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Smoking
「……言ったでしょ?」
激しく咳き込むキミに
にんまりとほほ笑むボク。
「やめておきなさいって」
ゆるりと立ち昇る紫煙。
この味を知るには
キミはまだ幼いから。
「身体に悪いだけだよ」
これ見よがしに喫す。
きっとキツく睨まれた。
「ならば、どうして ―――?」
くすぶる紫煙を吹き掛ける。
キミはまた激しく咳き込んだ。
「何を ―――っ!?」
苦いだけ。ただ、それだけ。
だからこそ ―――
「野暮なコトを訊くねェ」
うろんな目を向けるキミに
ボクはにっこりとほくそ笑む。
「恰好付けたいからだよ」
知らないままでいてほしい。
そう願ってしまうのは
ボクの我侭だろうか。
日本語題:紫煙に巻く




