめられる。
――あぁ‥またあんな眼をされる
愉快に会話していたお嬢様たちに素通りは失礼と思い、頑張って挨拶をしたもののやはり汚らわしいと言うような冷たい眼でみられては去ってゆく。
雲のうえのようなこの場所にただのメイドがいるということは只ならぬ場違いでしかない。
一ノ瀬家のメイドとして働いていることは秘密にしており、格安な身分は明かされていないのだが地味な外見が一般庶民と言うことをもの語っていた。
なぜなら、ほとんどのセレブが明るいキャラメル色をした茶髪に巻き髪やサラサラストレートに対し、
自前の黒髪で一様手入れはしてあるもののセレブのような艶は無くおまけに眼鏡もかけているともなればソノ差は歴然だろう。
わたしが地味すぎる前に、やはりセレブそいゆう微妙な違いを数秒もみないうちに分かってしまうのだ。
コトコトとロウファーの音が響く大理石の上でわたしはぽつんと暫く立っていた。
もぅすぐ予鈴のベルが鳴る。早くかないと…。
ハッとして足を踏み出したとき
「―…っ…!」
ズキリと下腹部に痛みが走った。
思わずうっ、と身を縮めした唇を噛みしめる。
あぁ…これは昨夜の…。
治りかけていたソコは不十分で、その穴に容赦なく入ってきたことにより傷口はまた開いてしまった。
そっと足を動かして歩く様子はどうみても不自然で可笑しいだろう。
幸いテラスにはわたしだけになっていたので恥ずかしい姿は見られなくてすんだ。
お腹に手をあててさすりながら昨夜のことを思い出す。
乱暴に本能のままに動く彼は恐ろしい野獣のようだった。
風呂場で鏡に映る自分の姿に唖然したのを覚えている。
体中につけられた痣や切り傷がその様子を痛々しく刻んでいたのだ。
腕の裾をめくると手首に青紫色の痣がくっきりとついていた。
行為の最中に強く束縛されていた痣。
「……ひく…」
それを見ると涙が出そうになる。 すぐさま眼にたまった雫をはらった。
ここは学園、誰がみたらきっと怪しまれる。 ここは耐えなければ…。
《つづきは以下まで》
日々の訪問ありがとうございます。
この度、いろいろあってR18サイトの方に移転完了しました(´・ω・`)
名前は【向 なつひ】として滞在しておりまして、良ければ遊びにきて下さい。
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お手数かけて申し訳ありません。
読者様
愛しています!!←誰