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決戦

 暴風によって怯んだリルは、ルナの追い打ちである『岩石喰らい(ストーンイーター)』という炎で虎を象った攻撃を放つ。

 現在、リルが使える魔法攻撃は土属性魔法のみだ。

 なので、土属性魔法攻撃を無効することに特化した『岩石喰らい(ストーンイーター)』に対して有効打がないのだ。


 「万事休す……」


 そう諦めかけた時、ふと思った。

 別に魔法攻撃に対して魔法攻撃で返さなくてもいいんじゃないかと……。


 「ハハ……。 そうだよ……、私にはほかに魔力を使った攻撃が合ったじゃないか……」


 幼少の頃、奴隷商人の教育で「もし戦闘になった場合の対処」を教えてもらった。

 奴隷は真っ先に主の盾となることだ。

 もし、魔法攻撃をしてきたら、対抗手段として防御魔法を使うか魔法攻撃で向かい打てっと教わったことがあり、今まで魔法攻撃でほかの魔力を使った攻撃で対抗したことがなかったため思いつかなかった。

 だが、今なら――、


 「炎の攻撃に対して、炎で制すればいい……っ! 拳闘術――《火炎拳(かえんけん)》!!」


 魔力を手に集中させ、術者のイメージにより魔力で発火させる。

 そして、岩石喰らい(ストーンイーター)を当たる直前に炎を纏った拳――、火炎拳で向かいに打つ。


 「ぐっ……! あ、熱い……っ!」


 何とか拳で打ち消そうとするが思ったよりも攻撃の勢いが強く相殺することができない。


 「『獣化(ビーストモード)』が使えれば……っ!! うぅ……!」

 「さすがはリルさん……、凄く……強いですっ!! でも、ここで勝てなければユウスケさんとのデート権が獲得できないっ!! 絶対に勝ちますっ!――《ブラスト》!」


 ルナは岩石喰らい(ストーンイーター)の火力を上げるために、暴風で酸素を送り込む。

 それにより、岩石喰らい(ストーンイーター)は一回り大きくなり猛火している。


 「うあ゛っ……!!  さっきより勢いが強く…なっているっ……!」

 

 その猛攻によりリルはどんどん押し込まれる。


 「……燃えろ! 燃えろ燃えろ燃えろ燃えろ燃えろ燃えろ燃えろ燃えろ、……もっと燃えろぉおおおおおおっ!!!!」


 リルは拳に大量の魔力を注ぎ込み火炎拳の威力を上げていく。

 だが強化された岩石喰らい(ストーンイーター)にはまだ届かないようだ。


 「まだ……足りないの……っ!?」


 さらに、拳に魔力を注ぎ込む。


 「全て……、全ての炎を飲み込め! う゛ぁああああああああっ!! ――《猛炎拳(もうえんけん)》!」


 火炎よりも激しく燃え盛り、炎が巨大な手の形へと変わり岩石喰らい(ストーンイーター)を吸収する。

 すると、炎が倍増しさらに猛火する。


 「っ!? う、嘘でしょ……!? 私の魔法が飲み込まれた……」

 「これで勝敗は定まったっ! 私の勝ちです!」


 拳の形をした炎がルナに殴りかかる。

 その炎は簡単にルナを飲み込むほどの大きさで、周りの落ち葉が一瞬で焦げる。


 「まだ負けて足まるもんですか! 《火炎爆発(フレイムバースト)》」

 「悪あがきをぉっ!!」


 ルナの二メートル先に火種を設置する。

 そして、襲い掛かる猛炎拳がルナの一メートル前まで入る。

 

 「……今! 起爆!」


 先ほど設置した火種が声を発した途端に爆発を起こす。

 それにより、猛炎拳の炎は一瞬で崩れたが、その爆発ですら吸収した拳の形へと形成される。


 「無駄です! 今の猛炎拳はどんな炎でも飲み込み、吸収します!」

 「いや……無駄じゃ、ありません……っ!」


 一瞬の爆発が引き起こした爆風により後ろに下がり、リルの間合いから外すことに成功した。


 「折角、追い詰めたのに……っ!」

 「まだまだ、私の魔力は尽きてないよ……! 《炎槍(フレイムランス)》」


 ルナの周りに炎の槍を生成し、リルに目掛けて放つ。

 

 「私だって……尽きてません! 《岩石刃(ストーンエッジ)》」


 リルは両手に身長の半分ほどある大きな岩で作った大盾を構える。

 そして、岩石刃(ストーンエッジ)というので名前の通りに盾の先端に鋭い刃が付いた、シールドソードだ。

 そのシールドソードで次々と炎槍を防いでいく。


 「岩で色んな武器を生成するなんてズルいっ! 《ブラスト》」

 「土属性魔法を喰う炎属性魔法攻撃のほうがズルいですよ! ぐっ……!」


 ルナが生み出した暴風を、盾を前に出して防ぐ。

 その隙にルナはリルの後ろに回り込む。


 「後ろは隙だらけ! 《炎銃弾(フレイムバレット)》」

 「ふっ!」

 

 《炎銃弾(フレイムバレット)》。

 同じ中級火属性魔法である炎槍より威力は劣るが攻撃速度が速く、魔力が尽きるまで連射できるという性質を持つ。


 ルナが炎銃弾を撃ち、当たる直前に盾を構え防御をするが、構えるのが少し遅れたせいで少しダメージをくらってしまう。

 

 「その盾を装備しているせいで、動きが鈍いよ! 《炎銃弾(フレイムバレット)》」

 「くっ……!」


 と言いながら、盾を構えていない方向に回り込みながら魔法を放つ。

 それに対応しきれないリルは次々と銃弾をくらってしまい、地面に片膝を突いてしまう。


 「はぁ…はぁ…、もう魔力が……」

 「……もう降参して、リルさん。 まだ魔力のある私の方が有利だよ……」

 「ですね……。 降参します」


 そういい、戦意喪失し岩石刃(ストーンエッジ)を解除し地面に仰向けに倒れる。

 その時に尻尾もだらんと地面に垂れる。


 「ルナ様……強かった……。 しんどー」

 「ふぅ……。 勝ったー」


 ルナの勝利宣言はやり切って疲れたのか力が抜けていた宣言をする。 


 「私に勝ったんですからもう少し喜んでくださいよ……」

 「私だってギリギリだったんだもん。 それに……、もしリルさんが水属性魔法を使ってたら負けてたもん!」

 「今回は、自分にもいろんな戦い方を学べてよかったですー」

 「それじゃあ、勝利の証にリルさんのエプロンを水風船で濡らしますね」

 「……はい」


 仰向けになったままリルは強制転移された。


 「これで私の勝利だね。 景品は~、ユウスケさんとデー「えいっ!」 ……えっ?」

 「これこそぎょふのり、……だね!」

 「えぇええええええっ!! そんなーっ!」


 ルナは疲れて地面に座ろうとした瞬間、木影からいきなりエリスちゃんがやってきて水風船をぶつけてきた。

 ルナはさっきの戦いで全力を出してしまい上手く反応できずに水に掛かってしまい強制転移させられた。


 決着。

 勝者はエリナでこの水風船合戦の幕が閉じた。

岩石刃ストーンエッジと拳闘術がチートすぎる……。


誤字・脱字あったらすみません。


感想、アドバイス、質問を待ってます。

悪口はやめてね。作者は豆腐メンタルなので泣いちゃうから‥‥(´;ω;`)

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↓とあるVRMMOの廃課金ネカマプレイヤーが突如異世界転移して、異世界で自分のキャラを愛でる無双物語

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