VS 峡谷竜 後編
また遅くなりました!
たぶんこれから忙しくなるので、投稿頻度が遅くなります。
すみませんm(_ _)m
アルがバインドを維持できなくなり、峡谷竜は拘束が解かれた瞬間、尻尾が岩壁を当たっていても構わずに薙ぎ払ってくる。
尻尾が岩壁に当たったせいで、壁が崩れ、岩石が雪崩れ込んでくる。
「アル! カナリア! もう後ろに下がってろ!」
さっきからアルとカナリアの魔力が激しく消耗している。
このままだと帰りの分の魔力が尽きてしまう‥‥。
なら、まだ魔力が十分な俺が戦うしかない。
「魔力ポーションを持ってるか?」
「あと一本ぐらいしかない‥‥」
「カナリアは?」
「ごめん、さっきの攻撃魔法のときに飲んだから、もうないよ」
「こっちにまだ余分のポーションあるから飲んどけ」
そういい、ポーチから瓶に黄緑色の液体が入った魔力ポーションを取り出し、カナリアに向かって投げる。
「う、うん。ありがとう」
二人が飲んでいる間に時間稼ぎでもするか。
「こっちを向け、竜! 《炎槍》!」
三本の槍の形をした炎を生成し、こっちに走ってくる峡谷竜の顔面に目掛けて放つ。
すると、峡谷竜は立ち止まり、目の前には土の壁が出現させられ、炎槍が土壁により防がれる。
その後、土壁が崩れ峡谷竜は目で俺を追っている。
これは峡谷竜のヘイトを少しでも集められたような気がする。
「今だ! 《煙》」
《煙》。
初級の火属性魔法。
攻撃魔法ではない、ただの目くらましするだけの魔法。
消費魔力が小さいおかげで魔法の練習としても気軽に使えるいい魔法だ。
《煙》を発動し、俺を中心に白い煙が広がる。
これは二人の時間稼ぎと峡谷竜の背を乗るために発動した。
何故もっと早くに使わなかったのかは、最初の一回で不意を突くときにしか意味がないからだ。
もし、さっき発動でもしてたら、無害だとしりそのまま攻撃してくる可能性がある。
しかも、こっちも視界が悪くなるので攻撃が避けれなくなるからだ。
俺は思いっきりジャンプをして峡谷竜の背に乗る。
「もう一回だ! 《焼却》!」
背に向けて、火力が高い火で峡谷竜を炙る。
「燃えろ!燃えろ、燃えろぉおお!」
全身に渡る獄炎のような火が峡谷竜を包む。
「今だ!アル、カナリア最大火力の魔法を叩き込め!」
「やっちゃえ‥‥《奈落の重力》」
「いっけぇー! 《輝きの光線》」
峡谷竜だけに重力を強くして圧縮する勢いに、カナリアの杖から放たれる光り輝く特大の光線が当たる。
俺も被害を受けないように背中から降りる。
「とどめだ‥‥!くらえ、俺の切り札ぁああ《紅炎の剣》」
《紅炎の剣》。
上級の火属性魔法。
岩など容易く灰になるほどの火が纏っている剣。
この魔法を使えるの者は指で数えるほどしかいないほど、習得に困難である。
因みに、火属性魔法のスキルレベルが8以上ではないと扱えないと言われている。
右手に真紅の片手剣を出現させる。
その剣の周りには炎が纏っている。
剣を峡谷竜に一振り、縦に斬ると真っ二つに切断した。
その威力は、誰もが驚いていた。
因みに俺でさえも。
「まさか、あの硬い峡谷竜でさえも、この剣で一撃‥‥、う゛ぅ‥‥」
『紅炎の剣』はかなり強い魔法だが、一度使うとごっそりと魔力が削られる。
だから、確実にいけると思う最後の場面で使ったのだ。
俺は力が抜けるような脱力感に地面に倒れる。
◇
その後、峡谷竜を大まかに切り袋に詰める。
峡谷竜は全身が素材なため、全部持ち帰んないともったいない。
クエストも終わり三人で王都に着き、ギルドに今回のクエストクリアの報告すると、『バンっ』と勢いよく扉が開き、王族直属騎士団の団長が現れた。
それは、オリハルコンと見られる金属でできた全身フルプレートの男が俺の前に来た。
「炎帝殿‥‥重要な案件があるので、こちらに来てもらえますか?」
「‥‥、分かりました。 アルとカナリアは先に戻っていてくれ」
少しの沈黙が流れ、返事をする。
「うん、分かった」
「気を付けてね」
俺は騎士団長とともに大きい馬車に乗り、宮殿へと向かった。
誤字・脱字あったらすみません。
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悪口はやめてね。作者は豆腐メンタルなので泣いちゃうから‥‥(´;ω;`)
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