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イセカイGO!  作者: 葉月 優奈
三十九話:『纒 慎二』と呪われた大陸
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いきなり泣いているサラは、俺に抱きついてきた。

いつも笑顔でおっとりしているサラが、泣いていた。

モフモフの俺にしがみついて、泣く。

レティアも、驚いてサラを見ていた。


「どうしたの?」

「私は、行きたいです」

「行きたいって……」

サラの後ろには、一人の男が入って来た。

困った顔を見せた、白いスーツの男。シブーストだ。


「シブースト……」俺はシブーストを見ていた。

「サラちゃん」

「お前、何をやったんだ?」

「ほんと、最低ね」

レティアが横目でシブーストを見て、俺はそのシブーストに問い詰めた。


「僕は、サラちゃんのためを思って言ったんだ」

「だから何を?」

「彼女は、明日の船で帰るべきだ」

それはシブーストの、突然の提案だった。

だけど、サラは顔を上げて俺を見ていた。

涙目で、俺に何かを訴えかけるように俺を見ていた。


「嫌です!私はママを、探しに行きたいです」

「マトイ達は知ったのだろう。この大陸の現状を」

「魔族か?お前は知っていたのか?」

「当たり前だ、僕は君に話を聞く前から知っていた。

この大陸には魔族がいて、魔王の復活をするべく動いている」

シブーストは、悪びれた様子もなく俺に言い放つ。


「あなたは、どこまで知っているの?」

「この大陸に魔族が、いることだけだ」

「魔族」サラは、シブーストの放ったその単語をつぶやいていた。

落ち込んだ弱気のサラに対し、シブーストがさらに言い放つ。


「ああ、魔族がこの大陸にいる。だから君はこの大陸から帰るべきだ。

君のことを、僕たちは守ってあげることができないんだ」

「そう……ですね」サラの顔に、元気がない。

魔族という言葉を、サラも何となく意味を理解しているようだ。


「なあ、そんなにやばいのか?魔族って」

「数が多いんだ、倒しても倒しても無限に沸いて……」

「みなのもの……食事ができたぞ」

シブーストの言葉を遮るように、ユキがこの部屋に入って来た。

唯一食事の用意をしていたユキの登場で、くしくも俺たちパーティが部屋にそろっていた。



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