49/49
Devote my all
今夜は全てをあなたに捧げる ―――
その意図を教えてくれたのは
いつかのあなただったろうか。
酔い潰れた肩に上着を掛けながら
わたしはふとそんなことを思った。
「……飲み過ぎですよ」
淡い金色のぶどう酒は
とろけるように甘くて。
「しばらくお酒は禁止です」
けれど、わたしを誤わすことはなくて。
「約束ですからね」
細い手首にそっと口付ける。
全てを……
今夜も、明夜も、明々夜も
全てをあなただけに捧げる。
だから、どうか ―――
「わたしの前以外では」
どうか傍に置いてください。
あなたの心傷が癒える、その夜まで。
日本語題:シェリー酒




